IN-HOUSE→SOCIAL DESIGN UNIT Vol.1
ソニーと富士フイルムのデザイナーがうみだした、まだ誰も見たことのないこけしたち
富士フイルムとソニーのインハウスデザイナーが、自由な発想で「こけし」をデザインしました。プロジェクトを通して感じたこと、デザインから商品化、販売までどのように進めてきたのか座談会を開催しました。
IN-HOUSE→SOCIAL DESIGN UNIT Vol.1
ソニーと富士フイルムのデザイナーがうみだした、まだ誰も見たことのないこけしたち
店頭会期
□2026年6月17日(水)~6月25日(木)
□伊勢丹新宿店 本館5階 センターパーク/ザ・ステージ#5
※諸般の事情により、営業日・営業時間、予定しておりましたイベントなどが変更・中止になる場合がございます。必ず事前にホームページを確認してからご来店ください。
三越伊勢丹オンラインストア販売会期
□2026年6月3日(水)午前10時 販売予定
※一部、販売期間が異なる受注生産商品がございます。詳しくは各商品ページをご確認ください。
※一部商品は、店頭販売状況によっては三越伊勢丹オンラインストアで販売しない場合がございます。予めご了承ください。
1. IN-HOUSE→SOCIAL DESIGN UNIT Vol.1
1-1. インハウスデザイナーとして/個人デザイナーとして、この企画にどう向き合ったのか。
─まずは、富士フイルムのメンバーからお願いします。
─次にソニーのメンバー、お願いします。
佐藤(S)
普段は金融領域のUI/UXデザインを担当しているので、最初は何をどうつくればいいのか、迷いました。私は学生時代から、課題は何か、デザインで何ができるのかを考え続けてきました。テーマがこけしであっても、その思考は変わらないですが、今回の制作を通して、デザイナーとして成長できた実感があります。
芹澤(S)
企業のデザイナーとして仕事をしていると、企画から設計、マーケティングまで、多くの人が関わります。一方、こけし工人は一人で一貫してつくる。その“ものづくりのエネルギーの質感”の違いがおもしろい、と感じました。そこから生まれるコラボレーションの可能性をどう掬い上げるか、考えました。
三島(S)
普段は、条件や要望のあるなかでプロダクトを設計しますが、こけしはすでにかたちがあり、伝統の積み重ねで成立している。その“理由が言語化されていないかたち”をどう解釈し、美しさを見出すか。これまでにないデザインのアプローチで、とても勉強になりました。
─インハウスデザイナーと、フリーランスデザイナーには違いがありますか。
西村(F)
議論の末、「能力的な違いはほとんどない」という結論になりました。違いがあるとすれば、インハウスデザイナーは、“企業のレガシーを活かして、さらに新しい価値につなげられる”という点です。会社に属しているからこそ、過去の文脈や技術の集積があり、それをそのまま使うのではなく、今の生活者に向けて価値を再解釈し、かたちにしたり、使い道を考えたりできる。その視点は、インハウスならではだと思います。
三島(S)
ソニーでは、デザイン部門のマネージャーやアートディレクター、デザイナーなどが一堂に集まり、一つのアウトプットを多角的に審議する場があります。多様な意見が交わされることで、結果的に、より多くの人に届くものに近づいていくと感じています。
─「レガシー」という言葉が出ましたが、ソニーのレガシーは、社内で共有されているものなのでしょうか。
佐藤(S)
入社して1年目のとき、印象的な出来事がありました。新入社員向けレクチャーで講師をしていたのは、今回のこけしプロジェクトでソニー側のアートディレクターを担当する先輩デザイナーでした。新入社員から「ソニーらしさとは何ですか?」と聞かれると、先輩デザイナーからは「俺がつくったものがソニーになる」と答えていました。その言葉に、ソニーはそうやって形づくられてきたんだな、と感銘を受けました。
芹澤(S)
オーディオをデザインする際も、テレビやカメラなど、ほかの領域のデザイナーが横断的に関わりながら、ソニーらしさを担保しています。先輩デザイナーの発言も、そうした日々の鍛錬の積み重ねがあってこその言葉だと思います。付け加えるなら、“人がやらないことをやる”というのが、よく言われるソニースピリッツですね。
─富士フイルムはいかがですか。
太田(F)
富士フイルムは、医療からインスタントカメラ「チェキ」まで幅広く事業を展開しています。チェキに象徴されるような遊び心は、デザインセンターのメンバー全体に共通している感覚だと思います。“ロジックだけではないところに、あえて飛び込んでみる”というか。
