突然の訃報で迷いがちな服装や香典の作法。この記事では、お通夜・お葬式に参列する方の基本マナーから、ご遺族向けに香典返しの選び方やおすすめの品物まで詳しく解説します。お悔やみの気持ちや参列への感謝など、それぞれの想いを正しい作法で丁寧に届けましょう。
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参列前に知っておきたい|通夜・葬儀の基本知識と心構え
通夜と葬儀の違いや、参列前に押さえておきたい基本知識を整理しておきましょう。
通夜と葬儀(告別式)の違いと参列タイミング
通夜とは、亡くなった方を葬る前に親類や知人が集まり、ひと晩を過ごすことを指します。昔は夜を徹して行われていましたが、現在は午後6時〜7時頃から始まり、午後9時頃に終わる「半通夜」が一般的です。
一方で葬儀(告別式)は、元来、一般の方が故人とお別れをするための儀式として行われていたものです。
参列するタイミングについては、本来「近親者が通夜」「一般の方が告別式」という通例がありましたが、最近では時間の取りやすさなどの理由から、一般の方の弔問も通夜に集中することが多くなっています。
会葬御礼とは|参列時に受け取るお礼の品
会葬御礼とは、突然のことにもかかわらず足を運んでくださった会葬者へ、その場で感謝の印としてお渡しする品物です。
ハンカチなどに、清めの塩(宗派によっては用意しない場合もあります)と挨拶状を添えてお渡しするのが一般的です。
会葬御礼は、参列された方全員にその場でお渡しするお礼であり、いただいた香典に対して後日お贈りする「香典返し」とは別のものです。
ただし、地域やしきたりによっては、香典返しを会葬御礼とともに通夜や葬儀の当日に直接お渡しする「当日返し(即日返し)」が行われる場合もあります。

通夜ぶるまいのマナー|供養の意味を込めて受けるのが礼儀
通夜ぶるまいとは、ご焼香を済ませた弔問客に対して、喪家が設ける飲食の席を指します。
このおもてなしには、足を運んでくださったことへの感謝やお清め、そして故人を供養するという大切な意味合いが込められています。
振る舞われるのは、お寿司や煮物、おつまみといった軽食や、ビール、ジュース、お酒などの飲み物です。
弔問に訪れた際、特に急ぎの事情などがないのであれば、この通夜ぶるまいの席に参加するのが望ましい対応とされています。
「ご厚志辞退」と「供物・供花辞退」の意味の違いを正確に
訃報や案内状に記される辞退の言葉は、意味を正確に読み取ることが大切です。
「ご厚志辞退」とは、供物、供花、香典などをいっさい遠慮するという意味です。一方、「供物・供花の儀はご辞退申し上げます」とある場合は、供物や供花は受け取らないものの、香典は受け取るという意味になります。
言葉のわずかな違いによって受け取っていただける品が変わるため、丁寧に確認しましょう。
家族葬への対応|参列を控える時の弔意の示し方
家族葬は、身内だけで静かに故人とお別れをしたいという理由で営まれるお葬式です。そのため、基本的には弔問を控えるのがマナーとされています。
それでもどうしてもお悔やみの気持ちをお伝えしたい場合には、お葬式の会場宛に弔電を打つという方法があります。
また、お葬式が済んで少し落ち着かれた頃合いを見て、親しい間柄であれば弔問に伺いたいとお伝えしてみるのもよいでしょう。
もし弔問が難しい場合には、現金を不祝儀袋に入れ、手紙を添えて現金書留で送るという形で気持ちをお伝えすることもできます。
【参列者側】香典・供物のマナー|宗教別の選び方と作法
香典袋の表書きや水引は、宗教や地域によってマナーが異なります。失礼のないよう、宗教別の選び方や包み方の基本を確認しておきましょう。
香典袋の選び方と表書き(仏式・神式・キリスト教式・無宗教葬)
香典袋は、宗教・宗派に合わせて選びます。
| 宗教・形式 | 表書きの例 | 香典袋(水引・柄)の特徴 |
|---|---|---|
| 仏式 | 御霊前 御香典 ※浄土真宗は「御佛前」 | 【水引】 黒白または双銀の「ま結び(結び切り)」か「あわび結び」 ※関西など一部地域では黄白の水引を使用 【香典袋】 蓮の花の模様が入ったものを選ぶ(仏式でのみ使用可能) |
