フランス展バイヤー紀行|憧れのパリジェンヌの世界!アストリッドさん流「暮らしの美学」

フランス展バイヤー紀行|憧れのパリジェンヌの世界!アストリッドさん流「暮らしの美学」のメインビジュアル

─洗練されたワイヤーアートで創り出す、憧れのパリジェンヌの世界

<Astrid Lecornu/アストリッド・ルコルニュ>は、パリを拠点に一流メゾンでのデザインを手掛けるデザイナーであり、アーティスト。自身のブランドとして展開するワイヤーアートが注目を浴びています。ワイヤーを曲げたりねじったものに糸や布・リボンを合わせ、すべて手作業で織りなし、それらはパリの風景やヴェルサイユ宮殿、バレエなどから発想を得て創作されています。
三越フランス展に初出店・初来日となる今回、パリ郊外のアストリッドさんのアトリエを訪ね、アイデアと感性で生み出される洗練された手仕事の世界に迫ります!

  • アストリッド・ルコルニュ 代表的なワイヤーアート作品の画像

    代表的なワイヤーアート作品

─芸術や手仕事とともに育ったアストリッドさん

私は幼い頃から、美しいものや芸術に囲まれて育ちました。彫刻や絵画を手がける父は、いつも手を使って何かを創り出しており、その姿に大きな影響を受けたのだと思います。両親は芸術を愛していて、私も自然と美術館や古城・劇場・クラシック音楽・舞踊といった文化に触れる日々を過ごしてきました。歴史や美術史、そして職人の手仕事にも強く惹かれてきました。物語やかたちを思い描くことが日常の一部であった私にとって、創作の世界に進むことはごく自然な流れ。その想いを確かなものにするため、美術学校でファインアートと応用芸術を学び、現在の活動へとつながっています。

  • アストリッドさんの画像

    アストリッドさん

─ワイヤーアートのはじまり

ワイヤーという素材に初めて出会ったのは、私がまだ幼い頃、祖父母の家でした。祖父は一日中ガレージにあるアトリエで手を動かし、さまざまなものを作っている人で、私はその傍らで過ごす時間が大好きでした。作業のあとに残る針金の切れ端を拾っては、小さな人形やキャラクターを作って遊んでいたのです。
そしてワイヤーは、簡単に形にすることができ、シンプルでありながら自由度の高い素材だと感じました。やがて、それに布を組み合わせることで、より温かみのある、柔らかく、女性的な表情を持たせられるようになりました。
この素材への関心は幼少時から飽きることなく続き、テキスタイルデザインの卒業制作にも取り入れたほどです。私にとってワイヤーは、まるで自由にかたちを描ける立体的な線のようなもので、表現と構造の両方を同時に担ってくれる、特別な存在です。

  • ワイヤーアートの制作画像

  • ワイヤーアートの制作画像

    ワイヤーで自在に形作る

─美しいデザインやアートが生まれる、アストリッドさんのアトリエ。創作の裏側を拝見!

アストリッドさんのアトリエは、美と想像力が繊細に交差する静かな空間。そこには、幼い頃に夢見た物語の世界や、彼女が心を寄せる18世紀のバロック美術、オペラや古城の幻想的な空気が静かに息づいています。創作のインスピレーションは、身のまわりのあらゆるものから得ているといいますが、特に物語性のあるもの、優美さに満ちたものに強く惹かれるそう。フラゴナールやブーシェ、ワトーといったロココ期の画家たちの色彩感覚や装飾性にも深く共鳴しています。
ここでは、主にギャラリーやブティックのウィンドウディスプレイ、特別なイベントの装飾等のオーダーメイド作品を制作しています。静かで詩的な時間が流れるアトリエは、アストリッドさんの内なる世界を形にする場所であり、夢と現実がやわらかく重なり合う、創造の源泉のような空間でした。

  • アストリッドさんのアトリエ画像

  • ワイヤーアートの画像

  • アストリッドさんのアトリエ画像

    階段を降りると、アトリエは夢のような空間!

─デザインのインスピレーションは日常のあらゆるところに

インスピレーションは本当にあらゆるところから湧いてきます。都市の佇まい、空気感、ファッション、あるいは絵画、一枚の写真、歴史的な建築、古城、そしてそこに宿る物語—あらゆるものを私の感性で受取り、それをワイヤーとテキスタイルで再構築しています。
私はパリの郊外に暮らしており、窓の向こうにはパリの街を遠くに望み、サン=ジェルマン=アン=レーやヴェルサイユといった歴史ある城館にも遠くありません。
この西パリ地域は、17〜18世紀の文化と歴史が色濃く息づく場所であり、ここでの日々の暮らしそのものが創作の糧となっています。また、15年間クラシックバレエを学んできた経験から、舞台芸術の世界には強く心を動かされます。人間の身体が紡ぐ表現の美しさ、はかなさに深く影響を受けています。創作とは、そうした無数の感覚や記憶が静かに編み上げられていくプロセスなのです。

