呉服
日本では古来から「つつむ」という文化を大切にし、今でも日本のさまざまな慣習に受け継がれています。例えば、風呂敷は大切なものやお菓子などを包むだけでなく、現代ではバッグに形を変えて使用するなど、サスティナブルに使える魅力が注目されています。
また、儀式の場面でよく使われる“袱紗(ふくさ)”は風呂敷の仲間で、「つつみ」を通して相手に気持ちを伝えることができます。今回は、そんな、さまざまな儀式の際に金封を包んで持ち運ぶために使う“金封袱紗(きんぷうふくさ)”の特徴や選び方をご紹介をいたします。
一般的には貴重品などが収められた箱上に汚れや日焼け防止のために掛けたり、包んだりする布のことを指し、その種類もさまざまです。
最も丁寧な形は、金封を入れたお盆に掛ける“掛け袱紗”ですが、今回は日常でよく使われる3種類の袱紗をご紹介します。
① 台付き袱紗…台の付いたタイプです。台を裏返せば慶弔両方に使えるものもございます。
② 袷袱紗…表地と裏地が重なったタイプです。台付きでない分、大きさの汎用性が高く、また、使い終わった後もコンパクトにまとめることができます。
③ 金封袱紗…金封を挟むタイプの袱紗です。出し入れがし易いです。
袱紗の素材は、布のものが格調高く、正式な場面ではこちらがふさわしいでしょう。
また、略式にはなりますが、小風呂敷も袱紗として使うことができます。
柄など種類が豊富なので場面に合わせて気持ちを表現することができます。
袱紗にもさまざまな色や柄があり多くの種類があります。
結婚式や慶事の席には、朱や桃色など明るい地色を選ぶのが良いです。柄は『宝尽くし』・『鶴』といった吉祥文様が施されていると、先方へお祝いの気持ちを表しやすく、おすすめです。
お葬式など弔事に使う袱紗は、灰色や利休鼠(りきゅうねず)、紺色など落ち着いた地色が良いとされています。柄は、花であれば蓮や菊、流水や霞などの自然にまつわるものがおすすめです。
慶弔両方でお使いいただけるのは、無地の紫です。紫は、古来より高貴な色とされており、赤と青両方の色が含まれているためといわれています。台付きのタイプは台が赤と利休鼠になっており、ひっくり返せば色が変わるので場面に応じて使い分けることができます。
本館4階風呂敷サロンでは、風呂敷や袱紗に名入れを行っております。苗字またはお名前で3文字まで縦書きでお入れしております。
工期は約10日間、工料は550円(税込)頂戴しております。大切な方への贈りものや記念品などでお名前入りのものをお贈りいただくと記念になりますね。※漢字の種類によって別途型代をいただく場合がございます。
ふろしきを広くPRするため、平成12年に2月23日、日本風呂敷連合会が2月23日を「ふろしきの日」として定め、日本記念日協会に申請、登録しました。2月23日は(つつみ)のゴロ合わせです。
少し日が経ってしまいましたが、先日の2月23日は『ふろしきの日』でした!皆さまもぜひ身近に「つつみ」の文化を感じてみてください。
今回は、最近注目されている風呂敷の仲間でもある袱紗にフォーカスしてその魅力や使い方をお伝えしました。儀式などでお使いの際は、参考にしてみてください。また、お困りの際は日本橋三越のカテゴリースペシャリストやフロアスタイリストにお気軽にご相談くださいませ。
‐袱紗‐
慶事用
・つづれ織金封入れ(鶴亀)…素材:縦糸ポリエステル100%/横糸レーヨン100% 3,850円
仏事用
・袷せ袱紗…素材 表:絹100%/裏:絹100% 5,500円
・つづれ織金封入れ(蘭)…素材:縦糸ポリエステル100%/横糸レーヨン100% 3,850円
兼用
・袷せ袱紗…素材:表:絹100%/裏:絹100% 5,500円
・縮緬台付きふくさ…素材 表地:絹100%/裏地:ポリエステル100% 3,850円
・西陣織金封入れ(牡丹唐草)…素材 表地:絹100%/裏地:レーヨン100% 3,850円
‐小風呂敷‐
・熨斗柄…素材:正絹/中巾(約45㎝) 5,500円
・鶴宝尽くし…素材:正絹/中巾(約45㎝) 7,700円
※価格は全て税込み価格です。
※数に限りがございます。
○カテゴリースペシャリスト予約画面
https://www.mitsukoshi.mistore.jp/nihombashi/service/kimono.html
〇三越伊勢丹リモートショッピング
ご自宅でも今回ご紹介したアイテムをご購入いただけます。詳細はこちらから。
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