| 神式 | 御玉串料 御榊料 御霊前 | 【水引】 黒白または双銀の「ま結び(結び切り)」か「あわび結び」 ※関西など一部地域では黄白の水引を使用 【香典袋】 蓮の模様が入っていないものを選ぶ |
| キリスト教式 | お花料 御花料 | 【香典袋】 ・十字架や百合の花の模様が入った市販の袋、または白無地袋 ・水引が付く場合は白、黒白、双銀 ・蓮の模様が入ったものは使わない |
| 無宗教葬(または宗教不明) | 御霊前 御花料 | 【水引】 黒白または双銀の「ま結び(結び切り)」か「あわび結び」 ※関西など一部地域では黄白の水引を使用 【香典袋】 蓮の模様が入っていない無地のものを選ぶ |
仏式では、黒白・双銀(地域によっては黄白)の「ま結び(結び切り)」もしくは「あわび結び」の水引を使用します。表書きは「御霊前」がもっとも一般的に用いられますが、浄土真宗では通夜や告別式から「御佛前」を用います。
なお、蓮の模様がある袋は仏式のみに使用します。
神式では、表書きを「御玉串料」「御榊料」「御霊前(みたまえ)」とし、蓮の模様がない袋を使用します。
キリスト教式は、表書きを「お花料」とします。のしや水引のない白無地の袋か、十字架や百合の花のついた袋(または黒白などの水引)を用います。蓮の模様の袋は使用できないため注意しましょう。
無宗教葬の場合は、どの宗教でも使える「御霊前」や「御花料」とし、蓮の模様がないものを選びましょう。
香典の包み方とふくさのマナー|お札の向き・新札の扱い・ふくさの包み方
お札は、描かれた人物の顔が上(正面)になるように内包みに入れ、同じ向きのまま外包みに入れます。
新札をそのまま使うのは「事前に準備していた」という印象を与えるため好ましくありません。新札しか手元にない場合は、一度半分に折ってから包むとよいでしょう。
なお、お通夜・告別式で、香典袋を購入した際のビニール袋やバッグから直接取り出すのはマナー違反です。お悔やみの気持ちを込め、きちんとふくさに包んで持参しましょう。弔事のふくさは、「右→下→上→左」の順に包みます。
宗教別の供物マナー|仏式・神式・キリスト教式の違い
供物もそれぞれの宗教ごとにふさわしい品物が異なります。
仏式では、線香、抹香、ろうそく、菓子、果物などを供えます。殺生を禁ずるという考えから、肉や魚などの生臭物は供えません。
神式では、鮮魚、野菜、果物などの海の幸・山の幸と酒を供えます。故人が生前に好んだものであれば、肉や魚を供えてもよいとされています。
キリスト教式では、カトリックは祭壇に供物を供えず(花は自宅へ届けます)、プロテスタントは献花のみとするのが通例です。

香典以外の弔意の示し方|淋し御見舞・供花・弔電
香典以外に故人への弔意やご遺族への配慮を示す方法として、主に「淋し御見舞いの持参」「供花や供物の手配」「弔電」が挙げられます。
「淋し御見舞」は、親族や近隣の方が遺族を慰めるために菓子折りや酒肴を持ち寄る風習です。持参する際は、弔事用のかけ紙に「御悔」と表書きをするのがマナーとされています。
供花や供物を贈る際は、事前に訃報や案内状の記載を丁寧に確認することが大切です。
案内状などに「ご厚志はご辞退申し上げます」や「供物、供花の儀はご辞退申し上げます」といった記載がある場合は、遺族の負担を減らしたいという意向を尊重し、手配を控えるようにします。
また、遠方に住んでいるなどの理由でどうしても葬儀に参列できない場合は、弔電で弔意を表します。会社として弔意をお伝えする時は、会社名ならびに社員一同として打つとよいでしょう。
お通夜・お葬式の服装マナー|喪服の格と身だしなみの基本
お通夜や葬儀における服装には、故人を悼む気持ちが込められています。
ここでは、基本となる喪服の「格」の考え方をはじめ、男性・女性・子どもそれぞれの適切な身だしなみを確認していきましょう。
喪服の3つの「格」|正喪服・準喪服・略喪服の違い
喪服には、大きく分けて3つの「格」があります。もっとも格式が高く喪主や近親者が着用する「正喪服」、一般的な喪服である「準喪服」、そして日常の服装に近いダークスーツなどの「略喪服」です。
