美術
2023/12/13 UP
- 光の標 -
今から10年ほど前、鉱物店で水晶の原石を握りしめた時、そこから純粋で頑なな、まるで子供の様な印象を受けました。
この心象は現代社会に対して何かを訴えかけられると直感し、結晶化する素材を用いて結晶の風景を描き始めました。
その中で人々の目標となる「標 - しるべ -」を描きたいという気持ちが明確になっていきました。 人は現代の多様化する問題の中で、それぞれに問題を解決しようと進んでいきます。しかし、どう足掻いても止められな かったり、道が見えなくなったりと、その過程には苦難がついてまわります。私は、そのような困難に満ちた世情や人々の 思いを背景にしながら、結晶の風景を描き「未知の風景」を表しています。
人は「未知の風景」と対峙したとき、自分の中に「生きようとする感覚」を認識し、新たに「標」へ向けて進んでいけるのだと 思います。私自身、その過程を経る事で「標」に向かって歩んでいければと思っています。 本展の展覧会タイトルは、それぞれの苦難の先に光があることを願って - 光の標 - としました。 皆様とは、これらの思いと感覚が共有できれば幸いに思っております。
中村 貴弥
デジタルカタログは下記よりご確認いただけます。
結晶の月 - 標 -
S8号
682,000円
※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。
※価格はすべて、税込です。
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