ファッション感度の高い女性から圧倒的な支持を誇るウエディングドレスショップ〈ザ・トリート・ドレッシング〉。海外のインポートドレスを取り扱い、エッジの効いたセレクションで多様化するブライドのニーズに答えてきました。“Withコロナ”の時代を迎え、これからウエディングのかたちはどう変わっていくのでしょうか。
2021年2月20日(土)から伊勢丹新宿店 本館2階 イセタン ザ・スペースで開催される〈ヴィクター&ロルフ〉のポップアップショップ「Viktor&Rolf Fashion Artists for Isetan」。今回は本企画を担当した伊勢丹新宿店 クロスMD営業部のバイヤー関根千紘が、〈ザ・トリート・ドレッシング〉でPRを務める飯島智子さんを訪ねました。
“withコロナ”でもウエディングを諦めないとっておきの方法。
飯島智子(以下、飯島):〈ザ・トリート・ドレッシング〉ではこれまでも固定観念に捉われない自由なウエディングのスタイルを提案してきましたが、新型コロナウイルスの影響で、いよいよ本格的にウェディングのスタイルが多様化してきたことを実感しています。
関根千紘(以下、関根):緊急事態宣言中には諦めざるを得なかった人たちもいると思いますが、“withコロナ”という時代を迎えて、皆さん色々と方法を考えていらっしゃるんですね。具体的には、どのようなやり方があるのでしょうか。
飯島:そうですね。延期にせざるを得なかった方も多いと思うのですが、最近は「どうしたら、自分たちもゲストも安心してウエディングができるか」と方法を考えるお客様が多いです。大人数を集めて行うウェディングが叶わなくなったからこそ、少人数に分けたお披露目会を複数回行ったり、旅行やフォトシュートを兼ねて国内でリゾート婚を行ったり、人を集めずにフォトシュートをメインに行ったりと、皆さん色々なアイディアを考えていらっしゃいますね。
関根:なるほど、大きなシフトチェンジですね。そこまでスタイルが変わると、ドレスに対する考え方も変わっているのでしょうか。
飯島:まさに、そうなんですよ。ウェディングドレスといえば、一生に一度のためにレンタルするということが主流だった時代と比べると、自分のためにドレスを購入する“セルドレス”の需要は高まっているように感じますね。自由なウエディングのスタイルを実現するためには、実はセルドレスが好都合なのです。
関根:なるほど。例えば今回ポップアップストアを企画している〈ヴィクター&ロルフ〉のドレスであれば、カジュアルダウンできるシルエットのものもあるので、ウエディングに限らず記念日ディナーや友人を自宅に呼んでパーティをするときなど少しカジュアルな場面でも使えると思います。機会がある度に、色々と都合をつけて料金を支払ってレンタルをするよりも、セルドレスであれば様々なわがままを叶えられますね。
飯島:おっしゃる通りです。私たちもこの5年ほど、“もっと自由に”というワードを打ち出してきましたが、やはりまだお客さまとの意識との間にギャップがあることも感じていました。新型コロナウイルス流行のせいで図らずも、“もっと自由に”というウエディングのスタイルが主流になってきました。これからもっと、その意識を皆さんと共有できるようになったら嬉しいです。
関根:セレモニーを縮小せざるをえない代わりに、他のところにお金をかける方々も増えていると思います。それこそドレスにもっと力を入れられたり、諦めていたジュエリーにもチャレンジできたり……。こんな機会だからこそ、オーダードレスという選択をする人もこれからもっと増えてくるのではないでしょうか。
自由なウエディングを叶える〈ヴィクター&ロルフ〉のドレスの魅力。
関根:先ほど、〈ヴィクター&ロルフ〉のドレスが今の時代にぴったりなんじゃないかとお話しましたが、〈ザ・トリート・ドレッシング〉はここのドレスを日本に紹介した立役者でいらっしゃいます。きっかけは何だったのでしょうか。