| 喪服の「格」 | 男性の装い | 女性の装い |
|---|---|---|
| 正喪服 | ・モーニングコート(昼間の服装のため、通夜には着用しません) ・和装(慶弔で区別はなく、黒の五つ紋付き羽織袴) | ・ブラックフォーマルドレス(シンプルであらたまったワンピース・ツーピース・アンサンブルなど) ・和装(黒無地の染め抜き日向五つ紋付きに黒喪帯) |
| 準喪服 | ・ブラックスーツ | ・ブラックフォーマルスーツ(ワンピース・アンサンブル・スーツなど。パンツスーツも可) |
| 略喪服 | ・ダークスーツ(濃紺やダークグレーなどの黒っぽい地味な無地系のスーツ。ワイシャツは白無地、ネクタイは黒またはダークグレーの無地など地味なもの) | ・ダークスーツ(濃紺やダークグレーなどのダークカラーのワンピースやツーピース、アンサンブル、パンツスーツなど。白いインナーは着用しない) |
お通夜や葬儀での服装は、喪主・ご家族側か、一般参列者かといった「立場」と、「場面(通夜か葬儀か)」によって、ふさわしい喪服の格が異なります。
| 立場 | 場面 | 男性の装い | 女性の装い |
|---|---|---|---|
| 喪主・ご家族 | お通夜 | 準喪服(ブラックスーツ) ※モーニングコートは着用不可 | 正喪服、または準喪服 |
| 葬儀・告別式 | 正喪服(モーニングコートなど)または準喪服(ブラックスーツ) | 正喪服(和装やブラックフォーマルドレス)または準喪服(ブラックフォーマルスーツ) | |
| 一般参列者 | お通夜 | 準喪服(ブラックスーツ) ※仕事帰りなどは略喪服(ダークスーツ) | 準喪服(ブラックフォーマルスーツ) ※仕事帰りなどは略喪服(ダークスーツ) |
| 葬儀・告別式 | 準喪服(ブラックスーツ) ※難しい場合は略喪服(ダークスーツ) | 準喪服(ブラックフォーマルスーツ) ※難しい場合は略喪服(ダークスーツ) |
それぞれの立場に応じた服装マナーのポイントは以下の通りです。
- 喪主・ご家族側のマナー
葬儀・告別式では、もっとも格式の高い「正喪服」を着るのが正式とされていますが、最近では一般的な葬儀において「準喪服」を着用するケースも多く見られます。
注意が必要なのは男性のお通夜です。正喪服のモーニングコートは「昼間の服装」であるため、夜に行われるお通夜には着用できません。 そのため、喪主であってもお通夜には準喪服であるブラックスーツを着るのが基本です。また、遺族側は立場上、お化粧やネイルを控えめにする配慮も必要です。 - 一般参列者のマナー
一般の会葬者は、お通夜・お葬式ともに「準喪服(男性はブラックスーツ、女性はブラックフォーマルスーツ)」で参列するのが基本です。
ただし、状況によってどうしても準喪服を着ていくのが難しい場合は、「略喪服」であるダークスーツで参列することもあります。
お通夜の服装|現代は喪服が主流
かつては「事前に予期していたと受け取られないよう、通夜には喪服を着ない」のが基本でした。
しかし、現代ではお亡くなりになってからお通夜までの日程に余裕がある場合が多いため、お通夜から喪服を着るのが一般的です。
仕事帰りにお通夜へ向かう場合は、男女ともにダークスーツで出勤しておくと安心です。
男性はあらかじめ白ワイシャツを着用し、参列直前に黒のネクタイへ替えましょう。女性の場合、就業中はアクセサリーなどで弔事の印象を与えないようにしますが、参列時には華美な装飾品を外し、弔事にふさわしい身だしなみに整えます。
男性の準喪服|ブラックスーツと小物の選び方
一般的な葬儀において、男性は準喪服であるブラックスーツを着用することが多くみられます。
上着の打ち合わせはシングルとダブルのどちらでも問題ありません。ただし、シングルの上着にベストを合わせる場合は必ず「黒」を選びます。また、スラックスの裾口は「シングル」にするのがマナーです。
ポケットチーフやカフリンクスといった装飾的な小物は、基本的には付けなくてよいとされています。
足元は、黒革(カーフ)の紐結び(レースアップ)の靴を選びます。デザインは、つま先に1本ラインが入った「ストレートチップ」や、先端に飾りのない「プレーントウ」など、シンプルなものが基本となります。
