美術
2023/02/04 UP
三越コンテンポラリーギャラリーでは、グループ展「遺伝的美意識—Inherited Esthetics—」を開催いたします。 本展には20代から80代までの総勢10名の現代美術家が参加いたします。キュレーターは、東京藝術大学博士後期課程にて1990年代の東京における現代美術の動向について調査研究を行なっている鈴木萌夏氏が務めます。日本における現代美術の、世代を超えて継承された「美意識」について検討する機会となります。ぜひ会場でご覧ください。
キュレーター|鈴木萌夏(東京藝術大学大学院博士後期課程)
参加作家|北上貴和子、幸村眞佐男、坂田あづみ、佐藤文音、中川陽介、中ザワヒデキ、長谷川ちか子、平井武人、増田将大、茂木淳史
協力|レントゲン藝術研究所準備室、SEKI Hiroko Art Office
【展覧会にむけて】
「現代美術」というジャンルには既に60余年という時間が内包されていることにお気づきだろうか。この度開催する「遺伝的美意識—Inherited Esthetics—」には20代から80代までの総勢10名の現代美術家が参加している。本展のキュレーションを行った20代の私にとって、1980年代に生み出された作品も2023年に生まれたばかりの作品も「現代美術」であることに変わりがない。この根底や背景には何があるのだろう。
日本の現代美術は継承されてきた美意識によって、現代美術としての文化的、物質的価値が裏付けられている。「今」を切り取る同時代の美術を、100年を超える歴史を紡いできた三越が扱うことに違和感を覚える方もいるのかもしれない。しかし、歴史とは同時代が降り積もって出来上がってくるものなのだ。だからこそ、現代美術史を調査する過程で見えた、日本における現代美術の世代を超えて継承されてきた「美」に対する意識について検討する機会を提案したい。
Has anyone noticed that the genre of“contemporary art” already contains more than 60 years of time?
The exhibition “Inherited Esthetics” features the works or 10 contemporary artists, ranging in age from their 20s to their 80s. For me, a 20-something who crated this exhibition, works made in the 1980s and those just born in 2023 art both are both “contemporary art” in the same sense.
What lies on the basis or hidden background?
The esthetics sense passed down from generation to generation has supported the cultural and material values of Japanese contemporary art. Someone might not have expected Mitsukoshi, which has been dealing with historical art for over 100 years, to approach contemporary art. As you know history is the accumulation of periods of time that coincide. In this new era, it is quite natural to hold this exhibition at Mitsukoshi.
This is the sense that I have clearly grasped in the process of researching contemporary art history. On the occasion of this exhibition, I am pleased to propose that it is time to reconsider the“esthetic sense” inherited through generations in the contemporary art in Japan.
鈴木萌夏
Moeka SUZUKI
北上貴和子 Kiwako KITAKAMI
金鏡図
THE MOON
2023
木製パネルにアクリル
100 × 97 cm
幸村眞佐男/Masao KOHMURA
⾮語辞典
The Non-Word Dictionary
1983-2017
紙、インク
画像提供:人工知能美学芸術研究会
撮影者:日本語 東間嶺/英語 Ray Thoma
坂⽥あづみ/Azumi SAKATA
頭部V(なみのこり)
Head Ⅴ (aftermath)
麻に金箔、絹に手刺繍
22 × 17 × 17cm
佐藤⽂⾳/Ayane SATOH
IXION 01
2021
インクジェットプリント、額
ed.3
43.2 × 54.5 cm
中川陽介/Yosuke NAKAGAWA
timeless BANANA
2023
バナナの皮、高級アルコール、アクリル絵具
15 × 10 × 10 cm
協力:株式会社吉田生物研究所
中ザワヒデキ/Hideki NAKAZAWA
二九字二九行の文字座標型絵画第七番
Character-Coordinate Painting No. 7 of 29 Characters by 29 Lines)
2009
顔料インク、カンバス
130.3 × 130.3 cm (S60)
⻑⾕川ちか子/Chikako HASEGAWA
GIFT-Dendrobates
2001
182 × 7.5 × 8.5 cm
増⽥将⼤/Masahiro MASUDA
Moment's # 3
2018
シルクスクリーン、アクリル絵具、キャンバス、木製パネル
164.2 × 246.3 × 5 cm |
茂⽊淳史/Atsushi MOGI
Cloud#8
2023
ミクストメディア
99 × 35 × 55 cm
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