きっと旅に連れて行きたくなる！
＜ナラ＞のコレクションに新たにユニセックスラインも

井川沙耶香

仙台出身。3児の母。株式会社 Nala代表/モデル。常夏の香港在住経験を経て、水辺でのライフスタイルやスイムウェアに特化したブランド＜Nala/ナラ＞を2021年に設立。体型をカバーしながらもシンプルかつスタイリッシュに着られる、母だからこその目線でこだわり抜いた服作りを目指す。現在、海外に住むママに向けての展開も準備、進行中。

—井川さんには一年前もインタビューをさせていただきました。反響などはいかがでしたか。

井川：＜ナラ＞の新しいファンの方からブランドを始めた経緯やアイテムに込めた想いなどを質問されることが多いのですが、その時は「これを読んでください」って、前回のインタビュー記事をおすすめしています。「＜ナラ＞のすべてのストーリーが詰まっています」って。活用させてもらっています（笑）。

—前回のポップアップを井川さんは「とても楽しかった」と言ってくださって、 こちらとしてもうれしかったです。なにか印象に残っていることはありますか。

井川：伊勢丹新宿店でのイベントは2回目だったのですが、1回目はコロナ禍で実現しなかった店頭接客を初めてできたこと、お客さまと直接触れ合えたというのがいちばん印象的なことでした。

—店頭を訪れたお客さまからはどんな声が多かったですか。

井川：＜ナラ＞の販売はオンラインのみですし、インスタライブも前回の伊勢丹新宿店のイベントに合わせてやりましたが、それ以来やっていません。ポップアップイベントも伊勢丹新宿店でしか開催していないので、お客さまの声を直接聞くという機会がないんです。どうやって＜ナラ＞を知ったのか、普段はどんな風に＜ナラ＞をスタイリングに取り入れているのか、ひとつひとつのお客さまの声がすべて新鮮でした。

—今回のポップアップにも登場する新作はどれも注目していますが、なかでも「ユニセックスライン」が気になっています。

井川：ユニセックスラインは新しい試みというわけではなく、＜ナラ＞を立ち上げた当初から構想としてはありました。ブランドとして「すべてのボーダーを越える」というのをコンセプトにしていて、ママだから、年齢を重ねたから、体型にコンプレックスがあるから、だからといってファッションを諦めてほしくないんです。女性だから、男性だからというのもボーダーのひとつなので、それを越えるために女性でも男性でも楽しめる、美しく着こなすことができるパンツを作りました。メンズラインではなく、あくまでもユニセックスラインです。150cmぐらいから190cm近くまで対応できるワンサイズでの展開です。

—＜ナラ＞というとママたちからの支持も圧倒的なので、ユニセックスラインの構想が最初からあったのは少し意外でした。

井川：＜ナラ＞は私と友人と二人で立ち上げたのですが私は香港、友人はタイで暮らしたことがあり、どちらの国も女性らしさや男性らしさに日本よりも固執していないように感じていたんです。ブランドをスタートさせた時から日本だけでなく香港やタイでの展開も視野に入れていたので、ユニセックスラインというアプローチは＜ナラ＞としては自然なことでした。

—ユニセックスラインも含めて2023年の春夏コレクションのテーマはなんでしょうか。

井川：コレクションテーマは「旅」です。前回のインタビューでもお話ししたのですが、旅のすべてを＜ナラ＞の服で完結させたいという思いを持っています。ストレッチが効いているので機内でも快適ですし、ショッピングでもお散歩でも動きやすい。きれいめな印象のアイテムならレストランでもOKです。夜に洗えば朝には乾いているので、旅先に持っていく服も少なくてすみます。そんな旅を満喫できるアイテムラインナップが2023年の春夏コレクションではかなり充実しています。ようやく海外旅行も楽しめるようになってきたので、お客さまにも「海外に＜ナラ＞を連れて行きたい」と思っていただきたくて新作のルック撮影はタイで行いました。