女性の準喪服|服装・アクセサリー・バッグのマナー
女性の準喪服は、黒のワンピースやアンサンブル、スーツで、パンツスーツの着用も問題ありません。袖丈は5分丈から長袖、着丈は膝が隠れる「ひざ丈」からふくらはぎ程度の「ミディ丈」のものを選びます。
足元は黒のストッキングを着用し、靴はシンプルなデザインの黒いパンプスを合わせます。冬場などにタイツを履く場合は、肌が透ける程度の厚さに留め、カジュアルに見える厚手のものは避けましょう。
合わせるバッグは、布製や革製など中型サイズまでの黒色のものを選び、カジュアルな印象にならないよう注意します。
アクセサリーを身につける場合、ネックレスやイヤリングは白のパールが基本です。ネックレスは粒が大きすぎない8mm程度までの一連のものを選びます。「不幸が重なる」ことを連想させる二連や三連のものはマナー違反となるため避けましょう。
イヤリングは揺れない一粒タイプ、指輪はダイヤなどの装飾がないシンプルなデザインを選び、ゴールド素材のリングは避けます。
なお、これらのアクセサリーをすべて身につける必要はありません。自分の装いを引き立たせるような華やかな印象にならないよう気をつけることが大切です。
また、弔事の場ではお化粧やネイルは控えめにするのがマナーです。華やかなネイルは手袋などで隠すのではなく、事前にしっかりと落としてから参列するようにしましょう。
子どもの服装|制服が基本、ない場合は黒や濃紺の地味な服装で
子どもの場合、幼稚園や学校の制服があれば、それが一番適した服装となります。お通夜やお葬式の場では、制服を着用するのが基本です。
ただし、合わせる靴や靴下には注意が必要です。スニーカーではカジュアルな印象を与えてしまうため、革靴を合わせるなど足元がラフにならないような気遣いが求められます。
幼稚園児で制服がない場合は、男児であれば黒や濃紺のスーツ、女児であれば黒や濃紺のワンピースが望ましいとされています。
大学生の場合は、黒や濃紺、チャコールグレーといった地味な色合いの服装(男子はスーツ、女子はスーツやワンピースなど)を選びます。
お葬式の儀式の作法|焼香・玉串奉奠・献花
焼香や玉串奉奠、献花には、それぞれ固有の手順があります。数珠の扱いとあわせて流れを把握しておきましょう。
数珠の使い方|持ち歩くときは左手にかけるのが基本
数珠を持ち歩く時は、房が真下に来るように「左手」にかけて持つのが基本です。合掌する時は、両手の親指と人差し指の間に数珠をかけ、親指で軽くおさえます。
仏式の焼香|回数は宗派によって1〜3回
仏式の焼香で抹香をくべる回数は、宗派によっておおむね1〜3回です(真言宗・天台宗などは3回、浄土真宗本願寺派は1回など)。会葬者が多い場合は「1回でお願いします」と案内されることもあります。
焼香は、「何回行うか」という形式にこだわりすぎることなく、真摯に故人を悼む気持ちを持って行うことが大切です。
基本的な焼香の作法は以下の通りです。
- 順番がきたら一歩前に出て、遺族や僧侶の方に一礼してから焼香台に進みます。
- 焼香台より数歩手前で霊前に一礼し、前に進んで遺影に向かって合掌礼をします。
- 右手の親指、人さし指、中指の3本で抹香を一つまみとります。このとき左手を添えます。
- 左手で受けて、目の高さに押しいただいて念じます。
- 抹香を静かに香炉に落とします(宗派の回数に合わせて4・5を繰り返します)。
- 再度合掌したら、そのまま数歩下がって遺族、僧侶の方に一礼をして下がります。
神式の玉串奉奠|数珠なし、しのび手で二拍手
神式の葬儀(通夜祭・葬場祭)では数珠は使用せず、仏式の焼香にあたる「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」を行います。
玉串とは、神木である榊の枝に木綿や紙垂を付けたものです。玉串そのものではなく、玉串をお盆に見立てて自分の心をのせ、神に捧げるという意味が込められています。
斎主が霊前に玉串を捧げたのち、喪主から順番に以下の作法で行います。
- 玉串を胸の高さに捧げて霊前に進み、玉串を目の高さに押しいただいて一礼します。
