気持ちが和らぐ菓子<なか又>。都内初の常設店がグランドオープン!

2022.10.29 UP

2018年、群馬県前橋市で創業した<なか又>。「和むをふやす」と掲げて、「人と人とをつなぐための菓子」をつくるべく、日々、和菓子の可能性と進化に挑んでいます。

2022年10月5日、「甘の味・茶の道」リニューアルに際し、待望の都内初の常設店が伊勢丹新宿店にグランドオープンしました。ブランドのストーリーと代表的な商品、伊勢丹新宿店限定商品をご紹介します。

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「和菓子業界のApple」を志してお菓子を進化

<なか又>の創業のきっかけは、群馬・前橋という街の活性化に端を発します。

代表の村瀬隆明さんは、もともとは、繁華街だった中心市街地の商店街を活性化する地域活動プロジェクトで、デザイナーとして携わっていました。でも、次第に「自分たち自身がこの地で商売を始め、まちを元気にすることに貢献していきたい」と思うようになります。 

「いつか前橋が日本中、世界中から人が集まるような場所になった時、前橋土産として愛されるようなお菓子をつくりたいと考え、前橋を代表するようなお菓子屋になることを目指して創業しました」

 

偶然関わるようになった前橋市が、本業であるデザインの仕事を見直すきっかけとなり、ゼロから自分たちで事業を起こすことに繋がります。

お菓子に焦点を当てたのは、観光地ならではの銘菓を生み出したいという思いからでした。村瀬さんの中学高校時代の友人が、名古屋の人気和菓子店<一朶>の伊藤誠敏さんだったことも背中を後押ししました。創業メンバーのひとりは<一朶>で修業をはじめ、和菓子店の開店はみるみる現実味を帯びていったのでした。

 

創業時から志しているのは、「和菓子業界のAppleになること」。村瀬さんは、「Apple」がコンピューターや電話などをただの機械から特別なパートナーのような存在にしたり生活の一部にしたりして人々の価値観やライフスタイルを変えてきたように、お菓子の存在を進化させることができないか、と考えたのです。

 

従来の和菓子をバックグランドにしながらも、「お!」と驚かせたり、楽しませてくれる“NEOな和菓子”の発想の源をこう語ります。

「『Apple』の創業者、スティーブ・ジョブズ氏の『Connecting the dots』という思想のごとく、『人生の中にたくさんアイデアの原石が転がっている』と考え、点と点を結びつけることでアイデアを模索しています」

 

どら焼きの常識を変える「ふわふわ わぬき」

「和むをふやす」をビジョンに掲げ、「人と人とをつなぐための菓子」をつくるべく日々、和菓子の可能性と進化に挑む<なか又>。村瀬さんが大事にしているのは「そのお菓子を食べるときに、気持ちが和らぐこと。ただ美味しい、うまい、というだけでなく、ほっこりするような感じ」だと語ります。

新しいのに洗練されすぎず、初めてなのに親しみやすく、手に取ったらつい笑顔がこぼれてしまようなお菓子。まさに、そんな考えを形にしたのが、2020年1月から販売している「ふわふわ わぬき」でしょう。

 

<なか又>では、創業から看板商品としてどら焼き「わぬき」を販売。以来、どら焼きをプラットフォームとしてとらえ、和洋問わずさまざまな中身を試し、どら焼きの可能性を探究してきました。「なか又だからこそ、つくれるどら焼き」とは——? 

そう追求し、独自性のあるお菓子にするために、プラットフォーム自体を進化させ、今までのどら焼きの常識を変えるような生地づくりに挑戦して生まれたのが「ふわふわ わぬき」なのです。

村瀬さんは言います。

「新食感、新感覚を体験していただき、至福の和むひとときをお過ごしいただければと思います」

 

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“幻のバター”を使った伊勢丹新宿店限定「特撰あんバター」

この度の都内初の常設店『なか又 伊勢丹新宿店』のグランドオープンにあたり、伊勢丹新宿店限定の商品が登場しました。それが「特撰あんバター」です。

「ふわふわ わぬき」の中でももっとも人気の高い「あんバター」。通常の「あんバター」はオリジナル配合のバタークリームを使用していますが、芳醇な香りと軽くクリーミーな舌触りで手に入れにくいことから“幻のバター”とも言われる「カルピス(株)バター」をふんだんに使用。「カルピス(株)バター」の上質でクリーミーな味わいと、自家製つぶあんとのマリアージュが愉しめます。

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前橋どらやき ふわふわわぬき 特撰あんバター(直径約8cm/1個)551円 【伊勢丹新宿店限定】

人気No.1の「あんバター」に伊勢丹新宿店限定バージョンが登場。職人が一つ一つ丁寧に焼き上げるふわふわ生地に、「カルピス(株)バター」を使用。

村瀬さんが、これまででうれしかったお客様の声を教えてくれました。

「『ふわふわ わぬき』で言えば、『何これ。こんなどら焼き初めて』ですかね。少なくともその方にとってのどら焼きの概念を変える体験に関わることができたのがうれしくて。お菓子に関してのことではないですが、地元のお客様に『まちの誇り』と仰っていただいことはとてもうれしかったです」 

 

「人と人とをつなぐための菓子」を考え、<なか又>をきっかけに人と人がつながっていき、和むひとときが増えたら。

そんな願いは、お菓子のパッケージにも込められ、デザインとして生かされています。

〈なか又〉のデザインカラーは、生命の源である水をイメージした水色です。

デザイナーでもある村瀬さんは、こう考ました。

「人間にとって『和む』色をブランドカラーとして採用しています。和菓子屋としてはあまり使用されていない色で、一目で<なか又>だとわかっていただけるようなブランドカラーが特徴です。自分が愉しむ・喜ぶだけでなく、誰かを愉しませたい・喜ばせたい、そんなシーンに相応しい顔つきや、コミュニケーションのきっかけになるようなデザインを心がけています」

 

NEOな和菓子として注目を集める<なか又>ですが、本意は「特別なものではなく、いつもの生活に寄り添うようなお菓子でありたい」ということ。

最後に、村瀬さんに『なか又 伊勢丹新宿店』の心意気を語ってもらいました。

 

「お子様からお年寄りまで、普段のおやつから贈り物まで、お愉しみいただければ幸いです。いつかお客様の定番の一つとして愛されるように、日々精進して参りたいと思います」

 

Text: Yumiko Numa

 

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