美術
2023/1/ 18UP
気がつくと街角にあの花を見かけなくなっていた。 そう言えば、お馴染みだった景色もすっかり変わっている。 朝の匂いも、夕暮れの音も、舞台が暗転でもしたように変わってしまった。 こんな事を個展の挨拶文に書けば老人特有の回顧趣味と笑われそうだし「昔の日本は美しかった」などと 言えば、ナショナリズムだと捉えられそうで怖いのですが、あえて今回の個展のテーマは日本です。 振り返ると日本画の日本が意味するものに引っかかって、海外取材にこだわってきました。私としてはそ の迷走にも意味があったと思うのですが、いつかは日本をテーマにしようとは考えていました。 展覧会名に今昔をつけたのは、取材を始めて感じた上記のような風土の変化に慄然としたからです。「描き たいのはこんな景色ではない」そして残さなければいけないものがあると思うようになりました。 青息吐息。絶滅寸前ですがまだ日本にも日本画にも絶望はしていません。 前に進むだけの文明もグローバリズムも半世紀も前に否定されているのですから。 作品にはいつもながら反省ばかりです。ご批判、ご叱責を賜りますようお願いいたします。 最後になりましたが、個展開催を支えてくださった方々、取材にお力添えくださいました方々に深く感謝 をいたします。
西野陽一
デジタルカタログは下記よりご確認いただけます。
花舞 10号
1,650,000円 |
獺祭 30号
3,520,000円 |
黎明 8号
1,320,000円 |
山葡萄 10号
1,650,000円 |
燻る 30号
3,520,000円 |
大神 120×69.3㎝
4,180,000円 |
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※価格はすべて、税込です。
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