「一度使うと離れられない」、「他に代わりが見つからない」。多くの女性からそんな声が寄せられているのが<pionunnal/ピオヌンナル>のバッグです。ブランドディレクターの車琴仙さんは、これまでブランドやモノづくりについてメディアで話したことは少ないそうですが、伊勢丹新宿店でもファンが急増していることから、インタビューにご登場いただきました。聞き手の伊勢丹新宿店スタッフも使い勝手の良さを絶賛する愛用者の一人で、<ピオヌンナル>を6個所有しているそうです。
Pionunnal POP UP
□2024年2月7日(水)〜2月13日(火)
□伊勢丹新宿店 本館2階 センターパーク/ザ・ステージ#2
POP UP初日の入場に関するご案内はこちら
公式Instagram @nikaino_iriguchi_isetan
※掲載の情報につきましては、諸般の事情により予告なく変更・中止させていただく場合がございます。予めご了承ください。
Family Tree ~こどもと家族の春支度~
□2024年2月23日(金・祝)〜2月26日(月)
□伊勢丹新宿店 本館6階 催物場
※掲載の情報につきましては、諸般の事情により予告なく変更・中止させていただく場合がございます。予めご了承ください。
働く女性や育児中のママを応援できるバッグを作りたかった
—あらためてブランドとしての始まりをお聞きしたいです。
車:私自身は日本で生まれて、日本で育ったのですが、祖父母が韓国の人だったので、幼い頃から身近に韓国の文化というものがありました。<ピオヌンナル>のバッグとなっている「ヌビ」もそのひとつで、使い勝手の良い韓国の伝統的な生地なのでそれでバッグを作ったら使いやすいと思ったのが最初です。
—「ヌビ」は日本ではあまり馴染みがないのですが、韓国ではどのように使われているんですか。
車:もともとは韓国の伝統衣服のひとつで、古い昔に僧侶の防寒具だったのが一般の家庭に広まったと言われています。これまでに敷布団などは多くありましたが、ファッションアイテムとしてバッグにしたのは<ピオヌンナル>が初めてだと思います。
—「ヌビ」でバッグを作りたいと思った理由はなんだったのでしょうか?
車:軽くて、丈夫で、丸洗いもできて、しかもすぐに乾く生地なので仕事用のサブバッグでも、ママバッグとしてもすごく使い勝手がいいのではと思ったんです。働く女性や育児をしている方を応援できたらという気持ちがあって、ブランド名にもそんな思いを込めています。
—ブランド名の由来もお聞きしたかったのですが、<ピオヌンナル>とはどういう意味なのでしょうか。
車:<ピオヌンナル>は韓国語なのですが、日本語に訳すと「雨の降る日」という意味になります。「雨の日でもこのバッグと一緒に楽しくお出かけしてほしい」という思いを込めてブランド名にしました。
実は強い思いやこだわりが詰まっているユニークなネーミング
—ファンの方はご存知だとは思いますが<ピオヌンナル>はラインナップが多くて、それぞれのネーミングも愛称のようでユニークですよね。
車:いちばん最初に作ったバッグに「リスタート」という名前を付けたので、それ以降も何となく想いを込めて付けるようになりました。
—どうして「リスタート」という名前になったのでしょうか。
<ピオヌンナル>ReSTART(リスタート) ダークグレー 9,680円 商品を見る
車:私は結婚を機に生まれ育った群馬から神戸へと嫁いだのですが、それまでの仕事も辞めましたし、知り合いもいない土地での生活が始まりました。そんな人生が大きく変わったときに立ち上げたブランドだったので、1作目のバッグを「リスタート」と名付けました。まさに「このバッグが私自身の新しいスタートだ」という思いでした。
—あの「リスタート」にそんな強い決意が込められていたとは! では可愛い名前の「ムーヴ」にも「ピアノ」にも理由があるんですよね。
<ピオヌンナル>PIANO(ピアノ) ライトグレー 9,350円 商品を見る
車:「ピアノ」は子どもたちが使うレッスンバックから着想を得ました。書類も入れやすい、ノートPCにも対応する、そんな大人が使いたくなるようなレッスンバッグがあってもいいのではと。私が子どもの頃にピアノを習っていたこともあってこの名前にしました。「ムーヴ」の発想は「リスタート」のバッグインバッグからで、ちょっとしたモノをまとめられる、単体でも持ち運びしやすい、そんな柔軟で動きのあるバッグとして使ってほしいと思って名付けました。「ムーヴ」はカラーラインナップが多いのも特徴で、ありがたいことに全色揃えているというファンの方もいらっしゃいます。
—<ピオヌンナル>の魅力を語るうえで、ニュアンスのあるカラーというのは外せない要素だと思います。
車:<ピオヌンナル>は荷物もたくさん収納できて、汚れてもすぐに洗えるのでママバッグとして活用されている方が多いのですが、一方でハイブランドの高級バッグをメインにしながらサブバッグとして愛用されている方もいらっしゃいます。高級バッグと<ピオヌンナル>のバッグのカラーの相性も楽しんでいるようです。「ヌビ」は主張が強い生地ではないので、ハイブランドのバッグをお持ちの方にとっては存在感が控えめなところもちょうどいいのかなと思っています。「私の持っているこのブランドのバッグに<ピオヌンナル>の何色が合いますか?」とよく聞かれます。
