美術
2025/3/5 UP
1980年、 東京都に生まれた近藤氏は、 都立日比谷高校卒業後、日本画家を目指し、京都造形芸術大学に入学。後に東京藝術大学に転じ、日本画技法の実践研究を重ね、大学院修了時の「第一研究室発表展」において、8メートルの画面にぶどうの大樹を繊細かつ迫力のある筆致で描いた作品で注目を集めました。時の経過を感じさせる抑制の効いた色彩の画面からは、現代では失われつつある、光と影の綾なす美しさを再認識させられます。
文豪・谷崎潤一郎は随筆「陰翳礼讃」の中で、日本家屋における陰翳が映し出す様々な表情に着目しました。
近藤氏の作品も、慎重に選ばれた色彩とすぐれた描写力で、濃さを増す花影のシルエットや明け行く空の下の風景の鮮烈な美しさを画面に表し、古来から日本人が育んできた美的感覚に語りかけるかのようです。夜が訪れる一瞬前の夕暮れの美しさ、その後の闇の静謐さ、そして朝がもたらす新しい光。時と光に着目し制作を続ける画家の新作をどうぞご覧ください。
デジタルカタログは下記よりご確認いただけます。
富士・蒼望
20号
1,320,000円
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