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陶芸作家・和田 的 氏に、作家となるきっかけや出品作品についてうかがいました。
―陶芸作家となるきっかけや、主な技法について教えて下さい。
「白いものを作りたい」と思い、様々な素材を模索する中で、磁器という素材に偶然巡り合い、陶芸をはじめました。
土は、天草陶石を主とする磁器土を使用しています。
ロクロで分厚く成形した後、3ヶ月ほどかけてゆっくり乾燥させます。
乾燥後、彫刻刀や形に合わせて特注制作したカンナなどで、形を彫り出していきます。
彫りによるエッジと素材の美しさをそのまま見ていただきたいという思いから、釉薬はほとんどの場合かけずに仕上げています。
ロクロ成形 → 3か月かけてゆっくり乾燥後、特注カンナで形を刷り出す工程
※画像作品は、本展出品作とは異なります。
彫りに使用するカンナ
道具入れのワゴン
―作品に込める思いをお聞かせください。
作品をつくるにあたり、いくつか大切にしてきたことがあります。
その一つが、言葉ではいい表せない、心で感じることしかできない趣を作品にしていくことです。
それを突き詰めていくことで生まれてきたものが多々あります。
私は想像力を掻き立てるというよりは、想像の余地のあるものを生みだせたらと思っています。
本展出品作品 白器「表裏」 約高さ37×幅20.5×奥行13cm
―本展の「深める・拡げる」テーマより、今後の制作の方向性や伝統工芸との関わり方について、お聞かせて下さい。
日本伝統工芸展に出品しはじめて20年が経ちました。
振り返ると、1つには、伝統的手法や様式と表現の融合を模索してきたのかもしれません。
ただ千葉県で制作している私のような地場が窯業地ではない場合、伝統的手法や様式などはなく戸惑うこともありました。
どこにいても土が手に入る今、表現を軸にこれまでの歴史に学び、新たな伝統を作り出していければと思っています。
※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。
※価格はすべて、税込です。
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