—「ムーヴ」のグリーンは新色ですよね。
<ピオヌンナル>MOVE(ムーヴ) バンブー 6,820円 商品を見る
車:「ヌビ」という生地は「自然の色が最も美しい」という考えから伝統的に草木染めで、<ピオヌンナル>も環境への配慮からそれを守っています。新色のグリーンは草木染めではないのですが、日本の染め工房の高い技術に惚れ込んで依頼したオリジナルカラーなんです。生地は柔らかいのに撥水加工が施されている唯一無二のヌビバッグはオリジナルならではの心地良さがあります。日本の染め工房との取り組みは今後も続けていきたいと思っています。
常に寄り添ってくれて存在として相棒のように選んでほしい
—<ピオヌンナル>はサイズもカタチもさまざまですが、新作の発想はどのようにして生まれているのですか。
車:私自身のライフスタイルから着想を得ることもありますし、世の中の女性たちのことを想像しながらアイデアを思いつくこともあります。サイズとしては「リスタート」がいちばん大きいのですが、これよりも機能的で使いやすいサイズを作りたくて生まれたのが「ガーデン」で、取手を2つにしてマチを広く作りました。「バッハ」という縦型バッグは、ペアレンツバッグとしてお客さまのお声から生まれました。どのバッグも試行錯誤して生まれているので思い入れや愛着があります。
—今回で伊勢丹新宿店でのポップアップは5回目になりますが、 毎回のように新色や新作のお問い合わせは多く、皆さんとても楽しみにしています。
車:百貨店で初めてポップアップをしたのが伊勢丹新宿店で、最初は不安しかなかったです。それでもスタッフの皆さんがチームのように迎えてくれて、自分がやりたいことを伝えたらそれも受け入れてくれて、「伊勢丹新宿店ならブランドを安心して託せる」と思いました。なによりたくさんの種類のバッグがあるのに「リスタートはこっちで、ピアノはここに並べて」と名前をすべて覚えてくれていたことに感激しました。それまではバッグの受注もSNSだけだったので、ポップアップではメッセージのやり取りをしていたお客さまと店頭でお会いできたことで話しすぎっていうぐらい会話を楽しむこともできました。
—ザ・ステージ#2でのポップアップでは新作も登場します。
<ピオヌンナル>SOMETHING(サムシング) 10,890円 商品を見る
車:巾着型そのものは初お披露目というわけではないのですが、口を閉じていても荷物を取り出せるようサイドをジッパー仕様にしたり、中に底板を付けたり、バージョンアップ版は伊勢丹新宿店のポップアップで初めて販売します。名前は「サムシング」です。さらにバッグ型のチャームも新作として販売します。新作を製作するペースが遅い私としては、「このポップアップに間に合わせたい!」とかなり頑張りました(笑)。
<ピオヌンナル>
左:MOVE(ムーヴ) サクラ 6,820円 商品を見る
Idol MOVE(アイドル ムーヴ) ブラック 3,520円 商品を見る
右:myLADY(マイレディ) ライトグレー 25,080円 商品を見る
Idol PIANO(アイドル ピアノ) ブラック 3,520円 商品を見る
—伊勢丹新宿店のお客さまの声としては「子どもの行事用バッグに選んだのにプライベートで毎日使っています」というのがすごく多いです。
車:<ピオヌンナル>としては「常に寄り添ってくれて安心できる存在」のようになりたいので、その声はうれしいですね。メインバッグではなくて、あくまでサブでいいんです。頼れる相棒のように選んでもらえたらいいなと思っています。
—私も<ピオヌンナル>の愛用者なのですが、ママ友だちから「そのバッグ、私も欲しい!」って言われたことがあります。それぐらいで女性がひと目で惹きつけられる魅力があると思っています。
車:「<ピオヌンナル>の魅力とは」と聞かれても私自身もよくわかっていないのですが、ヌビ生地の良さは自信を持ってお伝えしています。ヌビバッグの染めカラーもコレクションの楽しみのひとつだと思っていて、カラーの名前も実はしっかり考えてたりします。
—これまでは伊勢丹新宿店のファミリー向けイベントで出店いただいていましたが、今回はザ・ステージ#2で単独ポップアップとなります。意気込みなどはありますか?
車:伊勢丹新宿店とは何回かやっていくうちにチームのような一体感が生まれていて、今回のザ・ステージ#2は皆さまに後押しされたという感じもあります。単独ポップアップは今後のブランドとしての指針にもつながるはずですので、ワクワクしています。
—伊勢丹新宿店としても<ピオヌンナル>のポップアップを毎年のように開催できるのはすごくうれしいです。今年はザ・ステージ#2だけでなく本館6階のイベントにも出店いただきます。
車:同じ月に2回も出店なんて大変なのは間違いないのですが、スタッフさんとお話をしているとやりたいことが次々に生まれてきちゃうんですよね(笑)。本館6階では伊勢丹新宿店限定の新作がデビューします。打ち合わせの中でアイデアをいただいて、そこから3年かけて完成させたとっておきのアイテムなので、そちらもぜひ注目していただけたらと思います。