シリーズ 寅年、虎の菓子 その1    「とらやと楽しむ寅年」  

2021.12.03 UP

2022年は寅年。早くも「虎」のデザインが市中を賑わせ始めています。伊勢丹新宿店でも、様々な虎の菓子を新年に向けてご紹介いたします。シリーズ3回の第一弾は、ご存知<とらや>の虎の菓子です。

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大正14年正月 〈とらや〉店頭の様子

「虎」が<とらや>のシンボルになったのは?

日本の店の屋号といわれるものには、地名や吉祥句にあやかったものが多く見られます。吉祥句は植物や動物にちなんだものもあり、典型的なものが「鶴」「亀」「橘」「松」です。これを屋号する和菓子屋さんなど、たくさんの名称が思い浮かびます。では、「虎」はどうでしょうか?「虎」は、神の遣いとされる聖獣の一つとされており、そうした強さにあやかる意味で、屋号とした店が多かったと考えられています。

 

<とらや>の屋号の由来は諸説あるようです。「代々店主を務める黒川家が信仰している毘沙門天(びしゃもんてん)にゆかりの深い動物が『虎』であることが、由来の一つに挙げられるかと思います。毘沙門天は富徳富貴の神で、寅の年、寅の月、寅の日、寅の刻に生まれたとされ、寅の日が縁日です。虎の力強さや勇猛果敢な姿にあやかりたいという願いも込められていたのかもしれません」。

 

「虎」と「寅」ですが、十二支の文字はその形から意味を象徴しており、「寅」は弓を引き絞る動作、これから矢が放たれる様を示しているそうです。胎動の象徴であり、発芽、成長や発育、季節で言えば春。厳しい冬の時期を耐え、ようやく春に向かうという希望を感じさせてくれる干支です。

 

<とらや>のシンボルマークは、「躍動する虎」と呼ばれ、安永5年(1776)作の雛井籠(ひなせいろう)に描かれた虎が元になっています。昭和45年(1970)、工芸家の永井鐵太郎(ながいてつたろう)氏が手提げ袋のデザインに取り入れて以来、若干の変更を加えながら現在に受け継がれていますが、「躍動する虎」の名の通り、<とらや>と聞けば、絵から飛び出してきそうな生き生きとした虎の姿が思い浮かびます。

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干支菓子のデザインは、社内公募で決まります。  

<とらや>の干支羊羹は、お年賀や、その干支の方への贈りものとしても非常に人気が高い菓子です。その羊羹のデザインですが、聞けば、毎年の干支菓子と御題菓子のデザインは、社内公募の中から決定されるとのこと。この取り組みは昭和8年(1933)の御題(干支は昭和60年丑より)からという長い歴史があり、社員であれば製造担当に限らず、販売職や事務職など、全職種に応募資格があり「毎年楽しみにしている社員も多いようです。特に干支は順番が決まっているためか、かなり前からアイディアを温めている者もいると聞きます」。

 

ちょうど12年前の寅年に販売した干支羊羹「雄風」(ゆうふう)は、特に大好評だったそうなのですが、こちらも当然社内公募からのデザインでした。草原を駆ける虎の姿を、黄・黒・緑の煉羊羹の縦縞で表したデザインで、2010年の寅年にちなみ考案されました。

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※「干支羊羹 雄風」は2010年干支羊羹ため現在お取扱いはございません。

 

 

2022年の干支羊羹デザイン、発表。

そして2022年の干支羊羹のデザインは「孟春の虎」です。   

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干支羊羹 「孟春の虎(中形)」(330g)1,944円

【販売期間】2022年1月中旬まで

干支羊羹 『孟春の虎』(もうしゅんのとら)

「孟春」とは、「春の初め」を意味する言葉。 『孟春の虎』は、春の訪れに心躍らせ、風を切って走る虎の横姿を、黄の煉羊羹で表現しています。

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干支羊羹 「孟春の虎(竹皮包)」660g(330g×2)3,888円 

【販売期間】  ~2022年1月中旬予定 

年賀のご挨拶やお遣いものなどの用途には、竹皮で包んだバージョンもおすすめです。

 

12月20日~2022年3月下旬にかけては、特別な化粧箱に入った「小形羊羹5本入 虎柄化粧箱」も発売予定です。屋号の「虎」と、2022年の干支「寅」を合わせた期間限定の化粧箱も特別感があります。化粧箱は、干支パッケージ小形羊羹の虎の絵をモチーフに“笑顔あふれる年となりますように”の願いをこめて、明るく賑やかなデザインに仕上げられています。カジュアルギフトやご自宅用にも良さそうです。

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干支小形羊羹5本入(夜の梅×2・おもかげ×2・新緑×1) 虎柄化粧箱 1,620円

※干支パッケージ小形羊羹の販売終了後は、通常パッケージの小形羊羹となります。

その他にも、限定の品々が用意されています。 

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薯蕷製「虎猛ぶ」(とらたけぶ)(1個)486円 

【販売期間】 12月16日(木)~1月15日(土)まで 

「虎と竹」は、日本画の題材としても好まれてきた意匠で、竹林で虎が猛々しく嘯(うそぶ)くさまを表しています。虎の焼印が可愛らしくも品格があります。 

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求肥製「陽光の虎」(ようこうのとら)(1個)486円

【販売期間】12月16日(木)~1月15日(土)まで 

虎斑模様を表したお菓子で、黒砂糖入りの求肥にカルメラをまぶしました。中は白餡です。

太陽の光に向かって気高く佇む虎の姿に見立てています。

 

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干支ふろしき 寅(1枚)1,540円 

【販売期間】~1月下旬予定

干支パッケージの小形羊羹と連動したデザイン。タグにはとらやのロゴと西暦が入り、

お年賀に限らず幅広い機会、エコバッグのかわりにも活躍しそうです。

 

その他、一部商品はオンラインでもご購入いただけます。

 

※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。

 

Text:ISETAN FOODINDEX 編集部

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