「パティスリー カメリア 銀座」がオープン!毎月新しいケーキを伊勢丹新宿店限定で。

2021.4.1 UP

2018年11月、銀座花椿通りに開業した「パティスリー カメリア 銀座」。黒を基調としたドラマチックな雰囲気の店内には見目麗しい生菓子を始め、焼菓子、コンフィチュール、キャラメル、ヴィエノワズリー等が並びます。それはさながら、夜の遊園地。幾多ものお菓子がまるでライトアップされたアトラクションのように誘います。この夢のような世界が2021年4月1日より、伊勢丹新宿店でも楽しめることとなりました。「パティスリーカメリア銀座」のめくるめくスイーツの魅力を紐解きます。

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美味しく見える姿、大きさを大切に

銀座という華やかな場所で、ひと際目を引く外観。花椿通りを何気なく歩く人が思わず見入ってしまうほど、大きな一枚ガラスのウインドウ。そしてそのガラスの向こうにはこんがりとした焼き色のヴィエノワズリー、大きなガラス瓶にたっぷりと詰められたキャラメル、さらにその向こうに焼菓子が並び、そして奥のガラスケースに並ぶ彩鮮やかな生菓子やマカロン...幼い頃にケーキ屋さんのウインドウをドキドキしながら眺めた時のような、心踊る景色が広がっています。

「お菓子は目で見て楽しむもの。僕のお店は、遊園地のような感覚をイメージしています」と語るシェフパティシエの遠藤泰介氏。「こうしたらお客様は絶対喜んでくれるだろうな、と考えるのが好きなのです。例えば僕の作るものはポーションが比較的大きいのですが、自分の中で、“美味しく見える大きさ”というものがあります。それより大きすぎるとチープになってしまうし、小さく宝石のようなサイズも綺麗だとは思いますが、美味しさがうまく伝わらないように思っています。」

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「喜んでいただく」こと、そして「格好良いこと」を心がけて 

遠藤さんの中には、いくつものキーワードがあります。「お客様に喜んでいただくこと」がまず第一ですが、もう一つ、この道に進むことになったきっかけであり、今も心がけていることが「格好良いこと」。高校生の頃は、パイロットに憧れていました。しかし、アルバイト先の店長さんが、賄いを作る時のフライパンを振る姿の格好良さに見惚れたと言います。高校を卒業する段になり、「やりたいこと」と「格好よいこと」を突き詰めて行った結果、「料理をやろう」と決め、調理師学校に進みました。和洋中に加え、製菓も学び、特に美しい飴細工の世界に魅了されました。

 

卒業後はお菓子の道を希望しましたが、叶わず、イタリア料理店に就職。忙しい中、デザートを仕込む時間が楽しくて「あぁやっぱりお菓子屋さんになりたい」との思いが募り、レストランを辞めて町のケーキ屋さんへ、さらに縁あってオープン直後のザ・ペニンシュラ東京のパティスリー部門で働くことになりました。しかし、製菓学校を出ていない遠藤さんにとってはわからないことの連続。必死で勉強と練習を重ね、ほとんど睡眠もとらずに働くという日々を続けるうちに心の方がまいってしまったのです。その時、ピエール・エルメ・サロン・ド・テ(イクスピアリ店)のスーシェフから声をかけられ、「これがもう最後。ここでダメならパティシェを辞めよう」と覚悟して臨みました。フランス人シェフパティシェの元、ルセットはもちろんのこと、会話も全てフランス語の世界。わからなくても必死に仕事を続けるうちに、シェフから直接、アシストをするようにと指名されるまでになりました。

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クラシックを守りつつ、飽くなき工夫を重ねる

「今の僕の仕事は、エルメのところで学んだことがベースになっています。中でも一番重要なのは、“ケーキを美味しく見せる”という考え方だと思っています。機械的に綺麗に作るのではなくて、人の手で作っているからこその美味しそうな感じというところが大切なのだと。そして、エルメの仕事は、クラシックな作業がとても多いのです。ちょっとしたテクニックや考え方が、エルメならではのものを作り出すのですが、それが僕のお菓子作りにも生きています。」例えば、マドレーヌにレモンゼスト(皮)を加える時に、そのままレモンを擦って入れるのではなく、グラニュー糖とレモンゼストを黄色くなるまですり混ぜて、グラニュー糖に香りをしっかりと移します。どうすればレモンの効果を最大限に引き出せるかという考え方が重要なのです。

