美術
2023/3/29 UP
個展によせて
私が風景画を描くようになったのは、およそ20年前、ターナーの風景画を模写したときからでした。
それまで人物画を中心に制作していた私でしたが、もともとシスレー、モネ、ターナーの風景画も大好きでした。ですから文化庁の在外研修員としてロンドンに滞在していた時は、連日わくわくしながらテートブリテンに通ってターナー作品と向かい合い、その伸びやかなタッチに魅了されながら模写に熱中しました。
光、雲、風、空気、温度、湿度、音、水、植物、生き物たち・・・それらがすべてつねに動き、変化を続けているこの世界。それらを感じながら風景画を描くということは、なんと気持ち良いものだろう。これをきっかけに私は風景画を描く面白さに引き込まれていったように思います。
一方、ロンドン滞在中はレンブラントの自画像も模写しました。そして、その人物の表情の深さに圧倒され続けました。ダ・ヴィンチ作品に通じる哀しさも感じました。
「人物画は深く、風景画は気持ちよく」。言葉にするとたいへん軽くて恥ずかしいのですが、あのときの私の結論でした。
さて、今展は風景画を中心に展覧いたします。お気持ちよくご覧いただければ幸いです。
大場再生
デジタルカタログは下記よりご確認いただけます。
作品名:夏のMORET
サイズ:10号
税込価格:605,000円
作品名:白い午後(モンパルナス)
サイズ:6号
税込価格:396,000円
作品名:柳のある水辺ーMORET
サイズ:10号
税込価格:605,000円
※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。
※価格はすべて、税込です。
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