森山大道とYOSHIROTTENの視点で追体験する、新宿の魅力。|SHINJUKU_RESOLUTION

森山大道とYOSHIROTTENの視点で追体験する、新宿の魅力。

SHINJUKU_RESOLUTION
□開催期間:8月21日(金)〜9月23日(水)
□開催場所:伊勢丹新宿店本館2階=イセタン ザ・スペース

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8月21日(金)から9月23日(水)、伊勢丹新宿店本館2階=イセタン ザ・スペースで開催されている「SHINJUKU_RESOLUTION 新宿 新 解像度」。今回は、空間とビジュアルデザインを担い、この機会のためにコラボレーション作品を製作した森山大道とYOSHIROTTEN、さらに本企画を担当した大田彩(イセタン ザ・スペース バイヤー)に話を聞いた。三人それぞれの眼に映っている新宿の姿とは。そして今回の企画を通して発見した、新たな街の魅力とは一体どのようなものなのか。

新宿という街の魅力を、アーティストの新たな視点で捉え直す。

新宿を撮り続けてきた日本を代表する写真家・森山大道。あるときは様々な欲望渦巻く街の姿を広く捉え、またあるときはそこに生きる人々の表情をえぐるように近くで捉える彼の作品を、アートディレクター/グラフィックアーティストのYOSHIROTTENが空間構成やコラボレーション作品によって再構築した本企画。会場には5組のクリエイターによる新宿をモチーフにしたアイテムも並び、街の姿を改めて見つめ直すことのできる展示となっている。

本企画を担当したバイヤーの大田彩は、「高層ビルの合間に古くからの街の息吹がそのまま残っていたり、伊勢丹新宿店だけに限らず、街中に見所がたくさんあるこのエリアを改めて捉え直す企画ができないかと、昨年から時間をかけて画策していました」と語る。

店内写真_1
 

プロジェクトはまず、大田が「新宿の魅力」だと語るエリアや店に協力を呼びかけるところからスタートした。「皆さんこの街のことを愛していて、“新宿のためなら”と快く協力してくださるお店がたくさんありました。今回だけでは紹介しきれていないほどです」と大田。

今回は全部で6つのエリア・店舗の名所を題材に、新宿と所縁あるアーティストがそれぞれの解釈でコラボレーションアイテムを製作。「すでにこの街に親しみを感じている人はもちろん、まだ縁がないと思っている人にも興味を持ってもらうきっかけを作りたかった」という大田の目論見通り、アーティストの私的な視点が加わることでクラシックなスポットの新たな魅力が発信されている。

「新宿に所縁あるアーティストとして、森山大道さんは外せなかった」(大田)

新宿アルタ

新宿という街そのものを捉え直す企画に、長年新宿を撮り続けてきた森山大道氏は欠かせない存在だった。森山大道の写真を用いたメインビジュアルの製作と空間構成を担ったのは、気鋭のアートディレクター/グラフィックアーティストとして活動するYOSHIROTTEN。

大田は、「これまでの彼の仕事や作品、インスタレーションを見て、アナログとデジタルを行き来する感覚に心地よい未来感を感じていました。森山さんの作品を彼の視点で捉えたらどうなるのか興味があったんです」と語る。そうして出来上がったビジュアルには、「CALM & PUNK GALLERY」代表の西野慎二郎が執筆したステートメントと、「新宿 新 解像度」というサブタイトルが冠された。

店内写真_3店内写真_4
 

以下は、森山大道とYOSHIROTTENに行ったメールインタビューの回答だ。複雑に入り組む街の魅力が様々な感性で紐解かれ、万華鏡のように展開される本展示。回答から垣間見える2人の視点から新宿を見つめ直すと、また新たな魅力が見つかるかもしれない。