 

ピエール・エルメで学んだことは大切にしつつも、同じものを作るつもりはないという遠藤さん。「僕はレストランのパティシェではないので、食べてくださるすべてのお客様に直接説明することができません。買ってくださったお客様が誰かに差し上げるかもしれない。だから、どのお菓子も、誰が食べても美味しいというレベルにしなければならないと考えています。」

 

このほどオープンする伊勢丹新宿店の店舗では「パティスリーカメリア銀座」にとって、そして遠藤さんにとっても初めての試みとして、毎月新しいケーキを伊勢丹新宿店限定で販売します。「お客様は、コンテストの審査員です。僕にとっては毎日がコンテスト。お客様にいかに喜んでいただくかを考え、新しい提案をしていきたいと考えています。」

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シェフパティシェ 遠藤泰介

調理師学校を卒業後、イタリア料理店、「ザ・ペニンシュラ東京」、「ピエール・エルメ・サロン・ド・テ」などを経て、「パティスリー カメリア 銀座」のシェフパティシェに就任。国内外の数々の製菓コンクールで入賞、製菓学校での講師も務める。パティシェを目指す若い世代に、お菓子作りの面白さ、格好良さを知ってほしいと自らも勉強を続ける努力家。

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銀座ロール(カット)(1個)451円 (ホール)(1本)2001円

 

シグネチャーケーキとして多くのファンを持つロールケーキ。クリームと生地のシンプルな構成ですが、シンプルだからこそ技術が詰まった一品です。生地は卵白を多く使いシフォンケーキのように、しっとりなめらか。クリームは脂肪分の異なる生クリームを使い、植物性油脂のクリームや練乳も加えることで、時間が経ってもクリームが固くなりません。ミルキーな風味を感じられると同時に、柔らかさを保ち、食べた後に微かな冷涼感も感じられる仕上げにしています。

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フレジェ(1個)751円 ※販売期間:4/1(木)~4/30(金) 伊勢丹新宿店限定

 

フランスのショートケーキとも言われる、苺とクレーム・ムースリーヌのケーキ。アーモンド生地と、ピスタチオのバタークリームを合わせました。ピスタチオはイタリア産の浅煎りと深煎りの2種類を使い、各々異なる香りや色味を活かしたクリーム作りをしています。上面は苺のナパージュ(つや出し)が定番ですが、味や香りが強いため、フレッシュな苺とクリームのピスタチオの風味を活かすためにナパージュではなく、表面を軽く焦がしたメレンゲで仕上げました。

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マカロン(10個入)3501円

 

「パティスリー カメリア 銀座」の人気アイテムの一つマカロンは、ピエール・エルメ時代に徹底的に仕込まれたお菓子。エルメ時代、実は一個食べきるのが辛いと感じていたので、もっと口どけの良い、食べやすさを重点的に追求。ガナッシュの水分量、生地の厚さや焼き具合、アーモンドパウダーと粉糖のバランスなど、研究を重ねました。サイズはやや大きめですが、軽く食べられます。

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ニューヨーカー(1個)681円

 

土台の生地には米粉ともち粉を使い、しっとりもっちりしたテクスチャー。その上に低温で蒸し焼きしたチーズケーキ、さらにクリームチーズのムースを重ね、食感の異なるダブルフロマージュ仕立てにし、ふんわり、そしてミルキーな風味が楽しめます。一般的なニューヨーク・チーズケーキは、クッキー生地を土台に作りますが、時間経過とともにチーズの水分によりクッキーの食感が損なわれるので、上面にのせるクランブルとしてクッキー生地を使っています。

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モンブラン(1個)751円

 