小林(F)
遊び心はソニーにも通じる部分があると思いますが、富士フイルムの場合、「第二の創業」といわれる経験が大きいと思っています。2000年代初頭のデジタルカメラ普及によりフィルム需要が急減し、会社としても厳しい時期がありました。そのなかで技術を棚卸しし、医療や化粧品など新しい分野へ展開してきた。その成功体験を知ったうえで入社している世代なので、職種に関係なく、自ら課題を見つけにいく姿勢が根づいていると感じます。今回も、“こけしという畑で何ができるか”と前向きに取り組めたのは、そうした開拓マインドが背景にあったのかもしれません。
1-2. 普段扱っているもの(プロダクトやグラフィック、UI/UXなど)と伝統工芸(こけし)の違い、産地を訪れて感じたこと。
西村(F)
意外と、普段の仕事との違いはあまり感じませんでした。ソニーのメンバーもそうですが、仕事内容自体が頻繁に変わるので。富士フイルムでも、医療デザインの経験がない状態でいきなり任され、ゼロから学び直して進めることはめずらしくありません。今回も、こけしのプロジェクトにアサインされて、まず現地を訪れ、工人さんとコミュニケーションを取り、何を大切にしてつくっているのかを知るところから始めました。
─皆さん、鳴子温泉を訪ねていますが、現地で感じたことはありますか?
西村(F)
櫻井さん(桜井こけし)と密にやり取りするなかで、伝統を重んじながらも、変化し続けようとしている姿勢に驚きました。こけしは固定化されたイメージがありましたが、表層的ではなく、“自分たちらしいこけし”を模索されている。その姿が印象的でした。
小林(F)
普段はチェキのブランディングやグラフィックを、チームで担当しています。今回も、いきなり立体(こけし)を考えるのではなく、「このプロジェクトをどう進めるか」「自分のこけしはどう見えるべきか」「どうすれば届くか」と、普段と同じプロセスで考えました。
─これまでに、こけしや郷土玩具との接点はありましたか?
小林(F)
父の実家が仙台なので、家にこけしはありました。
佐藤(S)
私は東京出身ですが、プロジェクトを通して、実家にもこけしがあったことに気づきました。お土産だったようです。
─あらためて、普段扱うものとの違いや、産地を訪れての想いを。太田さんは?
太田(F)
普段は医療系ITやUI、アプリのデザインを担当しています。こけしは遠い分野で、最初はアプローチに悩みました。ただ、櫻井さんがすでに多くの挑戦をされていたので、新しい切り口を見つけなければ、と思いました。
佐藤(S)
新しい挑戦をされていて素直にすごいと感じると同時に、日本の伝統工芸が置かれている状況や課題を知る機会になりました。
芹澤(S)
普段はカメラのコミュニケーションデザインを担当しています。今回は、“現地訪問でのファインディングスをそのままかたちにしたい”と思いました。つくり手のエネルギーや人柄、空間も含めて。
三島(S)
普段はデザインをロジックや図面で考えることが多いですが、こけしは感覚や継承の世界。機能が少ないからこそ、どう魅力を出すかを考えるのが新鮮で、おもしろい体験でした。
─機能ありきのものを普段はデザインされていますよね。
佐藤(S)
機能・ニーズ・要件・制約が明確なものが多いですね。
─革新と伝統の関係をどう捉えますか。
小林(F)
鳴子をはじめて訪れたとき、こけし店や飲食店が複数閉店しているのを目の当たりにし、正直、町の厳しさを感じました。伝統を壊したいわけではないけれど、このままでは魅力的な文化がいつか途絶えてしまう。批判されるかもしれなくても、挑戦し続ける必要があると思いました。
佐藤(S)
新しいことに挑戦しなければ、伝統も守れない。その両立は、どの組織にも共通する課題だと思います。
西村(F)
途中で、「こけしを広げる」というテーマが生まれました。本家を超えるのではなく、“僕らが感じた魅力を、僕らなりの着眼点でかたちにして伝える”。それが、今回たどり着いた答えだったのかな、と思います。
1-3. 百貨店での販売について─デザインから商品化・販売まで
─最後は、みなさんの作品のプレゼンテーションです。デザインから商品化、販売までどのような思いで進めてきたのかを教えてください。まずは、三島さんから。
三島(S)
私はこけしの技術と、伝統の形状や柄、素材特性などを活用しペンダントライトと器型のトレーを提案しました。デザイナーとしてアサインされていますが、個人的には、普段とは違うデザインの関わり方でした。こちらから、かたちや柄を指定するのではなく、どのように伝統の中から引き出すかを意識しました。
─柄の配置は三島さんが?
