バイヤー鏡陽介×世界の職人たち
2019/08/12 UP
―「モノ」を誂える場から「個性」を誂える場へ―
をコンセプトに、時代と場所を超える、真の身嗜みを提供する売場へと2019年8月14日(水)にリフレッシュオープンするパーソナルオーダーサロン。国内外の一流ブランドのオーダーメイドからレディトゥウェアにいたるまで、幅広いアイテムを展開。ソーシャルからオン、オフすべての場に対応し、新の紳士の身嗜みをトータルで提供します。
このコーナーでは、バイヤーの鏡が独自の審美眼でセレクトしたブランドのアルチザンやテーラーとモノ作りのこだわりについて対談し、「誂えることの喜び」を伝えていきます。
第4弾は〈チフォネリ〉の4代目当主ロレンツォ・チフォネリ氏との対談をお送りします。
鏡 <チフォネリ>のブランドの歴史を教えてください。
ロレンツォ 初代が1880年にローマで<チフォネリ>を創業し、1926年に2代目がパリに店を構え、1936年にパリのマルブフ通り(現在の店舗)にオープンしました。現在は従弟のマッシモと共同で経営しています。
鏡 ロレンツォ氏のテーラーとしての経歴を教えてください。
ロレンツォ 10代半ばから父の教育がスタートし、18歳から週末に仕事に参加させてもらっていました。父からはそれほど細かいことを直接的に教わることはありませんでしたが、一つひとつのディテールに対しての徹底した「美意識」について学びました。
鏡 モノ作りに対してのこだわりや想いをお聞かせください。
ロレンツォ 製図についてはもちろん父からも教わりましたが、それ以外はほとんど独学で学びました。最も重要なことは細かい寸法値ではなく、実際にお客さまが着用した時に綺麗にフィットしているかどうかです。
鏡 テーラーとしての醍醐味はどんなところに感じますか。
ロレンツォ 自分で最初から最後まで物事に関与できることが醍醐味です。何か新しいことをやるのも自分です。自分の目で、耳で、体で常に働いていることを実感することができます。
鏡 顧客はどのような方が多いですか。
ロレンツォ ファッションに情熱を持っている方が多いです。お金を持っている、持っていないは関係ないですね。職業も千差万別ですし。
シーズンに1度のトランクショーでは、実際にロレンツォ氏のアドバイスを受けながらオーダーが可能
鏡 〈チフォネリ〉と、他のテーラーとの違いはどんなところですか?
ロレンツォ スタイルが圧倒的に違います。特に大きく張り出したショルダーラインが特徴です。このスタイルが万人受けするとは思っていません。その代わり、誰かと似ているとも言われないスタイルです。
チフォネリの特徴である、大きく張り出したショルダーライン
鏡 工房ではどれくらいの方が働いていますか。
ロレンツォ 縫製に携わっているのは40名程度です。パリのアトリエですべての工程が行われています。
鏡 本日はありがとうございました。
紳士ファッションフロアでは、男のこだわりとトレンドを感じさせる上質なデザインや、現代を生きる紳士のニーズを満たす多彩なワードローブが集結。お客さま一人ひとりのさまざまなシーンを彩る、上質かつエレガントなアイテムをご提案します。
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