飯島:私は、ファーストコレクションを見に行って心を奪われました。他のブランドのコレクションを見るために訪れていたニューヨークで、ひょんなことがきっかけで〈ヴィクター&ロルフ〉のショールームでの展示会を見る機会に恵まれたんです。そこでブランドの世界観にすっかり魅了されてしまいましたね。15年前にトリートが誕生してから、日本ではインポートのウエディングドレスがどんどん身近になってきました。そんな中でも、〈ヴィクター&ロルフ〉のウエディングドレスたちはプラスティックを使ったフラワーモチーフをあしらったドレスなど、日本では目にするのことができない新鮮なドレスのデザインに圧倒されたのを鮮明に覚えています。
関根:クラシックなプリンセスラインのウエディングドレスとは一線を画す、スパイスが効いたファッションエッジなドレスがバリエーション豊富に揃っていて、私たちの意識に刷り込まれている花嫁像のイメージが覆されますよね。
飯島:そうなんです。ウェディングって、いざ実際に自分がその立場になってみないと覗くことのない世界だと思います。だからこそ画一化されたイメージに縛られている方が多いんです。そんな中で〈ヴィクター&ロルフ〉は一線を画しています。すっかり魅了されて「絶対に日本のお客さまにお届けしたい!」と意気込んだのですが、初めの頃はなかなか受け入れていただけなくて……。
関根:今でこそ多様化してきたウエディングですが、数年前はまた事情が違いますよね。〈ヴィクター&ロルフ〉の魅力を日本のお客様に伝えるためにはどんな苦労があったのでしょうか。
飯島:届けるべき人に届けることができれば絶対に気に入っていただけると思ったので、インスタグラムやブログをはじめとした自社メディアで発信を続けました。すると、ファッション業界やメディアの業界の方々が最初に気付いてくださったんです。さらに女優の高梨臨さんやモデルの望月芹名さんがリアルウェディングで着用されたことで一般の方々の知名度も高まり、転機に繋がりました。
トレンドの3Dフラワーモチーフを布でなく、プラスティックで表現してみたり、時には大変重量のあるドレスを作ったり…業界の常識に囚われない表現方法は、まさにアート。ファスナーの持ち手や、ギャザーの入れ方、ブランドタグの可愛いデザインなど、表からは見えない部分まで完璧に世界観が表現されています。〈ヴィクター&ロルフ〉のドレスが届くと、そのファブリック使いに魅了されて何十分も社内メンバーはドレスを眺めているほどです。
関根:個性の強いドレスが揃っていて、一見袖を通すのに勇気がいるデザインも多いのですが、着てみると意外としっくりくる。〈ヴィクター&ロルフ〉らしいテクニックは、装うということに対して自分のこだわりの強い花嫁さまにも満足いただけそうですし、ご自身が主役のプチパーティーなどでご着用いただけるくらいのカジュアルダウンも可能なのでは?とワクワクが広がります。また、“人と被りたくない”という気持ちの強い方には、今回のイベント限定ドレスも注目ですよね。
飯島:まさにその通りなんです。〈ヴィクター&ロルフ〉が打ち出しているのは、“LUXURY BRIDALWEAR WITH A FASHION EDGE.“というキーワード。例えば、削ぎ落として素材を軽やかにすればカジュアルダウンできますし、ファッションエッジな部分を切り取って洋服に似せていくことは比較的容易いことだと思います。けれど、ラグジュアリー感やオートクチュールの特別感をきちんと残しているのが、このブランドの最大の魅力で、〈ザ・トリート・ドレッシング〉がセレクトしているブランドの中でも唯一無二だと思っています。
関根:〈ヴィクター&ロルフ〉のドレスには強さも感じます。着た人を引き立たせるだけではなくて、すごく似合う1着が見つかった時には、相乗効果でその人自身の魅力を引き出しより強化してくれる。“可愛いだけ”、“おしゃれなだけ”では留まらないところが、「他では見つからない」と思われる所以ですよね。
飯島:個性の強いドレスたちだと思うのですが、〈ヴィクター&ロルフ〉を選ぶ人自身が、“自分の色”をしっかり持っている方が多い。だから同じドレスでも、着る人によって全く違う表情を見せてくれるので、私も毎回新鮮な魅力に気付かされています。