  • 日常風景の画像

    文化と歴史とともにある日常
  • 日常風景の画像

─日本文化を敬愛しているアストリッドさん

日本文化には、深い敬意と憧れを抱いています。10歳頃から紅茶や緑茶に親しみ、特に日本の茶文化には特別な想いがあります。というのも、私の創作の原点である父が、日本の伝統文化と職人技に魅せられていたからです。彼は象牙を彫って根付をつくり、私は幼い頃、傍でその手仕事を静かに見つめて育ちました。父に連れられて、よくパリのギメ東洋美術館へ出かけたことを覚えています。そこには、日本の美術工芸の見事なコレクションが揃っていました。父は日本人の漆芸家から学んで漆の技法も習得しており、その繊細な技に深く感銘を受けていたようです。私自身も強く惹かれているのは、日本の職人文化に宿る精緻さと規律、所作の美しさです。
それから1980年代には、凱旋門近くにあった三越「エトワール店」へも連れて行ってくれて、子ども用の足袋を買ってくれたことも記憶に残っています。

  • アストリッドさんが日本茶作法をしている画像

    日本文化の話は尽きません!

─デザインやアートなど創作とともにある日常こそ、自分らしい「アール・ドゥ・ヴィーブル」

私の自宅にはアトリエがあり、生活と仕事のあいだに明確な境界はありません。創作は日常に溶け込み朝目覚めた瞬間から夜眠るまで、ときには夢の中でも頭を離れません。もはや仕事という枠を超え自分自身の延長のような存在です。

そんな毎日の中で心がけているのは「今この瞬間を丁寧に生きること」。些細なことにも喜びを見出しシンプルな幸せを味わうことです。たとえば一杯のお茶をゆっくり楽しむ時間、それは何ものにも代えがたい豊かさ。それから10歳になる娘とは多くの時間を共に過ごしています。また料理も私の暮らしに欠かせないひととき。地元の市場や農園を訪れ新鮮な野菜や果物を選ぶ時間には小さな喜びが詰まっています。めまぐるしいパリの生活の中、他者への敬意を忘れず心の静けさや自然とのつながりを大切に保ち続けたいと思っています。

  • アストリッドさんとのティータイムの画像

    手作りのケーキをふるまってくださったアストリッドさん。
  • お庭のバラをプレゼントいただいた画像

    帰り際にはお庭のバラをプレゼントしてくれました!

─2025年の三越フランス展では、来日デモンストレーションも開催予定!日本の皆さまにメッセージをお願いします。

作品はすべて一点ずつ私がていねいにフランスで作ったものです。会場ではお客さまのお名前をお入れし、世界で一点の作品に仕上げる事もできます。三越フランス展 2025の会場まで会いに来てくださいね。日本のお客さまと直接お会いし、お話できるのをとても楽しみにしています。

  • 新作の制作画像

    新作もたくさん準備中
  • 新作の制作画像

─作品もご本人もとっても素敵なアストリッドさん。貴重なお話をありがとうございました!

三越フランス展 PART1では、<アストリッド・ルコルニュ>が三越フランス展のために創り出したアート作品が一堂に集まります。会期中は、アストリッドさんご本人が来日し、制作デモンストレーションを行います。

<アストリッド・ルコルニュ>アストリッド・ルコルニュ氏 来日実演

□2025年9月23日(火・祝)~9月29日(月) 各日午前10時~午後6時 [最終日午後5時終了]
※9月23日(火・祝)はエムアイカードプラス会員さま特別ご招待日
□日本橋三越本店 本館7階 催物会場
※<アストリッド・ルコルニュ>は、「フランス展 2025 PART1」のみの出店です。

文字入れオーダー承り

文字入れ代 1作品につき1,100円
来日期間中、<アストリッド・ルコルニュ>の作品をお買いあげの方に、その場でお名前やお好きな単語を作品にお入れします。
※混雑時はお時間をいただく場合がございます。作品のサイズに応じて、文字数に制限がございます。詳しくは係員までおたずねください。

ワイヤーアートワークショップ開催

フランス展来日を記念して、アストリッドさんと一緒にワイヤーアートつくりを楽しむワークショップを開催します!
ワークショップご予約はこちら

2025 三越フランス展

PART1:2025年9月23日(火・祝)~9月29日(月) [最終日午後6時終了]
※9月23日(火・祝)はエムアイカードプラス会員さま特別ご招待日
PART2:2025年10月1日(水)~10月6日(月) [最終日午後6時終了]
※10月1日(水)はエムアイカードプラス会員さま特別ご招待日
□日本橋三越本店 本館7階 催物会場

※9月30日(火)は会場準備のため終日閉場いたします。
※諸般の事情により、営業日・営業時間、予定しておりましたイベントなどが変更・中止になる場合がございます。必ず事前にホームページを確認してからご来店ください。

アストリッド・ルコルニュさんの画像
アストリッド・ルコルニュ
デザイナー・アーティスト
パリ郊外Rueil-Malmaisonで育つ。
美術史、その後色彩や布のデザインを学び、フリーのテキスタイルデザイナーとして働き始める。有名ラグジュアリーブランドのオートクチュールにほどこす刺繍のデザインをするなど、テキスタイルデザイナーとしてフランスのモード界最先端で活躍。別にワイヤーと布で作品を作り、パリの有名ショップのショーウインドーを飾るなどワイヤー作品のアーティストとしても活躍。

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