日本橋三越本店の歴史再発見
◇三囲神社(みめぐりじんじゃ)
墨田区向島にある「三囲神社」は三井家の守護神です。
「囲」が「(三)井」を囲んでいることから、「三井を守る」とも伝えられ、江戸時代から三井家に鬼門除けとして崇拝されてきました。
三井越後屋を継承する日本橋三越本店屋上に分霊が祀られたのは大正3年(1914年)9月21日。同年に発行されたPR誌「三越」には、当時の様子がこう記されています。
(前略)当店が新たに造りし神殿は、当店の鬼門を鎮護し、遠く富士の高根と相対す。社頭の神杉いまだ鬱蒼とまではまいりませんが、花崗の鳥居は根元より大空に立って居るのでございます。(中略)秋晴一発、八百八街はいふも更、関八州の山々も、房総の海も、悉く神前の広庭の眺めとなったのでございました。(後略)
◇活動大黒天
日本橋三越本店屋上 三囲神社境内に祀られている「活動大黒天」は、名匠 高村光雲によって彫り上げられました。
慈悲深いお顔の表情のうちにも、俵の上に立ち上がり、右足を踏み出して打出の小槌を振り上げ、今まさに福徳を授けようとする活動的な御姿をあらわしています。
商売繁盛と幸運をもたらす神として、広く一般に親しまれ、敬愛されております。
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