2022.1.5 UP
平安の昔から3月3日には、厄除けの力があると言われる香り高い草を、餅とともに搗(つ)いた草餅をいただく風習がありました。古来は母子草(ハハコグサ)でしたが、徐々に蓬(よもぎ)へと変わってきました。春の野に出て若葉を摘む、そんな景色が千年も続いていると想像しながらお菓子をいただくのも良いかもしれません。
桜餅の生まれは江戸時代、薄い皮で餡を包む関東風の桜餅は向島の長命寺の門前が発祥で、当時1年間に77万枚もの桜の葉を使用したという記録が残るほどの人気だったようです。もち米を蒸して乾燥させた道明寺粉を使った桜餅は大阪で生まれたと言われています。西と東それぞれで生まれた桜餅は、今では日本の春になくてはならない和菓子となりました。
オススメの草餅&桜餅をご紹介していきます。
︎左<京菓匠 笹屋伊織> 草餅(1個)292円(税込)
右<京菓匠 笹屋伊織> 桜餅(1個)292円(税込)
販売期間:2月~4月上旬(予定)
(左)形は、はまぐり型。二枚の殻がぴったりと重なることから「夫婦円満」を象徴し、桃の節句に食べると良縁を招くとされています。餅には、東北産の生よもぎをふんだんに使用しています。弾力があり、中には上品な甘みの粒あんが。深煎りきなこの香ばしさもアクセントになっています。
(右)淡い桜色の道明寺生地に、甘さ控えめのこしあんが入った「桜餅」です。葉の塩気もアクセントになり、幾つでもいただけそうな美味しさです。
左<叶匠寿庵> 草の餅(3個入り)713円(税込)販売期間:1月下旬~
※諸般の事情により1月30日(日)~2月8日(火)まで販売を休止させていただきます。
右<叶匠寿庵>桜餅(3個入り)713円(税込)販売期間:2月下旬~(予定)
(左)丸くコロコロとした素朴な雰囲気が特徴的です。蓬の香りが強く、色が深緑にみえるぐらい蓬をたっぷりと餅に練り込んであり、つぶ餡との相性は抜群です。
(右)道明寺を使用したつぶつぶとした食感が特徴です。中にはなめらかなこしあんが包まれています。塩漬けした大き目の桜葉で、淡い桜色をした道明寺を包み込んだ春を感じる和菓子です。
左<小布施堂Shinjuku> 栗あん蓬餅(1個)324円(税込)
右<小布施堂Shinjuku> 栗鹿ノ子桜餅(1個)324円(税込)
販売期間:2月上旬〜3月
(左)蓬を練りこんだ餅で栗餡を包んだシンプルな一品です。蓬と栗餡の組み合わせをぜひお楽しみください。
(右)関東風桜餅のピンク色の焼き生地の中には、栗鹿ノ子が丸ごと包まれています。桜の花の塩漬けも愛らしく、甘さと塩気の塩梅がよいお菓子です。
左<老松> 草餅(1個)378円(税込)販売期間:3月1日㈫〜
右<老松> 桜餅(1個)324円(税込)販売期間:3月1㈫〜
(左)草餅に合うように柔らかめに炊いた丹波大納言の粒餡を風味豊かな蓬餅で包み、国産大豆を香ばしく焙煎したきな粉を振りかけました。
(右)口に残らないよう通常より細かく砕いたなめらかな道明寺の生地を使っています。あっさりと炊き上げた漉し餡を包み、上下2枚の桜の葉で挟んでいます。
左<鈴懸> 蓬乃餡餅(1個)216円(税込)販売期間:2月~3月中旬
右<鈴懸> 桜葉餅(1個) 216円(税込)販売期間:1月上旬~4月中旬
(左)朝つきたての杵(きね)つき餅に練り込んだ蓬が爽やかに薫る餡餅です。
(右)ふっくらと蒸し上げた佐賀県産のヒヨクモチでこしあんを包み、桜の葉で挟みました。
春が薫るやさしい味わいです。
左<仙太郎> よもぎふともち(1個)238円(税込)販売期間:2月中旬~4月上旬
右<仙太郎> 桜もち(1個)195円(税込)販売期間:~4月中旬
(左)毎日その日の朝につく餅は、厚めで歯ごたえがよく、中の粒あんは京都神吉の丹波工場にて手作りで炊きあげたもの。北海道 甜菜糖の氷砂糖で炊き上げたあんの上品な甘みと、国産よもぎの豊かな香りが広がります。
(右)白い道明寺の生地でこしあんを包み、二枚の塩漬け桜葉で挟みました。香りの良い桜もちです。
<とらや> 桜餅(1個)476円(税込)
販売期間:2月25日㈮~4月10日㈰
薄くのばして焼いた生地で御膳餡を包み、塩漬けした桜葉で巻きました。桜葉のほのかな香りもお楽しみ下さい。
<京菓匠 鶴屋吉信> 桜餅(1個)324円(税込)
販売期間:2月4日㈮~4月上旬
道明寺の生地にこしあんを入れ、大きめの桜葉で包んだ桜餅です。粒感を残した生地のもっちりとした食感と、こしあんのきめ細やかな舌触りをお楽しみください。
<銀座あけぼの> さくらもち(2個入り)497円(税込)
販売期間:1月6日㈭~4月14日㈭
*1日20個の限定販売です。
ふんわりしっとりと焼き上げた皮で、北海道産小豆のこしあんをかわいらしい「ふくさ包み」にしました。
草餅と桜餅が並ぶだけで、春が食卓を訪れたように華やぎます。各店の食べ比べをしながら一足早い春気分をお楽しみください。
Text : Yukako Yasuda