- 右手で玉串の枝元を持ち、左手で支えながら、時計回りに回して枝元を自分に向けます。
- 左手を枝元におろし、右手で上部(葉のほう)を持ちます。
- 枝元が霊前に向くよう、さらに時計回りに180度回します。
- 玉串をゆっくりと置き、左、右の順に手を引きます。
- 二礼し、音を立てない「しのび手」で二度拍手を打ち、最後に一礼(二礼二拍手一礼)をして下がります。
キリスト教式の献花|花を供える作法
キリスト教式の通夜や葬儀では「献花」が行われます。キリスト教には死者が仏や神になるという考えはなく、「神に召された」とするため、拝礼はあくまで神に向かって捧げます。
献花には主に白い菊やカーネーションなどが用いられますが、この儀式は西欧にはない日本独自のものとされています。
献花の基本的な作法は以下の通りです。
- 順番がきたら、花が左、茎が右を向くように右手で花を一本受け取り、左手を添えます。
- 遺影に一礼し、霊前(献花台)に進みます。
- 茎を祭壇側に向けるため、時計回りに2回に分けて花の向きを180度変えます。
- 花を霊前に向けて献花台に静かに置き、遺影に一礼をしてから下がります。
※献花の詳しい方法は宗派や慣習などによって異なる場合があります
【遺族側】香典返しのマナー|かけ紙・時期・金額
香典返しとは、お通夜・葬儀でいただいた香典に対して、ご遺族側から贈るお礼の品です。香典返しには、かけ紙の選び方や贈る時期、金額の目安などのマナーがあります。失礼なくお礼の気持ちを届けるため、きちんと確認しましょう。
「のし紙」ではなく「かけ紙」を使うのが弔事のマナー
お通夜や葬儀、法要など弔事の贈り物や返礼品には、「のし紙」ではなく「かけ紙」を使うのがマナーです。
そもそも「のし紙」とは、水引と右上の飾りである「のし」の両方が印刷されたものを指し、「かけ紙」はのしがなく水引だけが印刷されたものを指します。
「のし」は元々、あわびを引き伸ばして乾燥させた「のしあわび」に由来しており、一般的な贈答と慶事にのみ使われます。弔事では「生臭物を忌み嫌う」という考え方があるため、海産物(生臭物)に由来する「のし」がついたものは使いません。
香典返しなどの弔事には、必ず「のし」のない「かけ紙」を使用しましょう。

香典返しのかけ紙の選び方と表書き
仏式の場合、かけ紙には「不幸が再び起きないように」との願いを込めて、黒白か双銀の「ま結び(結び切り)」もしくは「あわび結び」の水引を使用します。表書きは「志」が基本です。
ただし、水引や表書きの作法は地域差によっても異なります。関西地方などでは、黄白の水引を用い、「満中陰志」や「忌明志」と表書きするケースがあります。

- かけ紙:黒白、双銀のま結び(結び切り)
- 表書き:「志」
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- かけ紙:黄白のま結び(結び切り)
- 表書き:「満中陰志」「忌明志」
※関西地方などの場合
贈る時期は忌明け後が基本|当日返しと忌明け返しの考え方
香典返しは、「四十九日(満中陰)の法要を無事に終え、忌明けしたことへの報告とご挨拶」を兼ねているため、四十九日の忌明け法要後にお届けする(忌明け返し)のが基本です。
通夜や葬儀の当日に直接香典返しをお渡しする「当日返し(即日返し)」という方法もありますが、この場合、いただいた金額に関わらず一律の品をお渡しすることになります。そのため、高額な香典をいただいた方へは、忌明け後に改めて相応の品を返礼するケースが多く見られます。

金額の目安は「半返し」(3分の1〜半額程度)
香典返しの金額は、一般的に「半返し」といわれ、いただいた香典の3分の1〜半額を目安にお返しします。
ただし、親族からの高額な香典は相互扶助の意味合いが強いため、額にとらわれなくてよいとされています。特に、現役のご主人を亡くした場合などは、心ばかりのもので構いません。
【遺族側】神式・キリスト教式の香典返し|忌明け相当の時期と表書き
神式・キリスト教式の場合、香典返しの時期や表書きが仏式と異なります。神式・キリスト教式それぞれの贈る時期や表書きのマナーを押さえておきましょう。
