<MIYABI>誕生20周年。雅の美、その先へ。

ドイツのナイフブランド<ZWILLING/ツヴィリング>が日本の工場で手掛けるブランド<MIYABI/ミヤビ>。
2025年3月8日で誕生から20周年を迎え、アニバーサリーモデルの限定ナイフ情報やその魅力を改めてお伝えします。
誕生20周年。雅の美、その先へ。

<雅/MIYABI>誕生の地、岐阜県関市。ドイツのゾーリンゲン、イングランドのシェフィールドと並ぶ刃物都市として世界で名を馳せ、雅やかな文化が花開いた室町時代から、関の日本刀は「折れず、曲がらず、よく切れる」と高く評価されていました。
ドイツのナイフブランド<ツヴィリング>が、日本の職人によるナイフの質の高さを見込んで関に工場を設立した当時は、<ツヴィリング>のハイエンドモデルのナイフを製造していました。やがて、関ならではの鋭い切れ味と和の美が融合した、まったく新しいコンセプトの日本発ナイフブランドを世界に届けたい―そんな思いから開発が始まり、2005年に誕生したのが<ミヤビ>です。

日本の名刀を思わせる優雅なフォルム・細部まで流麗に仕上げた工芸品のような佇まいと、古来より培ってきた職人技とドイツの先端技術による卓抜した切れ味は、アメリカや欧州で大きな注目を集め熱狂的なファンを生み出します。そして2007年には、和の美しさを体現するナイフブランドとして、改めて日本でも発売されました。
20年鍛え続けた匠の技術が宿る、目を奪う美しさ、息を呑む切れ味。関から世界へお届けする<ミヤビ>の包丁は、永きにわたり愛され続けています。
<MIYABI>が生み出す類まれな「感動」
「刃物の町」関市の職人技術は、飛山濃水*(ひざんのうすい)の地とも呼ばれる岐阜の良質な土・水・炭によって育まれて来た、貴重な日本の文化です。<ミヤビ>は、その伝統の職人技とドイツの先進的な鋼材熱処理技術を組み合わせることで、日本人の切れ味・見た目に対する美学と西洋で求められるユーザビリティ両方を追求した独自の包丁。実に130以上の工程を経て、職人の手からお客さまの元へ届けられます。
「本刃付け」は、<ミヤビ>の包丁の命となる切れ味と永切れを与える最終工程です。関の工場で本刃付けを行える職人は、現在5名のみ。それは、包丁とその特性に対する理解、刃付けの角度と刃の形状を理想的に仕上げる腕の両立が必要不可欠だからです。彼らは、このスキルを習得するために5年以上の修行と、100万本以上の包丁を仕上げて来ました。絶え間ない向上心と、脈々と受け継がれてきた伝統だけが生みだせる感動なのです。
*飛山濃水(ひざんのうすい):「飛騨の山、美濃の水」。岐阜県の豊かな自然環境を表現する言葉。
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焼入れ
ドイツ本社のテクノロジーを活用。
鋼材に合った熱処理を加えることで、無二の高い硬度・錆び耐性・靭性を鋼材に与える。 -
歪みとり
熱処理などによって発生したブレードの微妙な歪みを、熟練の職人が手作業で直していく。 -
研削・目通し
刃の表面を整えるのはもちろん、峰など手が触れる場所を角のない仕上げに。ダマスカス模様もこのタイミングで浮き出てくる。 -
ハンドル研磨(柄羽布)
職人が手本となるサンプルを元に、手の感覚だけを頼りにハンドルの形状を再現。3段階の研磨を経たハンドルの表面は天然木材の良さを最大限に引き出し、驚くほど滑らかな仕上がりに。 -
刃付け
職人が<ミヤビ>の命とも言える鋭い切れ味を包丁に与える。優れた本刃付けは、水研を行うことで目詰まりや熱の発生を抑え、切れ味の鋭さと持ちを最大化。 -
二重検品
傷の有無から刃の角度、さまざまな条件にて検品。その後パッケージの際にその基準を知らない担当者が「購入者目線で」商品を確認。<ミヤビ>の高い品質を支える大切なステップです。
20周年記念モデル「MIYABI 粋-IKI-」2025年6月13日(金)発売

「粋」は、20年かけて培った匠の技と、新たな<ミヤビ>の美が結晶となった新シリーズです。
「粋」とは江戸時代に生まれた美学で、「洗練されて格好いい」という意味。
ゼロから設計されたまったく新しい持ち手と、水に映る月をイメージした「月虹」ダマスカス紋様はブレードの切っ先付近に日本刀を思わせる鎬(しのぎ)を施すことで実現。岐阜の山々や豊かな水の流れを表現しながら、「世界一美しい包丁」をテーマに開発しました。枠にとらわれず進化し続けるトップ職人たちの技による、<ミヤビ>の今を詰め込んだ20周年にふさわしいプレミアムモデルです。
ブレードとハンドルの素材も、<ミヤビ>最高ランクを用いた、まさに素材も技術も詰まった包丁です。