2021.1.25 UP
コーヒーや、ハンガリーの“食べられる国宝”と称される希少な豚肉のルーツを紐解きます。
下の系統図を見ていただくとわかるように、コーヒーの原種とされるのは「アラビカ種」「カネフォラ種」「リベリカ種」の3種です。香味が良く一般的に好まれるアラビカ種はほかの2種に比べて優れた品質ながら、病虫害に弱く栽培が難しいため、価格はやや高め。カネフォラ種は別名「ロブスタ(=強健)」の意味をもつ通り、病虫害に強く収穫量が多いため比較的、安価ですが、香味の点でアラビカ種に劣るため、主にインスタントコーヒーや缶飲料などの原料、安価なブレンドの一部として使用されています。最後のリベリカ種はアラビカ種に比べて味が劣り、病虫害に弱く収穫量も低いため、商用としての流通はほぼしていません。
高品質のアラビカ種は収穫量を増やすため、各生産地で頻繁に品種改良や研究が進められ、現在ではアラビカ種の派生は200種にも及ぶといわれています。近年では、ティピカやブルボンなど原種に近い品種は、コーヒーとしての品質・香味がもっとも優れたもので、その繊細さゆえ栽培が難しく、非常に希少な存在。そのため、比較的小規模な農園で手間ひまをかけて栽培され、付加価値のある高品質なコーヒーとして位置づけられています。
〈キャピタルコーヒー〉ハワイコナ山岸農園・ティピカ種(計量100gあたり)2,538 円
伊勢丹新宿店本館地下1階シェフズセレクション
農園主、山岸氏が自ら手間ひまかけて栽培。収穫の際は細心の注意を払い、完熟実だけを手摘み。澄んだ色とほのかな甘みが特徴。
ハワイ島ノース・コナ地区に位置する「山岸農園」。ティピカ種のコーヒーチェリー。
〈丸山珈琲〉エクター・ボニージャ2020年コスタリカ COE 1位(80g)4,860 円
伊勢丹新宿店本館地下1階 プラ ド エピスリー
流通量が少ない希少なゲイシャ種。チェリーやマンゴー、コアントローなどの風味と、シルキーな質感、透明感のある味わいが特徴。
※品切れの際はご容赦ください。
コーヒーハンター José.(ホセ)川島良彰氏率いる〈ミカフェート〉のコーヒー豆を使って、伊勢丹新宿店限定のオリジナル・コッペパンが登場。朝食やおやつタイムもハッピーに!
〈エディアール〉コーヒーミルクコッペパン 日本製/長さ約15cm(1個)378 円
伊勢丹新宿店本館地下1階 プラ ド エピスリー
各日15点限り
〈ミカフェート〉の上質なコーヒー豆をミクロ状にし、ミルクフランスベースに混ぜてホイップ。ふかふかのコッペパンと好相性。
※販売期間:2月16日(火)まで
※伊勢丹新宿店限定
マンガリッツアは19世紀前半に品種改良により生み出されたハンガリー原産の豚。限りなく原種に近く、伝統的な肥育で20世紀初めに約1千万頭だった飼育規模が、他品種の普及に伴い約200頭まで激減。国を挙げて絶滅危惧種として保護し、2004年にハンガリーの国宝に指定された、高い知名度を誇る希少銘柄です。“食べられる国宝”は、ふさふさの毛で覆われた羊のような外見が特徴。今回、伊勢丹新宿店ではマンガリッツアとして日本初の血統登記を行った「富士農場サービスグループ」桑原 康さんが肥育した、国産マンガリッツアをご紹介。
〈小島商店〉マンガリッツア豚ロース(静岡県産/100gあたり)980 円
伊勢丹新宿店本館地下1階 フレッシュマーケット
5㎏限り
外脂がしっかり乗りつつも脂っぽさは少なく、あっさりと食べやすい赤身肉。キメが細かく、調理の際に火が入りやすいのも魅力。
※販売期間:2月24日(水)から
※伊勢丹新宿店限定
富士山麓で育ったマンガリッツア。ハムやソーセージなど加工品は輸入品が出回るが、国内肥育かつ精肉での提供は希少。
静岡県藤宮市朝霧高原にある「富士農場サービスグループ」の養豚場。
撮影:和田裕也
スタイリスト:chizu
フード:尾身奈美枝、木村遥
文:藤井存希