三島(S)
今回は伝統のこけしの柄のため、ここに入れられる柄はないか、この柄をこの型に組み合わせて良いか、など細かな決まりを相談しながら。その過程で、さまざまな伝統柄を掘り起こすことができました。トレーのかたちも、櫻井さんと相談しながら、こけしづくりろくろの特有であるウマの角度を変えてもらって完成しています。鳴子には、鳴子まつりも含めて何度も足を運びました。
─お客さまには、どういうところを見てほしいですか。
三島(S)
“こけしの要素を持ちながら、姿形を変えて使えるもの”という提案です。プロダクトデザインとして機能を加えていますが、加工の相談をして、伝統には極力手を入れないようにしました。どう使われるのか、むしろこちらが楽しみにしています。こけしの材料でもあるミズキは軽く、ペンダントライトに向いている点も魅力でした。実はほかの木工の会社にも加工の相談をしたのですが、断られてしまって。でもそれで、“こけしの工房にしかつくれないもの”だと気づけたのが、逆に嬉しかったですね。
─続いて、芹澤さん。
芹澤(S)
最初に桜井こけしさんでヒアリングしたとき、(櫻井)尚道さんが、「いいこけしや、伝統と呼べるものからは匂いがする、と父に教わった」と話されていて。その言葉が強く残っています。“匂いが出るようなものづくり”が伝統なのだと解釈して、コマとスカーフをデザインしました。まずは、その匂いを感じてほしいなと。
─コマは端材から着想したのですか。
芹澤(S)
そうです。グラフィックの仕事でも、アートボードよりも、横のパレットのような“作為のないもの”のほうが美しいと感じることがあります。櫻井さんの工房でも、削られているこけしだけでなく、その姿や空間全体がとても格好よかった。そこで目に入ったのが、捨てられて燃やされる端材でした。旋盤の軌跡がある伝統の一部なのに、もったいないなと。旋盤で回っていた木だから、もう一度、コマとして回そう、と。
─佐藤さんはいかがでしょう。
佐藤(S)
こけしの姿を変えずにプラスアルファを加えることで、“伝統を守りながら、新しくする”ことができたと思っています。もともとの魅力をそのまま見せられたかなと。
─こけし自体はそのまま?
佐藤(S)
はい。服の都合でサイズだけは7寸と指定しましたが、柄はいつも通りです。服を着せるアイデアも、全体を隠さずに柄を見せたい、と思って考えました。
─進め方は?
佐藤(S)
私はUIデザイナーなので、普段の仕事とはまったく違います。スケッチを描いて、調べて、手探りでした。そのなかで、草木染めと3Dニットを手がけるマイトデザインワークスさんに出会いました。
─服は草木染めなのですね。
佐藤(S)
すべて草木染めです。黒っぽいのは、櫻井さんに切ってもらったミズキを使っています。何よりもこけしを見てほしいので、首元はあえてハイネックにして、顔に目線が集まるようにしました。服もふわっとフレア状に広がり、スリットから柄がのぞく。桜色で春を感じるなど、季節感も出せたと思います。“見方を変える”ことで、こけしの魅力を伝えたかったですね。
─太田さんは、江戸切子ですね。
太田(F)
鳴子の土壌や文化から生まれた伝統こけしの魅力を知って、自分達が生活する東京ではどのような伝統や文化が根付いているかという点から江戸切子に着目しました。伝統こけしでは菊の花を模様として描くことが多いですが、実は江戸切子の柄にも草木を抽象化したものが多く「菊繋ぎ」という伝統柄もあるなど、こけしと江戸切子に意外と類似点が多いところが発想のきっかけです。これらの点も含めこの作品を通して“いろいろな伝統に目を向ける入口”にもなれたらと思います。江戸切子を見てこけしに興味を持ったり、逆もまた然りです。
─プロセスを教えてください。
太田(F)
3Dプリンターで試作し、職人さんのところに持ち込みました。そこから型を起こし、カットも一つひとつ職人の方と調整しながら進めました。首を外すと、頭部と胴体でそれぞれ一輪挿しとしても使えるようになっています。
─木の作品についても。
太田(F)
工房を訪れ、“自分が感動したもの”は何か、と考えたとき、それはこけしを削り出すときの音でした。設計図もなく、感覚だけで削り、力加減でかたちも音も変わる。その音をデジタルで処理し、波形をこけしのフォルムに落とし込んでいます。
─三体は、それぞれに音が違う?
