紳士靴担当 川村拳大のシューケアマイスターへの道
―紳士靴コーナーにシューケアマイスターが常駐するシューシャインカウンターを新設―
これまでも承っていた靴磨きメニューをリニューアルし、大幅に拡大。
シューケアマイスターとの会話も楽しめ、高度な技術を目の前でご覧いただけます。
今回はスムースレザーシューズケアの重点工程であるハイシャインの工程をシューケアマイスター高木氏が紳士靴担当の川村にレクチャーした模様をお送りいたします。
左から、株式会社アールアンドデー シューケアマイスターの高木氏、紳士靴担当の川村
川村 まずは、「ハイシャイン」という工程について教えて下さい。
高木 蝋の配合が多いクリームを靴のつま先部や踵部(芯が入る箇所)に塗り込むことで、輝きを与える工程のことです。また、靴を傷から守る役割もありますので、仕上げに必ず行うことをおすすめします。
川村 輝きだけでなく、傷から守る役割があるとは知らなかったです。ハイシャイン工程を行う上での必要な道具を教えてください。
高木 道具は2つです。まずはクリーム。M.モゥブレイ トラディショナルワックス(1,500円+税)がおすすめです。ハイシャイン工程はクリームが硬いと、輝きを放ちやすい反面、高度なテクニックを要します。このクリームは、比較的柔らかいので初心者にも扱いやすいのが特徴です。
2つ目は、クリームを塗り込むクロスのMモゥブレィ ポリッシングコットン(400円+税)。このクロスはキメが細かいコットン素材となっております。ちなみに、荒く、凹凸がある素材を使用したクロスだと、クリームの跡がついてしまう為、ハイシャイン工程には適しておりませんので注意して下さい。
川村 なるほど。それでは磨き方を教えて下さい。
高木 まず、人差し指にクロスを巻きます。注意いただきたい点は、クリームを塗布する部分にフラットな面を作ることです。
クリームを塗布する部分はフラットな面を作る。
川村 このような感じでしょうか?汚れ落としの際は、2本の指(人差し指、中指)でリムーバークロスを巻いて、汚れ落としを行いましたが、ハイシャイン工程は1本の指(人差し指)ですね。
高木 ハイシャイン工程は、より慎重な作業となるからです。2本の指だと、面に凹凸が入ることから、力が分散し、上手く磨けません。
川村 クリーム塗布の注意点はありますか?
高木 クリーム塗布の前に、クロスの面を水に浸してください。クロスを通して人差し指が湿るくらいです。
川村 水に浸す理由はありますか?
高木 クリームの滑りを良くする為です。
川村 確かにクリームだけだと滑りが悪く、上手く磨けなかった経験があります。
高木 そうです。必ず行いましょう。その後にクリーム塗布ですが、1円玉の大きさを目安にクリームをクロスに塗布して下さい。
高木 その後は、靴のつま先部に、円を描くように全体に塗り込む。まずは、これを2回行いましょう。
川村 了解です。2回、塗り込みました。
高木 その後は、約1分乾かしてください。これは、革の表面の毛穴を埋める為に行います。
川村 「乾かす」は今まで行ってきませんでした。「乾かす」ことで表面がフラットになり、磨きやすくなるということですね。
高木 そうです。ここからが磨きの本番です。再度、①クロスに水を浸す→②クリーム塗布→③靴のつま先部に塗り込む を行って下さい。磨いているうちに、クロスにざらつきが出てきますが、そのタイミングで①→②を再度行い、③に入ります。これを約3回行うことで輝きを放ち始めます。
川村 この通り行っても輝かない場合は、何か理由がありますか?
高木 ①クリームの量 ②水分の量 ③力加減のどこかに原因があります。特に③が最も難しく、力量は「磨くのでなく、撫でる」です。川村さん、この様な感じです。
川村 クロスが靴に若干当たっているくらいの力量ですね。
高木 ここは感覚になるので、是非店頭でレクチャーさせていただきたい部分ですね。ちなみにコツを掴めば、ここまでのスムースレザーシューズケアの全工程を約30分で終えることが出来ますよ。
川村 僕も頑張ります!
【A】シューケア前の靴 【B】シューケアが終了した靴 【C】ハイシャイン工程が終了した靴
左から、M.モゥブレィ トラディショナルワックス 1,500円+税、Mモゥブレィ ポリッシングコットン 400円+税
その他、ご不明な点がございましたら、お気軽に本館2階 紳士靴売場のシューシャインバーへお立ち寄り下さい。
お問い合わせは下記までご連絡くださいませ。
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