英国陶器<バーレイ>で、心ときめくティータイムを
1851年創業のイギリスの陶器ブランド<BURLEIGH/バーレイ>。
170年以上もの間、イギリスの陶器町ストーク・オン・トレントにて、昔ながらの「銅版転写」という柄付けで数々の製品を生み出しています。そんな<バーレイ>の魅力をたっぷりとお伝えします。
<バーレイ>の歴史
1851年にイギリスの陶器町ストーク・オン・トレントにて創業、その後William Leigh(ウィリアム・レイ)とFrederic Burgess(フレデリック・バージェス)が事業を引継ぎ、2人の名前から現在の社名「Burgess&Leigh」社が誕生しました。その後、社名を省略しブランド名として<BURLEIGH/バーレイ>として知られるようになります。
1889年に当時最新鋭の工場として現在の工場に移転し、MIDDLEPORT POTTERY(ミドルポートポタリー)という工場名で親しまれています。移転から現在にいたるまでの130年以上、<バーレイ>の製造するすべて陶器はこの工場で作られています。
同工場は2011年にイギリス国内で重要文化財建築物に指定され、チャールズ皇太子(当時)の慈善事業財団「THE PRINCE'S REGENERATION TRUST」により約3年の年月をかけて改修・修繕されました。2014年にリニューアルオープンして以来、当時のチャールズ皇太子も定期的に<バーレイ>の工場を訪れています。
今も続く伝統技法
<バーレイ>ができるまで:工程 1
<バーレイ>の製品は原料の土からすべて英国産。陶器製造のための石膏型もすべて自社で製造しています。その型を使い素焼きの陶器が出来上がります。
<バーレイ>ができるまで:工程 2
<バーレイ>の最も特徴的な柄付け方法「銅版転写」は、何世紀も前の古い作り方です。
当時ハンドペイントよりも量産性のある柄付けの仕方として作られ始めましたが、パソコンが普及しシールタイプを貼って絵を付ける方法が普及してからは、銅版転写はどのイギリスメーカーもやめてしまいました。彫り師がロール状の銅に小さなニードルやハンマーなどの器具を使い柄を刻んでいきます。<バーレイ>の細かい柄一つひとつはこの彫り師によるものです。
出来上がった銅板にインクを付けて、半紙のような薄い紙に印刷します。
<バーレイ>ができるまで:工程 3
印刷した紙のインクが乾かないうちに、柄付け職人が素焼きの陶器に貼り合わせ、さまざまなサイズのブラシを使って柄を付けていきます。版画と同じ要領ですが、ポットの取っ手やハンドルの裏側など付きにくい箇所にも丁寧に柄を付けていきます。柄の濃淡があったり、柄の位置が1点ずつ異なるのはこの作業のためです。
また、この柄付けのため、同じ銅板でもインクの色を変えることで印象の異なるパターンが作られます。その後、ガラス質の釉薬を付けます。釉薬の下に柄がついているので、使用していて柄が薄くなったり剥がれたりすることはありません。
<バーレイ>の人気シリーズ
創業当時から続く変わらない柄は、普遍的な懐かしさを感じさせる温かみが魅力。<バーレイ>の柄はずっと変わらないものもありますが入れ替わりが結構あります。ここでは昔から続く代表的な柄をご紹介します。
アジアティックフェザンツ
<バーレイ>創業の頃から製造する、高麗キジと牡丹が描かれたシリーズ。優しい色合いでティータイムにぴったりのブルー、かわいらしいピンク、シックで高級感のあるグリーンの3色。
キャリコ
1967年に発表された、氷の上に落ちたプルナス(桜の一種)をイメージしたデザイン。50年経つ現在もファンが多く、<バーレイ>の中で最も人気のあるパターン。全面柄のコバルトブルーはインパクトが強く、紅茶だけでなくコーヒーにもよく合います。
リーガルピーコック
1913年にイギリス国王ジョージと妃メアリーのために特別にお披露目されたパターン。
「鳥の王を選ぶ東洋のおとぎ話」を表現しており、王様に選ばれた孔雀が正面に描かれています。100年前のオリジナルであるブルーと、シックな色合いのブラックの2色。
ティータイムを楽しむアイデア
同じシリーズでコーディネートするのももちろん素敵ですが、異なる色や柄を合わせたミックス&マッチもおすすめ。気分によって組み合わせを変えてみたり、お気に入りの柄を少しずつ集める楽しさもあります。香り高い紅茶とスコーンやヴィクトリアケーキともに、英国式のティータイムを楽しみましょう。