—＜ナラ＞というブランド名もタイ語が由来になっているそうですが、やはりタイへの思い入れは強いのでしょうか。

井川：海外で撮影をするならタイにしたいというのはありました。実は最初は撮影地はバンコクに決まっていて、この場所でこのアイテムを撮影する、このエリアでこの服を着るというプランまで固めていたのですが、一度も訪れたことがなかったチェンマイが今回のコレクションのイメージとぴったりだったので、すべてを白紙にしてチェンマイで撮影しました。私ももう一人のディレクターも自分の直感を信じるタイプなので、そのような急遽のプラン変更は＜ナラ＞ではよくあることです（笑）。ただバンコクでの撮影プランも捨てきれなかったので、コレクションルックではなく、自分たちのスナップとしてバンコクでたくさん撮影はしてきました。ブランドのルーツのような場所を訪れたことでアイデアも次々に生まれてきて、すでに次の新作にも着手しています。

—伊勢丹新宿店の＜ナラ＞のファンのお客さまは井川さん自身のファンという方も多いです。育児をしながらブランドディレクターもされて、さらに美しいプロポーションも保つ秘訣ってなんでしょうか。

井川：無理をしない、それに尽きますね。大好きなおしゃれのことでも美容のことでも、もちろん子育ても頑張りすぎると疲れちゃいますよね。「ふわっと」や「ゆるっと」という感覚が好きなんですけど、なんでも自分が気持ち良くいられる程度で楽しむのが大事だと思います。体型に関しては週2のトレーニングだけです。週2と決めたからにはサボらないですし、それ以外は好きなものを食べてます。＜ナラ＞も自分たちが作りたいという気持ちが起きなかったら新作を発表することもないでしょうし、新作がひとつだけというシーズンのときもあると思います。自分が本気で欲しいと思えるアイテムじゃなかったらお客さまにも推せないですから、無理してまで新作を生み出し続けようとは思わないです。ただ、自分たちが「やりたい！」と思ったことには全力で臨みますよ（笑）。

—そんな考え方についても井川さんから直接聞きたいと思っているファンも多いはずです。今回も店頭での接客をされる予定ですが、伊勢丹新宿店での3回目のイベントに向けて意気込みなどはありますか。

井川：意気込んではないです（笑）。私たち自身がこれをやり遂げたいというよりも、イベントに足を運んでくださったお客さまが「＜ナラ＞を知れてよかった」、「足を運んでよかった」という気持ちになってもらいたいです。お客さまの満足度を高めるための努力をしたいです。前回のイベントでも私自身はお話しをしたお客さま全員とお友達なったつもりでいます。＜ナラ＞の服を着てイベントに訪れてくれた方もいましたが、伊勢丹新宿店のお客さまはおしゃれなのでその着こなしもすごく参考になりましたし、お話をしていてもすごく刺激がありました。今年もまたたくさんの素敵なお客さまと出会えることを楽しみにしています。

＜ナラ＞リラックススイムカフタン 28,600円［伊勢丹新宿店限定］

「サラッと羽織れるリラックスアイテムが欲しい」という伊勢丹新宿店のお客さまの声から生まれた限定品。ワンピース型のスイムウェアはこれまでの＜ナラ＞のコレクションにはなかったアイテムです。カラーはオレンジ、ホワイト、ブラックの3色展開です。

＜ナラ＞ユニセックススイムパンツ 各27,500円

商品を見る

イージーケアで撥水機能に優れたスイムパンツ。ワークパンツからインスパイアされたポケットデザインとストレートシルエットで、男女問わずに穿いていただけるユニセックスラインです。全方向へのストレッチ性とドライタッチの肌触りで穿き心地も快適です。

＜ナラ＞リラックススイムセットアップ 39,600円

商品を見る

トップスはクルーネックとVネックのどちらを前にしても着用できる2way仕様。あえて切りっぱなしにした襟元や裾がモードな雰囲気です。水際ではスイムウェアの上からサラリと重ねて、タウンではシアーブラウスのような感覚でさまざまなスタイリングに活躍。イージーウエストでありながらすっきりとした腰回りにこだわった落ち感がきれいな同素材のスカートと合わせれば、デイリーからオケージョンまでシーズンを問わず活躍します。

＜ナラ＞コクーンスイムロンパース 27,500円

商品を見る

締め付けがなくゆったりと着用できるルーズシルエットのロンパース型スイムウェア。肩の切り替えによる立体的なコクーンシルエットがポイントです。ビーチスタイルで水着の上から着ても、普段着としても、ボディラインを気にせず着用いただけます。