──”新宿“とは、あなたにとってどんな街ですか。

森山:新宿はあらゆる人種が錯綜する欲望のスタジアムで、ぼくが世界で一番愛する‘我が街’の一つであります。

YOSHIROTTEN:僕にとっての濃い新宿体験は2000年代に風林会館のキャバレー跡地で音楽イベントを行なっていた頃です。あれから時代が変わった今でも、新宿は変わらず、街が蠢(うごめ)き、荒い息をしてるように感じます。

森山大道×YOSHIROTTEN
 

──”特殊な⼀年かもしれない2020年”、街を切り撮るモチベーションとは。

森山:確かに今年は‘特殊な一年’かもしれませんが、にもかかわらず今までと変わらず路上を撮り続ける、というのがストリートスナップをする写真家の宿命なのです。

──”特殊な⼀年かもしれない2020年”、クリエーションを行う上で何か変化・影響を受けていることは。

YOSHIROTTEN:デジタル端末を通してのコミュニケーションが多くなったことで、自分がデジタルでのもの作りをすることの汎用性や可能性に気付き直したと思います。一方で生で見たり、触れ合うことの大切さもより感じました。

森山大道×YOSHIROTTEN
 

──今回のコラボレーション作品について。

森山:YOSHIROTTENさんのしなやかな感性と、ぼくの撮った猥雑な街のイメージとが融合して、新宿という大都市の新しい解像度が生まれました。彼が見る未来へ向かう精神が、この都市の未来を予感させるものになったと思います。

YOSHIROTTEN:当初、大道さんの切り取る街の風景と濃厚なモノクロの粒子は強烈で美しく、入る隙など全くないと思っていました。しかし、作品をデータでいただきデスクトップで開いたみたら、濃厚な粒子は四角いピクセルに変わって、"解像度"が浮かび上がりその景色は現実なのか仮想世界なのか、わからなくなりました。そんな僕の体験を形にしたくて、大道さんの写真の中にデジタルを介しお邪魔させてもらうように作品を制作したしました。特殊な街「新宿」に興味を持つきっかけになればいいなと思います。

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森山大道
森山大道
もりやまだいどう●1938年大阪府池田市生まれ。デザイナーから転身し、岩宮武二、細江英公の助手を経て、1964年にフリーの写真家として活動を始める。1967年『カメラ毎日』に掲載した「にっぽん劇場」などのシリーズで日本写真批評家協会新人賞を受賞。近年では、サンフランシスコ近代美術館(1999年・メトロポリタン美術館、ジャパンソサイエティー(ニューヨーク)巡回)、国立国際美術館(2011年)、テートモダン(ロンドン)で行われたウィリアム・クラインとの合同展(2012~13年)他、国内外で大規模な展覧会が開催され、国際写真センター(ニューヨーク)Infinity Award功労賞を受賞(2012年)、フランス政府よりレジオンドヌール勲章シュバリエを受勲(2018年)、ハッセルブラッド国際写真賞を受賞(2019年)するなど世界的に高い評価を受けている。
YOSHIROTTEN
YOSHIROTTEN
ヨシロットン●1983年生まれ魚座。東京をベースに活動するグラフィックアーティスト。グラフィック、映像、立体、インスタレーション、音楽など、ジャンルを超えた様々な表現方法での作品制作を行う。また国内外問わず著名ミュージシャンのアートワーク制作、ファッションブランドへのグラフィック提供、広告ビジュアル制作、店舗空間デザインなど、アートディレクター、デザイナーとしても活動している。ロンドン、ベルリンでの個展を経て、2018年TOLOT heuristic SHINONOMEにて大規模個展『FUTURE NATURE』を開催。400坪に及ぶ空間を用いた巨大インスタレーション作品から立体、映像、グラフィック作品を制作し、過去最大規模の個展となった。また、GASBOOKより作品集『GASBOOK33 YOSHIROTTEN』を発売。www.yoshirotten.com

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□開催期間:8月21日(金)〜9月23日(水)
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Photo:Tetsuya Yamakawa
Text:Rio Hirai

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