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タウンでもスタイリッシュに着こなせるデザインと、水際でも気兼ねなく着られる機能性。
「こんなウェアがほしかった!」と支持を得ている<Nala/ナラ>のポップアップイベントが、2025年7月9日(水)からスタートします。
「相反するものの共存」を表現 | 井川沙耶香インタビュー
今年のテーマは「相反するものの共存」。
ブランドディレクターの井川沙耶香氏に今年のテーマ、アイテムへの想いを伺いました。
--- 今年のテーマは何ですか。
井川:去年も伊勢丹でイベントをさせていただき、テーマが「原点回帰」Back to the roots、今いるお客さまを大事にしようというのが去年のテーマでした。
そこから一年、大事にしたいこと・また新しく取り入れたいもの、「相反するものを共存」させていくというのを今年のテーマにしました。
「陰と陽」「光と闇」「強さと弱さ」「静けさと動き」など、一見対象的なように見えるけれど、それが共存していることで成り立っていることがたくさんあると思います。
これは人間の内面部分にも通ずることだと思っていて、それをアイテムの力強さと柔らかさ、白と黒などの対照的なカラーで表現しました。
Nalaのお客さまもライフスタイルの変化の中で、体型の変化もあり、それをコンプレックスとして受け止めてしまう方もいると思います。でも、誰しもコンプレックスを抱えていると思うし、自分たち自身もコンプレックスはもちろんあって、パーフェクトとは思えていません。ただ、パーフェクトなこと、コンプレックスが無いことが良いことだとも思っていません。不完全な部分も自分自身であって、そこも素晴らしい。どちらかが良くてどちらかが悪いではなく、どちらもあるから素晴らしいということを伝えたかったんです。私たち自身も人と比較しながらではなく、自分の美しさを大事に、自分のペースで「無理せず心地よく」を意識して作成しました。
我々の心にはいろいろな面があって、表と裏があって、そんな自分をまるっと愛する。そんな想いをテーマに今期のものづくりがスタートしました。
--- お客さまとのコミュニケーションの中からテーマが決まるのでしょうか。
井川:テーマに関しては、お客さまの影響は受けないかもしれません。
女性には男性と違った色々なフェーズがあると思います。
例えば、お仕事をする、妻になる、家庭に入る、母になる、また自分の人生を歩みだす。
私たちが実体験をもって、自分たちの年齢や経験から、「自分たちが心地よいもの」「自分たちが今思っている想い」「伝えたいこと」をテーマにしています。
Nalaの商品を手に取っていただいたお客さまには、このテーマにぜひ共感していただけたら嬉しいです。
--- チームメンバーとたくさんコミュニケーションを取られているのですね。
井川:はい。常日頃からチームメンバーとは今の悩みや想いを共有しています。
例えば海外でのルック撮影を決めた理由も私たち自身の悩みからなんです。
母として、長く家を空けることへの罪悪感、子供に悪いな、子供を置いていけない、悪いことをしているのではないか、そんな母としての感情がありました。
でも、それでもきっと分かってもらえるよ。好きなことしたっていんだよ。そんな言葉を伝えたいという想いから海外に行くことを決めました。
今回のテーマにぴったりな国
--- 舞台はメキシコですが、なぜメキシコに?
井川:メキシコは今回のテーマにぴったりな国だと思っています。
「陽気な音楽が流れていて派手で明るい街」と「何百年と続く砂漠やサボテンなどの自然」、「人工的に作られたメキシコらしいメキシコを大事にする文化」と「人の手が入っていないそのままの自然を大事にする文化」そんな相反するものだけどどちらも素晴らしい。
それがまたメキシコらしく、今回のテーマとマッチしていたのでメキシコに決めました。
タウンでもナチュラルなビーチでも、どちらにも溶け込むアイテムを今年は作成しているので、ルック撮影でも、作りこんだ写真とナチュラルな写真で対照的な表現をしました。
Nalaは海で着ることだけを推奨しているわけではないので、見に来てくださったお客さまがどちらも想像できるようにしています。
リバイバルは「お客さまの声に答えたい」が100%
---リバイバルアイテムが数型ありますが、どんな想いでのリバイバルでしたか?
井川:実は元々予定になかったんです。
Nalaは今年5周年ですが、1年目・2年目に購入されたお客さまから「買い換えたい」というお声をすごく多くいただきました。
5年間着ていただいているということがとても嬉しいことだと感じたんです。
テーマに沿ってというよりかは「買い換えたい」「同じものがもう一着欲しい」というお声に答えたいが100%です。
そんなお客さまからのお声がとても嬉しくて、感謝の想いを込めてリバイバルを決めました。
「こだわり抜いた生地」をぜひ楽しんでいただきたい
---今年のアイテムのポイントを教えてください。
井川:今年のアイテムは良い生地に出会えたことがとても大きいです。
「今まで一度も妥協したことがない」と言い切れるくらい私たちは生地にこだわってきました。
自分自身すごくリネンが好きなんですが、お手入れが大変なリネンは手に取るのを躊躇してしまっていました。
ずっと探し続けて、遂に出会えたリネンライク生地を使用したアイテムを2型作りました。
あとはニットも今年は多くご用意しています。
メンズも着れるユニセックスニットポロを作りたいなという想いから始まり、ポロニット、クロップドニット、レギンスと今回は3型作っています。
でも実は同じニットでもそれぞれ違う編み方なんです。
商品の特徴に合わせて編み方を変えてオリジナルで作っているので、同じニットでもハリ感や着心地が違います。こだわり抜いた「水陸両用かつニットという素材」と「質感の違い」をぜひ楽しんでいただきたいです。
---生地のバリエーションが増えましたね。
井川:そうですね。撥水生地のイメージを払拭できたのではないかなと思います。
写真では伝わりきらない、手触りと着心地を感じていただきたいですね。
それが試着の醍醐味だと思うので、伊勢丹のポップアップでぜひ試着して、「絶対似合わない」という概念は捨てて、時間の許す限り、ぜひ楽しんでほしいです。
---最後に今回のイベントへお越しくださるお客さまへメッセージをお願いします。
井川:買う買わないはさておき、試着をして一緒に楽しんでいただき、新しいコーディネートを発見してほしいです。
試着できるのも東京では伊勢丹ポップアップのみです。
「みんながみんなでコーディネートをする」そんな笑いの絶えないアットホームな雰囲気です。
緊張する方もいらっしゃいますが、安心して、全部着るくらいの勢いで、ぜひお越しください。
井川 沙耶香
仙台出身。3児の母。株式会社 Nala代表/モデル。
常夏の香港在住経験を経て、水辺でのライフスタイルやスイムウェアに特化したブランド<Nala/ナラ>を2021年に設立。
体型をカバーしながらもシンプルかつスタイリッシュに着られる、母だからこその目線でこだわり抜いた服作りを目指す。
現在、海外に住むママに向けての展開も準備、進行中。
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