イセタン ザ・スペースに〈ヴィクター&ロルフ〉がやってくる。
関根:今回は〈ザ・トリート・ドレッシング〉の力をお借りして、イセタン ザ・スペースで〈ヴィクター&ロルフ〉のマリアージュのドレスを提案する機会を作ることができました。〈ヴィクター&ロルフ〉の世界を存分に知っていただける空間になるんじゃないでしょうか。
飯島:私たち〈ザ・トリート・ドレッシング〉には、ウェディングとファッションの境界線を超えるという使命があると感じています。三越伊勢丹にはファッションに精通しているお客さまも多くいらっしゃると思うので、そこで発信する機会を得られたのはとても光栄なことです。さらに今回オーダードレスを提案できるのも、とても良い機会だと思っています。“密ではない、開放的な空間“を求めて国内リゾートウェディングも需要が高まっているのですが、レンタルドレスだと屋外での使用はなかなか難しいことも多い。オーダードレスならば選択肢が広がります。
関根:今回のイベントでは14着もご用意させていただく予定です。アーカイブから最新コレクション、さらにこのイベントでしか見られない限定のアイテムまで、今までにないバリエーションを展開するので、きっと運命の一着を見つけていただけると思います。
飯島:〈ザ・トリート・ドレッシング〉ではトータルコーディネートをご提案しているので、今回のイベントでもそれが実現できるように準備をしています。実際に試着もしていただけますし、購入後のケアも対応させていただきますよ。
関根:ウエディングはゴールではなくて通過点ですが、人生においてとても重要なポイント。そんな大事な機会だからこそ、特別なアイテムで迎えてほしい。今回のイベントでそんなアイテムとの出合いを作ることができれば本望です。
飯島:ウェディングを控えている人もそうでない人も、〈ヴィクター&ロルフ〉のドレスがここまで一気に見られる機会はなかなかないので、是非とも足を運んでもらいたいです。きっとその世界観に魅了されるはずです。
飯島智子
2015年〈ザ・トリート・ドレッシング〉入社。ファッションへの造詣が深く、入社から3年はドレスコーディネーターとして活躍。高いコーディネート力で顧客からの厚い信頼を集めた。現在はPR業務とバイイングにも携わり、インポートドレスの魅力を伝えるべく奔走している。
関根千紘
2007年 伊勢丹(現・三越伊勢丹)入社。2013年にバイヤーとなり、イセタンガールやTOKYO解放区、リスタイルTOKYOを担当。フロアのリニューアルやバイイングに携わる。2019年よりイセタン ザ・スペースとその他のイベントスペースの運営を行なっている。
「Viktor&Rolf Fashion Artists for Isetan」
□開催期間:2021年2月20日(土)~3月11日(木)
□開催場所:伊勢丹新宿店本館2階 イセタン ザ・スペース
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オートクチュールコレクション、マリアージュコレクション(今回の取材対象)、ミスターミスターコレクション、チュールコレクション、コラボレーションドールの展示・販売。〈ヴィクター&ロルフ〉の世界観を通して、驚きと感動、トキメキやハッピーが溢れるイベントに。
今回取材したマリアージュコレクションでは、即レンタルの上限回数を超えてしまった大人気のドレスや、かつてのコレクションの中から今までお取り扱いがなかったドレスも登場。2021年秋冬コレクションも世界最速でお目見え。限定ドレスやベールも含む、最大級のバリエーションでお客さまをお待ちしております。
*〈ヴィクター&ロルフ〉のマリアージュドレスを105,000円以上お買い上げのお客さまに先着で、〈ドゥ・ラ・メール〉の「ザ・ハンド トリートメント」を差し上げます。
公式インスタグラム:@isetan_the_space
Photograph:MEGUMI
Text:Rio Hirai
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