Diorama Map Amsterdam01
2014
ライトジェットプリント Light jet print
180×204.5 cm
ILPO_small02
2018
ライトジェットプリント Light jet print
Diorama Map Jerusalem01
2013
ライトジェットプリント Light jet print
180×210.1 cm
Diorama Map London-2
2010
ライトジェットプリント Light jet print
230×128.3 cm
Diorama Map Rio de Janeiro01
2011
ライトジェットプリント Light jet print
150×174.5 cm
Diorama Map tokyo2014.01
2014
ライトジェットプリント Light jet print
242×181 cm
西野壮平 Sohei Nishino
1982年 兵庫県生まれ
個展
2016年 「New Work:Sohei Nishino Exhibition」サンフランシスコ近代美術館
2020年 「東海道」MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY、東京
ほか展覧会多数
受賞
2004年 大阪芸術大学卒業制作展 学長賞
2005年 JPS企画展ヤングアイ 日本写真家協会会長賞
2005年 Canon写真新世紀 南條史生氏選優秀賞
2013年 日本写真協会賞新人賞
2013年 Foam Talents Call 2013
2017年 Prix Pictet 「SPACE」 Finalist
2018年 MAST Foundation Photography Grant
歩くこと、旅を通して得た個人的体験をもとに作品を制作している。
常に増幅を繰り返し、生まれては消え、集積続ける都市。私はカメラを手にある特定の都市を歩き、鳥瞰、仰視、あるいは路上などさまざまな場所から撮ったすべての断片を、地図に即して一枚一枚キャンバスに繋ぎ合わせ、記憶を再構築することで、都市の放つ特異性や、都市が垣間見せる”現在”の姿をイメージ化している。
そこでは地図における記号的な表現とは全く異なる、具体的事物や出来事が写された写真を用いて、再び地理学的な表現を試みることによって、自身の経験と記憶の集積による都市の姿を表現しようとしている。そうして出来上がってくるものは決して正確な情報を伝えるための地図ではなく、一人の人間がその街をどのように見て、どのように歩いたかということの記録の痕跡であり、一つの認識の表れであると共に、生命感を持ったエネルギーの縮図としての都市の姿である。私は自身の身体を用いることにより、都市は、必ずしも記号化された情報やで物質的な建造物で構成された個体ではなく、そこに住む人間の経験や行動、あるいは歴史や記憶が積み重なる、有機的で瑞々しい一つの生命体として都市を捉えようと試みている。
シリーズDiorama Mapでは“移動する”ことが常に重要な要素であり、ある場所へ向かい、移動しながらさまざまな対象に出会い、それらの経験と時間の堆積によって作品が構築されている。それと同時に、自身の写真行為すべてを地図を構成する要素として用いることで、私と私の目の前に広がる世界をどのように認識しているかをある俯瞰的視点を持った地図という形式を通して顕在化する試みでもある。この作品の制作過程においては多くのプロセスを含むが、その制作過程の一つ一つは私にとって旅の一部であると言える。なぜなら写真は撮影された瞬間で完了するものではなく、その後に再び対峙し記憶を呼び起こすという過程において自身の写真行為が完結するものであると考え、それらの撮影した膨大な写真に向き合い、一つの集積として再び地図という形に即して顕在化させることによってそこに現れてくるのは、ある一つの都市の姿であると同時に自分自身のポートレートでもあると考えている。また、このシリーズにおいては“反復”することも重要視していて、ある一定の期間をもって定点的(2004年に東京を制作し、2014年に再び東京を制作)に同じ都市を見ることにより構造としての都市の変化はもちろん自身の都市への呼応の仕方やコミュニケーションの変化を見るという試みでもある。
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