太田(F)
はい。鳴子系のこけしでは頭部を胴体にはめ込む難しい作業があるのですが、熟練した職人さんはキュっと高い音を鳴らしながら一瞬ではめ込むことができます。ハットをかぶったようなこけしは、その職人技の音をかたちにしました。キュっという高い音のときに、傘のように波形が広がります。細いのはやすりをかけているとき、太いのは削っているときの音をもとにしています。作品を見て、イメージをふくらませながら、こけしを深く知るきっかけになれば、と思っています。
─次は、小林さん。
小林(F)
3つあるんですけど、テーマは共通していて、“知るほどに引き込まれる”というこけしの魅力を深掘りしたところから着想を得ています。
─順番に解説をお願いします。
小林(F)
まずは、金属製のこけし。こけしのルーツを遡ると、木地師とよばれる職人が、椀や盆をつくったあとに余った木で人形を作ったことにたどりつきます。そこから「こけしとは、生活の道具の延長で作られる人形である」と再定義してみました。それをもとに、現代の「道具」をつくる技術で、その技術ならではのこけしをつくったらどうなるだろう、と思い、燕三条の2種類の金属加工技術を用いて製作しているものになります。
─年季の入ったものは?
小林(F)
古民家の古材からつくったこけしです。材料によって、重さも表情も違う。一番太くて重いこけしには、実際に100年以上前に建てられた家の「大黒柱」として使われていた木が使われています。デザインはどっしりとした無口なお父さんをモチーフにしています。こけしは、そのこけしが経てきた時間や、そのこけしのもつキャラクター性を知ると、何倍も愛着が湧く。その気づきを味わって欲しいと思い、このこけしを作りました。 “長い時間を経た美しさ”や“育てる楽しみ”を味わってもらえたら。
─カラフルなものは?
小林(F)
積み木のように遊べるこけしです。“かつては子どものおもちゃ”だったこけしを、もう一度遊べるものに戻したい、そして、子供と一緒に当たり前のように家にあるこけしの姿を見てみたい。そんな思いを元に、安全性と耐久性を考え、木製玩具メーカーさんに協力いただき、中長期的なプロジェクトとして開発しています。
─最後に、西村さん。
西村(F)
2つあります。1つは、長年店先に置かれ、黒々と日焼けしたこけしを見たことから着想した「うつろいこけし」。その空間でともに過ごした時間が刻まれる“こけしと生活者との関係性”がおもしろいなと思い、自然光で色が浮き出るインクを素材メーカーから発掘し、日々の暮らしのなかで変化を楽しめる存在にしました。夜は工人さんが削った造形そのものにフォーカスされ、陽の光を浴びて色づいたら帽子をかぶせて光から守ってあげたり、玩具だった昔のこけしみたいな楽しみ方もできます。
─紙の作品についても。
西村(F)
提灯の構造を使った紙のこけしです。提灯は回転する型に和紙を貼ってつくりますが、回転体から生まれる工芸という点で、こけしと通じるものがあると感じました。シルエットを好みの傾きに調整でき、飾り方も自由です。
─ありがとうございました。多彩なアイデアがうかがえて楽しかったです。デザインのプロセスとして、各自が黙々と進めたのか、それともディスカッションしながらだったのか、どういうかたちだったのですか?
