2021.10.01 UP
伊勢丹新宿店の人気和菓子コーナー「名匠銘菓」には、全国・諸国銘菓から季節や旬、歳時記に合わせて年間で約200ブランド、1,100種類もの和菓子がセレクトされて並びます。本店や限られた店舗でしか購入できないような生菓子から都内の入手困難な和菓子まで。より多くの方々に「名匠銘菓」の楽しみ方をお伝えすべく、3回のシリーズで「名匠銘菓」攻略法をお届けします。第1回は、“入荷日限定の銘菓”の特集です。
「名匠銘菓」では、若手からベテランまで17人ものスタイリストが、それぞれの視点で和菓子を厳選。年間1,100種類の和菓子のうち、750種類は季節商品として1週間単位でラインナップが入れ替わり、特定の日にちや曜日にだけ入荷する商品はなんと50種類!「名匠銘菓」の豊富な品揃えを知るには、まずは曜日限定の銘菓から順に味わっていただくことをおすすめします。最初は、特に人気の高い3品のご紹介です。
水曜日入荷 〈紀の善〉抹茶ババロア 東京・神楽坂(1個)692円 ※要冷蔵
なんといっても濃いお抹茶の味がダイレクトに感じられるババロアが愛されるポイントです。初めて食べる方にとっては、驚くほどに甘さ控えめなババロアと、みずみずしい粒あんとクリームのバランスが、鮮烈な印象を与えるでしょう。ババロア、あん、クリームの黄金率が素晴らしい銘菓です。
木曜日入荷 〈麻布昇月堂〉一枚流しあんみつ羊羹 東京・麻布(1枚)1,188円 ※要冷蔵
まるで宝石箱を開けたような美しさに、思わず歓声を上げたくなる特別な羊羹です。軽く滑らかなつぶし餡の水羊羹生地に、キラキラとした寒天、大粒な栗、もちもちの求肥がたっぷりと散りばめられています。いろいろな食感を楽しめるのも魅力のひとつです。
水・土曜日入荷 〈梅月堂〉ラムどら 鹿児島(1個)324円
あんことラムレーズンがこんなにも合うなんて! と唸ってしまう味わい。材料と品質にこだわり、ラムレーズンも餡も全て丁寧に手作りされています。出来立てはふんわりとした生地が、数日経つとしっとり食感に。それもまた待ち遠しくて、ついつい多めに買ってしまいます。
月曜・木曜・土曜入荷 〈鎌倉紅谷〉クルミッ子 神奈川(1個)141円
魅力は“コク”。独特の“コク”の虜になります。職人が一番気を遣って仕込むという、しっかりと火を入れられたほろ苦いキャラメルにみっちりとクルミがつまり、クッキー生地でサンドされています。コーヒーはもちろん、日本茶や中国茶にも合わせたくなる。ちょっとした手土産にも喜ばれる一品です。
火曜入荷 〈香雲堂本店〉古印最中 栃木(1箱7個入)1,080円
古来より学問の地として有名な、足利ゆかりの古印・落款にちなんで生まれた「古印最中」。手に取った時の嬉しい重量感としっとりとした餡、さくりと歯ざわりの良い最中種(最中の皮)の香ばしさは唯一無二。最中好きな方にはぜひ一度召し上がっていただきたい、最中種の香り高さを感じられる逸品です。
火曜入荷 〈山田家〉人形焼 東京・錦糸町(1袋8個入)840円
袋を開けると広がる甘い香り。ふわふわの皮にしっとりとした中餡。戦後復興の折、鶏卵卸問屋の山田家から生まれた人形焼は、奥久慈卵にハチミツを使い、焼き上げられています。「コシ餡こそが最上」という先代の想いはそのままに。時代に合わせて甘さは少し控えても、昔ながらの味が守られています。
水曜入荷 〈髙木屋老舗〉草だんご 東京・柴又(1折/草だんご12個・粒あん100g)702円
寅さんの「男はつらいよ」で有名な髙木屋老舗ですが、そういった贔屓目なしに美味です。毎日、その日に使う分だけの米を粉に挽いて草餅をついていますから、格別にお米の香りがよいお餅なのです。よもぎも大豆も厳選し、添加物を使わない、その日限りの美味しさを是非ご賞味ください。
水曜入荷 〈八百源来弘堂〉肉桂餅 大阪(3個入)651円/(5個入)1,151円
400年も前からシナモンのお餅があったとは驚きです。南蛮貿易の時代に肉桂(にっき、シナモン)の薬効を活かすために試行錯誤して生まれた「肉桂餅(にっきもち)」。上品なシナモンの香る柔らかな求肥生地と、中に包まれたこし餡が絶妙な塩梅で、貿易港として栄えた大阪・堺の歴史香る銘菓です。
木曜・日曜入荷 〈かんのや〉家伝ゆべし 福島(2個入) 216円
甘じょっぱく醤油の効いたもちもちとした生地に、こし餡が包まれた家伝ゆべしは、ケシの実がちりばめられているのがポイントで、つい、もう一つと手を伸ばしたくなる味わいです。その独特な形は鶴が翼を広げた姿を象ったもので、「坂上田村麻呂」が二羽の丹頂鶴に育てられたという故事が由来です。
金曜入荷 〈舟和〉芋ようかん 東京・浅草(5本入) 864円 ※要冷蔵
なめらかな口当たりと、ふわりと広がる優しいお芋の香りは、女性の好きな「芋・栗・南京」の筆頭です。原材料はさつま芋と砂糖と塩のみ。シンプルな素材だからこそ、自然の持ち味を生かすため、さつま芋の皮は一本一本手でむき、余計なものは何も加えずに作られています。その昔、高級な煉羊羹に代え、庶民でも親しみやすいようにと作られた芋ようかん。今なお、その人気は不動です。
毎日入荷 〈満月〉阿闍梨餅 京都(1個)119円
「朝、京都から到着したばかりの箱を開けると、阿闍梨餅はほんのりあったかいんです」。 毎日届く、できたてをいただける贅沢さ。卵を加えて練り上げられた秘伝の生地は、もっちりとして、粒あんとのバランス感が絶妙です。どなたに差し上げても喜ばれる銘菓です。
ご紹介した商品は、いずれも事前予約可能です。店頭、もしくはお電話(代表03-3352-1111)で予約可能ですので、いざ行ってみたらなかった!ということのないように、事前予約での受け取りをおすすめいたします。
※数量に限りがございますので、売り切れの際はご容赦ください。
Text: Yukako Yasuda
Photo: Yu Nakaniwa