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Loistar + 榮伸

Loistar + 榮伸

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高い教育水準で有名なフィンランド。フィンランド語で「輝く」という意味の「Loistaa」に、英語の「Star」を掛け合わせ、学校生活で光り輝く星になってほしいという思いを込めて誕生した三越伊勢丹のプライベートブランド‘Loistar’。子供たちの学校生活に関連する様々なモノつくりを行っています。

今回は、日本人の多くが子供の頃お世話になったランドセルについてのお話。三越伊勢丹のランドセル売り場の中でも、毎年ダントツの人気を誇る“パターンメイドランドセル”の制作現場、福島県西白河郡にある株式会社榮伸のランドセル工場を訪れました。大勢の若者が作業する工場内は、活気にあふれています。少子化の影響で小規模生産なのでは、と想像していた取材スタッフにとっては良い意味で衝撃的でした。バイヤーの栃谷さんと工場長の武田さんとともに、今どきのランドセルについて、あれこれ伺いました。


世界にひとつだけのランドセルを

栃谷孟亜
Loistar バイヤー

ランドセルというのは、一生に一度、小学校入学という人生の節目に買うメモリアルな商品。お子さま本人だけではなく、両親、祖父母など、ご家族皆が注目するお買いものになります。普段は三越伊勢丹をご利用されないお客さまも「ランドセルは三越伊勢丹で」という方がいらっしゃる。その一番の理由は、伝統の三越、ファッションの伊勢丹といった、弊社が築きあげてきた信頼ではないでしょうか。

昨今、ランドセルも他人と違うものを、というご意見をよく聞きます。弊社は早くからオリジナルの商品開発を進め、今までも圧倒的な独自性を発揮してきましたが、さらに、お子さまの個性にフィットするよう、「世界で一つだけのランドセル」になるパターンメイドランドセルの開発を進めました。


武田信隆
株式会社 榮伸
福島工場 工場長
取締役 執行役員

ランドセルという言葉は、オランダ語のランセル(オランダ式のバックパック)が語源、軍隊が使う背嚢をモデルにして作られました。大正天皇が小学校入学の際、当時の内閣総理大臣である伊藤博文から贈られたのが始まりだそうです。

弊社のランドセル生産の歴史は33年になりますが、ほとんどが手作業で作られています。手作りだからこそ、お客さまの好みに合わせ、カスタマイズしたランドセルを作ることができるんです。生産工程も多く、糸まで合わせると150以上のパーツから出来ています。ひとつひとつ異なったデザインのランドセルを作っていくのは、大変手間のかかる作業ですが、弊社ではみんな丁寧に仕事をしてくれているので、品質が保たれているのだと思います。



380万通り以上あるパターンメイド

栃谷:
カラーや素材、それに加え、最近では大きさなどが、ランドセルを購入にされる際のポイントとなっています 。パターンメイドランドセルは、その他にも刺繍を入れたり、ファスナーの引き手のデザインなど、いろいろとカスタマイズができます。昨年から名入れのサービスも始まって、内容は年々充実し、カスタマイズの組み合わせは380万通り以上にもなります。

ランドセルへのご要望は女の子と男の子とで大きく異なります。男の子の大半は、色が黒をお選びになります。一方、女の子は自我が芽生えるのが早く、好みが様々なので、赤だけの時代から、ピンク、水色、紫と、カラーも多様化しています。毎年、全国で約1600個ほどのパターンメイドのご注文をいただきますが、全く同じ注文は恐らくないのではないでしょうか。

武田:
それぞれ異なったオーダーの製品を工場のラインに乗せる際、間違えが起こらぬよう一点一点の製品にオーダー票をつけ、一工程ずつ確認しながら作業をします。パターンメイドは通常よりずっと生産数が落ち、効率はとても悪い。しかし、手間のかかる作業を引き受けられるからこそ、弊社の存在意義がある。積極的に取り組んでいくことでむしろ我々の技術は向上すると思っています。

栃谷:
考えただけで、大変な労力。よく受けてくださっているなと頭が下がる想いです。榮伸さんの企業努力によって、この商品が出来てるのだと思います。


ベーシック型とキューブ型

左がベーシック型、右がキューブ型

栃谷:
近年、A4のファイルやバインダーが入るサイズが必要とされ、ランドセルはどんどん大きくなりました。ランドセルの原型である「ベーシック型(学習院型とも呼ばれています)」は、大マチが背当てに縫い込まれているため、どうしても内寸が小さくなってしまいます。そのため、収納を広くすると、ランドセル全体のサイズも大きくなり、一年生の小さな体には大きすぎると感じるものが多々見受けられます。そこで、全体のサイズはコンパクトなまま、収納空間を広げたのが「キューブ型」です。収納サイズの必要性に応じて、お客さまの声に対応できるのが、パターンメイドランドセルの強みです。

武田:
「キューブ型」の技術は、20年くらい前からありましたが、近年A4のバインダーを使用する小学校の増加とともに、再び注目されています。「キューブ型」を縫製するのは特殊ミシン。社内でも4、5人しか取り扱うことができない技術を要するミシンです。また、 6年間壊れることがないよう、「キューブ型」にも、ランドセルを守る形状記憶加工(しっかりくん)を付けています。これは弊社の独自の技術で、 誇れる部分だと思っています。


目感(めかん)と手感(てかん)

武田:
先ほどもお話ししたように、弊社のランドセルはほとんどが手作業で作られています。例えば、パーツを張り合わせる場合でも、ガイドラインなどの印があるわけではなく、目視で4隅などを確認しながら、「感」を頼りに貼っていきます。ミシンを掛ける際も、通常ステッチ用のガイドを頼りに縫うものですが、弊社はガイドなしで縫います。それが昔ながらのやり方なんです。一工程、一工程、自分たちの目感、手感を使って丁寧に作っています。

栃谷:
パターンメイドランドセルは、効率よく量産によって作られているのではありません。すべて「人の手」「人の目」で、丁寧に作られているのです。


進化するランドセル、進化する工場

栃谷:
ランドセルは毎年、対象のお客さまが変わるので、同じものをご提供しても良いはず。しかしそれでは、モノつくりとして進化しない。一歩でも半歩でも徐々にレベルアップしていきたいと考えています。 いつの日か、榮伸さんと共に、誰にも思いつかないような画期的なランドセルの機能を開発したいですね。

武田:
三越伊勢丹さんの商品は、弊社の中でも最高級のクオリティーが求められています。私たちはそれに応えていかなくてはなりません。さらに追求し、質を高め、あらたな厳しい要望に対しても応えられる実力を持ちたい。うちの工場はまだまだ進化の過程です。スタッフはみんな若い。皆で考えて意見を出し合って、お互いが責任を共有していければ、我々のモノつくりはもっともっと面白くなると考えています。


6年間、愛着を持ってお使いいただけるランドセル

毎年大人気の三越伊勢丹オリジナル<Loistar>のパターンメイドランドセル。素材や、カラー、内装の柄や、名入れまで、豊富なパターンの組み合わせから、お子さまの個性に合わせてカスタマイズできます。お子さまと一緒にランドセルを作り上げていくことで、6年間愛着を持ってお使いいただけます。福島県の工場で一点一点丁寧な手作業によって作られています。