神式の場合|五十日祭後を目安に「偲草」「志」で贈る
神式で、仏式の忌明けに相当するのは「五十日祭」です。そのため、五十日祭以降に挨拶状を添えて贈ります。
黒白または黄白のま結び(結び切り)のかけ紙に、表書きは「偲草」や「志」とします。

神式の場合
- かけ紙:黒白または黄色のま結び(結び切り)
- 表書き:「偲草」「志」
キリスト教式の場合|カトリックは30日目・プロテスタントは1ヶ月後
キリスト教式には、本来香典返しのしきたりはありません。ただし、日本の慣習として行われるのが一般的です。
目安としては、カトリックは30日目の「追悼ミサ」の頃、プロテスタントは1ヶ月後の「召天記念日」の頃に挨拶状を添えて贈ります。
黒白または黄白のま結び(結び切り)のかけ紙に、「感謝」「偲草」「志」と表書きしてお届けします。

キリスト教式の場合
- かけ紙:黒白または黄色のま結び(結び切り)
- 表書き:「感謝」「偲草」「志」
【遺族側】香典返しの品物の選び方
ここでは、香典返しにふさわしい品物と、贈る相手や金額に応じた選び方を解説します。
「消えもの」やかさばらない「カタログギフト」がおすすめ
弔事のお返しや法要の引き物には、お菓子やお茶などの「食べてなくなる物」や、タオルなどの「実用的な品」が適しているとされています。
また、法要などで直接お持ち帰りいただく場合には、手荷物にならないよう、かさばらず軽くて小さい品物を選ぶとよいでしょう。
相手の好みに応じて品物を選ぶのが難しい場合などは、ご自身で好きなものを選んでいただける「カタログギフト」がおすすめです。かさばらないため、当日お渡しする際も持ち帰りの負担をかけず、参列いただいた感謝と心遣いを丁寧にお伝えできます。
高額の香典をいただいた場合
30,000円〜50,000円程度の高額な香典返しとなる場合は、名のあるブランドや料亭の美味などが選べるカタログギフトを贈るとよいでしょう。また、商品券に3,000円程度の菓子を添えて贈るのも丁寧な対応です。
香典返しにおすすめ|三越伊勢丹の弔事専用カタログギフト
香典返しには、故人を偲んでくださった方が、ご自身の好みに適う品をゆっくりと選べるカタログギフトが喜ばれます。<ギフト オブ メモリアル「栞」>は、落ち着いた表紙が弔事の場にふさわしい、定型のご挨拶状付きの弔事専用カタログギフトです。
5,000円前後|<ギフト オブ メモリアル「栞」>あじさいコース
ご挨拶状を別途手配する場合は、ご挨拶状なしのタイプもお選びいただけます。
10,000円前後|<ギフト オブ メモリアル「栞」>なでしこコース
ご挨拶状を別途手配する場合は、ご挨拶状なしのタイプもお選びいただけます。
15,000円前後|<ギフト オブ メモリアル「栞」>しゃくやくコース
ご挨拶状を別途手配する場合は、ご挨拶状なしのタイプもお選びいただけます。
香典返しにおすすめのギフト|上質な「消えもの・実用的な品」で深い感謝を伝える
ここでは、弔事にふさわしい定番の「消えもの・実用的なギフト」をご紹介します。故人を偲んでくださった方へ、深い感謝の気持ちとともにお贈りいただける品物を集めました。
<久右衛門>本格和風だし お吸物詰合せ|風味豊かな味わいを手軽に
<浅草今半>あさくさつぼ味|老舗の品格を日常の食卓に
<フォートナム&メイソン>ティーバッグ・焼菓子詰合せ|英国老舗の上質さに感謝を込めて
三越伊勢丹 有明初摘み 御海苔詰合せ|消えものの定番、幅広い世代に喜ばれる一品
<今治輪奈織紋様>フェイスタオルセット|どなたにも喜ばれる弔事返礼の定番
故人を偲ぶ気持ちを、誠実な作法で丁寧に届けよう
突然の別れに戸惑いながらも、礼を尽くして故人を見送りたい。その想いは、参列する側もご遺族も変わりません。一つひとつの作法は、言葉にしきれない悲しみや感謝を、静かに形にしてくれるものです。
三越伊勢丹オンラインギフトストアでは、香典返しにふさわしい品物とともに、マナーに沿ったかけ紙を手配いただけます。故人を偲んでくださった方々へ、深い感謝の気持ちを丁寧にお届けください。
香典返しにおすすめのカタログギフト一覧






