
ブランドやファッションとの出会いの場として、たくさんの関係を紡いできた伊勢丹新宿店本館3階のリ・スタイル。来春、25周年を迎えるにあたり、「紡ぐ」というメッセージをさらに進化させるために、デザイナーが感性を紡いで生み出す「ニット」と、作家がクリエーションを未来に紡ぐ「アート」がコラボレーションしたイベント「Knitting Piece」を10月21日(水)から11月3日(火・祝)まで開催。表現は異なっても、宿る想いは似ているニットとアート。作り手が込めた深いストーリーにリ・スタイルで触れてみてください。
リ・スタイルの紡ぐ「ニット」
テーマは遊び心を紡ぐ「プレイフルクチュール」と、伝統と技を紡ぐ「クラフトマンシップ」。一点物のニットもラインナップ。
Playful couture

パッチワークがとてもキュートなニットカーディガンは、〈マトリョーシカ〉のデザイナー、山瀬公子さんのハンドワーク。

〈ミスターイット〉は今回のイベントのために制作途中でストップしていたニットアイテムを使用してクッションを制作。

その独特の色合わせが〈サバイバルオブザファッショネスト〉のクリエーション。ユニークな遊び心に惹かれる。

今シーズンからリ・スタイルに登場した〈コルヴィル〉は〈マルニ〉出身の3人のデザイナーによるブランド。鮮やかで大胆な色彩が魅力。
Craftsmanship

〈アキラナカ〉らしい立体的なパターンと、ひとつひとつ手縫いされたビーズにこだわりを感じる。

ヴィンテージの手編み機を使用し少量生産を行うイタリアの伝統的なファクトリーブランド〈メゾン フラネウール〉。今シーズンより、リ・スタイルでの取扱いがスタート。

〈ワンダーカメラ〉のモノづくりの丁寧さは、一点一点の製作時間がタグに記されていることからも感じられる。その姿勢は動画からも垣間見える。
Knitting Piece ブランドラインナップ
〈AKIRANAKA/アキラナカ〉 〈AKANE UTSUNOMIYA/アカネウツノミヤ〉 〈Christian Wijnants/クリスチャンワイナンツ〉 〈COLVILLE/コルヴィル〉 〈JW.Anderson/ジェイダブリューアンダーソン〉 〈leur logette/ルールロジェット〉 〈les Briqu’a braque/レブリカブラック〉 〈MAISON FLANEUR/メゾンフラネウール〉 〈Mame Kurogouchi/マメクロゴウチ〉 〈marine serre/マリーンセル〉 〈mister it./ミスターイット〉 〈molli/モリー〉 〈Rodebjer/ロデビア〉 〈survival of fashionest/サバイバルオブファッショネスト〉 〈WUNDER CAMERA/ワンダーカメラ〉 〈VETEMENTS/ヴェトモン〉 Vintage
リ・スタイルの紡ぐ「アート」
過去の文化的背景や技術を現代に紡いでアート作品にしている、リ・スタイルが共感する3名の作家の作品を特別展示。
辰巳菜穂


リ・スタイルが想う辰巳菜穂さんというアーティスト
辰巳さんのイラストは気負ってないところが何だか好きです。ダーツの旅をするように、なんとなくピンをさした場所を描くこともあるという自由でのびやかな心持ちがそういった印象を与えるのかもしれません。辰巳さんの描くどこかの街に在る風景を眺めながら、自由にユーモラスに、時にノスタルジックに心の旅を楽しんでほしいです。(リ・スタイルバイヤー 神谷)


本イベントのための描き下ろし作品を展示販売。
辰巳さんが「Knitting Piece」のために制作した作品に込めたメッセージ
機械が収集したニュートラルな「情報」としての世界へ、自宅のMacとGoogleストリートビューを使って旅をしました。「Street View Journey」はその旅の中で見つけた魅力的な風景を描いたシリーズです。移動が制限され家族や友人とも会えない日々の中、心だけは常に自由でクリエイティブでいられたらと思います。
今回の「Knitting Piece」では世界中からセレクトされたニットとともに作品を展示していただきます。ニットのお洋服を楽しんでいただくとともに、絵の内側にご自身の姿を投影し様々な物語を紡いで、そしてその中を自由に旅していただけたらという想いで制作いたしました。

画家/イラストレーター。筑波大学芸術専門学群建築デザイン卒業。2017年よりGoogleストリートビューで世界中を旅し、独自の色彩と感覚でとらえた風景を描く「Street View Journey」を展開。東京を拠点に活動し、海外でも展示を行う。International Modern Art Exhibition(2018年/ソウル)やLONDON ART FAIR(2020年)にも出展。広告、書籍、アパレルなどのイラストレーションも多数手がけている。
古賀崇洋

右:「SPIKY EIGHT」52,800円

リ・スタイルが想う古賀崇洋さんというアーティスト
スタッズのついた器や「飲んで、装着する」頬鎧盃など、陶芸と結びつかない大胆で力強い古賀さんの作品は、一見すると不思議な違和感を感じます。それはとても良い違和感で、アバンギャルドなお洋服と出会った時の衝撃に似ています。本の行間を読むように、アーティストやデザイナーの精神をじっくり思考する、そんな時間を過ごしてほしいです。(リ・スタイルアシスタントバイヤー 奥田)

1987年福岡県生まれ。 陶磁器作家。太古から成る大地を用い、素材のもつ魅力を追求し、炎を操り、結晶化する。 代表作に無数のスタッズを施した器、オブジェ等の『SPIKY series』、鎧をモチーフにした装着する器、『頬鎧盃』などがあり、個展を中心に海外アートフェア、パリ、ミラノ国際見本市、人気漫画、アパレルブランドコラボ等、活動も幅広く、国内外で高い評価を受けている。
信江彩乃


リ・スタイルスタッフが想う信江彩乃さんというアーティスト
信江さんの作品には生命が宿っているようで、その一つひとつ(一目一目)紡がれたその表情にあたたかさと柔らかさと子供心を呼び起こすようなピュアなパワーを感じます。着用するニットと目で見て感じるアートとしての編み物、リ・スタイルだからこそ叶う、異なる表情の紡ぐを体感してほしいです。(リ・スタイル店頭スタイリスト 石坂)

糸との関わりは、小学生の時の夏休み自由工作であみぐるみを作ったのが始まり。顔があってもなくても、表情のある編みものをすることがこだわり。ワークショップやイベント出店、個展、グループ展の開催で独自の編みものを発表。羊毛から糸を紡いだり、染色なども行う。時々、編みものやあみぐるみの映像作品も制作している。
Knitting Piece
□10月21日(水)~11月3日(火・祝)
□伊勢丹新宿店 本館3階 リ・スタイル