<東信水産>よりおいしい魚を食卓へ。選び抜かれた魚介類が並ぶ。

2023.9.15 UP

伊勢丹新宿店地下1階のフレッシュマーケットにある<東信水産>は、扱っている魚介類の品数と商品クオリティにおいて指折りの鮮魚店。ここに来れば間違いない魚介類が手に入ると評判のお店の、その理由を探ってみた。

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創業から70年余り志を受け継ぐ。

東信水産は、1949年に東京・荻窪で鮮魚店として創業。現在は水産加工品や惣菜まで扱い、首都圏を中心にチェーン展開している。伊勢丹新宿店には1989年に出店。常時40種類以上の魚介が並ぶ店頭中央は圧巻のひと言。尾頭付きの魚がこれだけ並ぶ鮮魚店は他に類を見ない。ここなら間違いなくトップレベルの魚を購入できるとの定評を得ているのも、納得のラインナップだ。

 

戦後、東信水産初代が退役後に故郷の荻窪に回帰したが、食糧事情を改善したいと起業を決意し<魚信>を設立。後に<東信水産>に商号変更。もてなす心と商品への自信で荻窪地域以外の方にも「もっと美味しい魚を食べてもらいたい」との思いで、出店の場を広げていく。1980年台、急増するビルや商業施設に積極的に進出。

 

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1981年、荻窪の新興商店街が「タウンセブンビル」に建て替わる前の<東信水産>。

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荻窪にできたショッピングセンター「タウンセブンビル」の中にある旧店舗。

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2022年9月、新しくリニューアルオープンし現在に至る。

仕入れ力は、コミュニケーション力。

新鮮な魚や水産加工品を関東の卸売市場だけでなく全国の漁港から水揚げされた鮮魚を扱う<東信水産>。四季折々のおいしい魚を提供するために、まず重要なのは仕入れである。

「定期的に豊洲市場に行き、仕入れをします。良い魚を仕入れるためには問屋さんとの人間関係が重要なので、きちんとした生産者の方たちと、太いパイプを持っている問屋さんとの人脈作りや緻密なコミュニケーションは欠かせません」と語るのは、伊勢丹新宿店の仕入れを一任されている店長の渡邉茂さん。各地の旬の魚介類をはじめ、朝どれや、神経締め(魚の捕獲後に迅速に神経を切り、筋肉の収縮を抑えることで新鮮さと品質を保つ技術)した魚などを仕入れられるのも、問屋さんとの良好な関係があるからこそ。「市場を歩いていると、今日は何が一番旬でおいしい魚なのかがわかります。その中で、問屋さんとコミュニケーションを取りながら伊勢丹新宿店で売るべきものを選び、交渉して仕入れます。現在はタブレットでの注文も導入されていますが、市場に行き、自分の目で見て選び、関係者の方たちと対面で話すのも必要なことなのです」。

 

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伊勢丹新宿店 店長 渡邉 茂さん

2005年東信水産に入社。三越銀座店店長を経て現職。長年市場に通い続け、問屋さんとの深い信頼関係を築く。四季折々の魚介類を精選して仕入れを行う。

信用は、徹底した衛生管理から。

仕入れと同様に重要なのは、商品の衛生管理。「食に対する信用は衛生管理の徹底です」と渡邉さんは強調する。「東信水産」は、食品7S(整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・清潔・習慣づけ)の徹底と、HACCP(食品衛生管理の国際的なメソッド。原料の入荷から製品の出荷までの全工程において、発生する危険を製品ごとに分析し、それを防ぐ衛生計画を立て、実行・記録する衛生管理法)に基づいた衛生管理を基本に、精選した魚介類を継承された技術で加工し、安全の提供を心掛けている。

 

開店前にはスタッフ全員で、並べられた商品を厳しくチェック。異物混入の原因にならないよう、クリップや画鋲の使用は禁止されている。<東信水産>では「毎月、食品衛生点検報告会を行っています。現状の衛生の問題点や動向、速報などを従業員に共有し、注意喚起をして衛生に対する意識を高めています。いいものを売るというのは、商品のクオリティの高さはもちろん、同時にお客さまに必ず安全な商品を提供するということなんです」と渡邉さん。

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開店前には、スタッフ全員で商品を厳しくチェックする。

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スタッフ点検後も、細かいチェックを欠かさない渡邉店長。

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品名、産地、期限、価格などを確認したら、チェック済みシートをのせる。

 

 

 

伊勢丹新宿店ならではのまぐろの品揃え

まぐろコーナーにおいては、中とろをはじめとするまぐろ部位の種類も豊富に揃う。柵はもちろん、一人前や盛り合わせ、まぐろづくしなどのお造りも充実。

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本まぐろ(中とろ)刺身(100gあたり)3,500円〜。 

※価格は時季によって異ります。

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まぐろは、伊勢丹新宿店独自のコーナーを展開している。

 

手握り寿司からお惣菜まで、加工品も人気。

鮮魚以外にも人気なのが、熟練の職人が握る「手握り寿司」や、新鮮な魚介類を使用したお惣菜の数々。伊勢丹新宿店オリジナルの「手握り寿司」は旬の近海物を使用した握りや、酒粕から作られる赤酢を使用した寿司飯で握るお寿司などを提供している。また相談に応じた内容で握ってもらうこともできる。日々模索しながら職人が丁寧な商品造りを心掛けている。

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多種多彩な握り寿司が並ぶ、「こだわり手握り寿司」のコーナー。熟練の職人が、旬のネタを握る。

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職人のこだわり 手握り寿司(1折/8貫)3,240円〜【伊勢丹新宿店限定】

※価格はネタの内容によって異ります。

 

お惣菜で一番人気の定番は、「アジの南蛮漬け」。時間をかけじっくりと揚げて、頭も骨も柔らかくなったアジを玉ねぎ、にんじん、ピーマン、唐辛子を加えた三杯酢に漬け込み、程よい酸味に仕上げている。1日12〜15パック限定なので、早めに売り切れてしまうことも多い。他にも季節の魚で作る焼き魚や煮魚などが並び、新鮮な魚介類を使用した魚料理が手軽に家庭で楽しむことができる。

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アジの南蛮漬け 1,188円

じっくりと丁寧に揚げられたアジは頭も骨も食べられるサクサク食感が人気。

 

 

希望の魚を尾頭付きで焼いてくれるサービスも(要予約)。さまざまなお祝い事や節目などに欠かせない焼き鯛も<東信水産>にお願いすれば安心だ。

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焼き鯛

※時季やサイズ、天然や養殖などで価格は変動します。

現在は創業当時の思いをそのままに、選び抜いた魚介類を安全な商品として提供。時代の変化にいち早く気づき、魚を楽しむ生活を提案していくことに心血を注いでいる<東信水産>。細やかに対応してくれるプロがここにいる。

 

Text : Riko Saito

Photo :Yuko Moriyama , Yuya Wada

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