小林(F)
アイデアが被らないようには一応気をつけていました。1カ月に1回、ソニーに行って中間報告をしたり。
太田(F)
案を見せ合う、という感じですね。
小林(F)
牽制し合う空気もありつつ(笑)。被ると、良くないので。
─普段なら、新製品開発では交わらない会社同士が、オープンに話し合うというのもユニークですよね。
西村(F)
最終的には、プロジェクトがいい方向に進むだろうと、みんななんとなくわかっていたと思います。個性を求められて集まったメンバーなので、それぞれが見つけた魅力を共有する場があり、自然と尖ったものに仕上がっていったのかなと。
─日々の業務と並行して、ですよね。
佐藤(S)
そうですね。UIをやって、次はこけし、という感じで、頭を切り替えながら進めていました。
─上司から何か言われることはありましたか。
芹澤(S)
見守ってくれていた、という印象です。
小林(F)
デザインアプローチとしての正論的なアドバイスは少しありましたが、それ以上に、社内には“物好き”な人が多いんです。ヴィンテージを集めていたり、自転車を何台も持っていたり。それぞれが強烈なこだわりを持っているので、そうしたフェチな話を聞くのが、すごく勉強になりました。
─では最後に、言い残したことやイベントに向けてのひと言をいただいて、座談会を締めたいと思います。西村さんから。
西村(F)
率直に、売れるといいなと思います。売り手にとっては利益の話になりますが、それだけではなくて。生活者にとって、欲しい、取り入れたい、という想像がふくらみ、暮らしが少し豊かになる。その役割を、この子たち(作品)が担ってくれたら、という意味での「売れる」です。
小林(F)
この取り組みを通して、こけしに少しでも多くの人の興味が向いてくれたら嬉しいです。僕らのつくったものを、こけしじゃない、と言う人もいるかもしれませんが、それでもいい。伝統を超えたいわけではなく、僕らなりのアプローチで、こけしに気づく人が一人でも増えたら、と思っています。
太田(F)
こけしを好きになってもらえたら、というのが一番です。鳴子に通うなかで、僕ら自身が私物として買うほど好きになりました。僕の場合は「音」でしたが、そうした切り口を通して、こけしに導いていくことも、今回のゴールだと思っています。
三島(S)
このプロジェクトに参加していなければ、こけしや鳴子のことをここまで深く知ることはなかったと思います。作品をきっかけに、こけしや鳴子温泉が盛り上がってくれたら嬉しいですね。
芹澤(S)
この座談会の時間だけでも、多くの学びがありました。紆余曲折を経て、最終的にどのデザインも“こけし然”としたものに落ち着いた。それだけ、こけしには人を引き寄せる力があるのだと思います。その感覚を追体験してもらえたら。
佐藤(S)
これまで意識にのぼらなかったものに気づくきっかけになれば、と思います。こけしってかわいいな、家に置いたら豊かになりそうだな、など、どんな解釈でもいいので、何かしらの価値を見出してもらえたら嬉しいです。
座談会聞き手:萩原 健太郎 (文筆家)
プロジェクトの参加デザイナーについて
【富士フイルム】
【ソニー】
2. 三越伊勢丹オンラインストア販売のご案内
□2026年6月3日(水)午前10時 販売予定
※一部、販売期間が異なる受注生産商品がございます。詳しくは各商品ページをご確認ください。
※一部商品は、店頭販売状況によっては三越伊勢丹オンラインストアで販売しない場合がございます。予めご了承ください。
※2026年6月3日(水)午前10時 販売予定
3. 店頭販売のご案内
IN-HOUSE→SOCIAL DESIGN UNIT Vol.1
ソニーと富士フイルムのデザイナーがうみだした、まだ誰も見たことのないこけしたち
□2026年6月17日(水)~6月25日(木)
□伊勢丹新宿店 本館5階 センターパーク/ザ・ステージ#5
制作 STUDIO ALTA

ここにいるメンバーは皆、ユーザーの課題を解決するものや、機能・価値のあるものをデザインしています。僕はプロダクトデザイナーなので、普段から“かたちに込める意味”を意識しているのですが、こけしをデザインするにあたり、こけしを勉強し直すことから始めました。富士フイルムの3人だけでなく、ソニーのメンバーも一緒に。
「こけし」というテーマに決まった際、インハウスデザイナーとして「こけし」と向き合うのであれば、ただ単ににおしゃれなこけしをつくるだけでは、深みが出ない、という課題意識がみんなの中にありました。ディスカッションを重ねるなかで、「富士フイルムならこう」「ソニーならこう」という気づきや、インハウスデザイナーならではの強みが見えてきたと思います。
富士フイルムもソニーも、多角的な事業を展開しています。インハウスデザイナーとして、そうした視点を持ちながら働いているなかで、今回、こけしを“どう広げていくか”を考える場面では、その視点が活かせるのではないか、と感じました。