ベースは栗のしっとりとした生地、その上にカスタードクリームと栗のコンポートを忍ばせ、さらに栗のシャンティ、周りにフランス産洋栗のクリームを松かさのように絞り出しています。洋栗はお酒と合わせるとフルーティな風味が引き立つので、このクリームにはラム酒を加えています。

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エリザベス(1個)681円

 

フランスのフランボワジェをイメージし、アーモンドの生地とフランボワーズのバタークリームを層にして、中心にフランボワーズのジュレを挟みました。飾りは、グロゼイユ、フランボワーズといった赤いベリーと、木苺のギモーヴ。アーモンドの生地とバタークリームというクラシックなケーキですが、軽さを出し、ベリーの華やかな香りを引き出す工夫をしています。

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ELI71(エリナナイチ)(1個)751円

 

カカオハンターズのエリザベス71%(コロンビア産)というチョコレートが主役。エリザベスは最初にナッティなフレーバー、やがてベリー系の香りに変化するのが特徴で、シンプルにその美味しさを味わっていただくことがテーマです。口の中でふわっと溶けるよう、生地には小麦粉を使わず、ガナッシュは泡立てた生クリームで仕立てています。エリザベスと相性が良いフランボワーズのナパージュとエリザベスを使ったミニマカロンを添えました。

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ショコラ(1個)681円

 

口解けの良いチョコレートの生地に、なめらかなチョコレートクリーム、その上にチョコレートのムース、周りはアーモンドチョコレートでコーティング。飾りのチョコレートのパリパリ、ムースの口解けのなめらかさ、生地のしっとりさ、チョコレートを様々な食感で楽しんでいただけるケーキです。

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シュークリーム(1個)451円 ※毎日午後3時から販売予定

 

カスタードクリームにバニラビーンズをふんだんに加え、見た目にも美味しそうと感じていただけるようクリームをたっぷりとつめています。シュー皮はクッキー生地とあわせ、飾りのあられ糖でカリッとした食感を出し、皮のカリッとした生地となめらかなクリームとの落差を楽しんでいただけるシュークリームです。

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パウンドケーキ各種 3,301円~3,401円

 

時間が経つとよりしっとりとしたテクスチャーになっていくパウンドケーキ。焼き菓子はどうしても茶色くなるものですが、同じ茶色でもコントラストを出したり、製法の違いによって生まれてくる質感、例えば、キャラメルが溶けた感じの色を出してみたり、表面の仕上げにも華やかな印象を感じていただけるように心がけています。(賞味期限40日)

 

(左から)

ケークカフェノア

コーヒーの生地にキャラメルがけにしたくるみを中に入れ、さらに表面にもあしらって。

 

ケークシトロン

ベルガモットとレモンのシロップを焼き上がりに染み込ませています。

 

ケークキャラメル

キャラメルの生地の焼き上がりにアルマニャックを染み込ませ、表面はキャラメリゼしてしゃりっとしながらもしっとり感を出しています。

 

ケーク抹茶

抹茶の生地に小豆を加え、表面にも小豆をたっぷり散らしました。

 

ケーク オ フリュイ

ブランデーに漬け込んだチェリー、イチジク、オレンジ、レモン、レーズン、くるみを使用。かなりしっとりした食感です。

 

ケークショコラ

チョコレート生地に、ピスタチオ、アーモンド、ヘーゼルナッツをたっぷり。表面はアーモンドチョコでコーティング、上にオレンジのコンフィをあしらっています。

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go・ho・u・bi (ご褒美)(1セット)2001円

 

銀座の他のシェフたちと一緒に、医療従事者への感謝の印に近隣の病院へデザートを届けました。気に入っていただき、ぜひ焼き菓子もという要望に応えて編み出したお菓子です。チョコレートのしっとりとした生地とコーティングしたチョコレートのパリっとした食感が特徴。フランボワーズのコンフィチュールとキャラメルの二種類で、キャラメルはミルクチョコ、フランボワーズはビターチョコをコーティングしています。

 

 

 

Text: Manami Ikeda

Photo:Masakatsu Ikeda

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