美術
2025/01/22 UP
展覧会の構想に煮詰まっていた初夏のある日、ふと散歩に出ると、 家の近くを流れる小川沿いの桜並木の葉っぱたちが、風に吹かれてゆらゆらと重なっては揺れ、真新しい緑が太陽を透過して光っていた。今回はその情景から、色紙を複数重ねて、個と個の関わり合いに生まれる奥行き、空気の緊張感を表すことを試みた。
「Kami」シリーズは、折り紙をモチーフに 2014 年から制作している。
地面が揺れる日本では、建物が自ら揺れて衝撃を吸収する構造になっているように、空間的な柔軟性を持つという特徴があると思う。一つの四角い色面を様々なかたちに変容させる折り紙は、文化的にその柔軟性をよく表している。 あたかもそこに存在すると見えるように紙の凹凸を描くことで、 実際には物体は無い領域にまで絵画が拡張している、と言うことができると考えている。在ることと無いことの狭間を行き来し、見えないけれど在ると感じるもの=古来より自然に宿ると信じられてきた神 (Kami) 的な存在を醸し出す。空間に風が抜けていくように、 絵画が拡がっていき、展示空間や、鑑賞者をも巻き込んでいきたい。
吉野もも
デジタルカタログは下記よりご確認いただけます。
イベントのご案内
【レセプションパーティー開催のお知らせ】
2025年2月8日(土)午後5時~7時
アーティスト来場
※諸般の事情により、予定しておりました イベントなどが変更になる場合がございます。ホームページまたは店頭でご確認ください。)
Kami #99 (Jazz)
70.1 × 107cm
アクリル絵の具、パネル
2024
税込 495,000 円
Kami #98-1 (Dance)
75.9 × 77.9cm
アクリル絵の具、パネル
2024
税込440,000 円
Kami #97-1 (Morning)
78.1 × 82.2cm
アクリル絵の具、パネル
2024
税込440,000 円
※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。
※価格はすべて、税込です。
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