2024.5.8. UP
市販のルーを使わずに手づくりするのはちょっと難しそうな印象のあるスパイスカレー。じつは構造的にはかんたんな料理、手早くつくれます。今回、ご紹介するレシピはお子さんと一緒につくれるキーマカレーです。ほとんど辛さを入れていないので、大人は調整してください。
左から
<アリサン>有機トマトペースト(140g)648円
<朝岡スパイス>クミン粉末(28g)573円
<朝岡スパイスコリアンダー粉末(30g)573円
<朝岡スパイス>インド風カレー粉(30g)627円
カレーの構成要素は「玉ねぎ+具材(肉や魚介類、豆など)+スパイス」。これだけ揃っていればカレーっぽい味になります。スパイスを揃えるのも楽しいですが、使い切れないことがあるので、ブレンドされたカレー粉を使い、そこにクミンとコリアンダーを追加しています。クミンとコリアンダーを加えることでスパイス感が出ますが、これらには辛味がないのでお子さんも安心です。
カレーにはある程度のうま味があると、仕上がりが安定しますが、そのベースとしてよく使われるのがトマトです。ただ、トマトには個体差があり、煮詰めるのに時間がかかるので、「トマトペースト」を使います。トマトペーストはトマトを6倍に濃縮した製品なので、誰でも味が安定するからです。また、ご飯にキーマカレーを添えるだけだと寂しいですし、野菜も足りていないので付け合せをつくりましょう。
◾️キーマカレー
<材料>(3〜4皿分)
鶏ひき肉 300g
玉ねぎ 1/2個
にんにく 1片
しょうが 20g
サラダ油 大さじ2
トマトペースト 大さじ1(18g)
カレー粉 5g
クミンパウダー 5g
コリアンダーパウダー 5g
塩 小さじ1/4+1/2
水 150ml
<作り方>
材料表にはないニンジンが15gほど入りますが、その理由は後ほど説明します。味には大きく影響しないので省略しても大丈夫です。辛くしたい場合はカレー粉の量を増やすのがかんたんです。
野菜のみじん切りは包丁でもできますが、手動のみじん切りチョッパーを使うといいでしょう。
食材を取り出すときと片付けにさえ注意すれば、大人も子どもも楽しめます。
フライパンにサラダ油をひき、中火にかけてみじん切りにした野菜を入れます。塩小さじ1/4を加えたら7〜8分、軽く色づく程度までじっくり炒めて、野菜の甘みを凝縮させましょう。フライパンの厚みによっても火加減は変わるので、焦げるようであれば火を弱めてください。
野菜がしんなりとしてやや色がつく程度で鶏ひき肉を加えます。今回は鶏ひき肉を使っていますが豚ひき肉、合いびき肉、牛ひき肉でも手順は同じです。
全体をほぐしながら炒め、全体の色が変わったらクミンパウダー、コリアンダーパウダー、トマトペーストを加えて、さらに炒めます。トマトペーストを加えてから加熱することで肉の風味も強くなります。
カレー粉を加えて、水を注ぎます。
沸騰したら弱火に落とし、10分煮ます。水分がある程度減れば出来上がりです。残りの塩を加え、味を整えますが、全部を一度に加えずに調整しながら加えてください。レシピ通りにつくればすべての塩が入るはずですが、塩加減には好みがあるからです。
カレーは作っておいても味が落ちないので、付け合せを作っていきます。まずはニンジンのクミン風味から。
◾️ニンジンのクミン風味
<材料>(3〜4皿分)
にんじん 100g
塩 1g(小さじ1/8程度)
はちみつ 小さじ1/2
酢 小さじ1/2
サラダ油 大さじ1/2
レーズン 適量(粗く刻む)
クミンパウダー 0.5g
<作り方>
にんじんは横半分に切り、千切りスライサーで千切りにします。にんじんが徐々に小さくなってくると危ないので、四面を削るようにして、残りはみじん切りにしてカレーに加えるのがおすすめです。
残りの材料を加えます。クミンパウダーを使っていますが、辛いのが大丈夫であればカレー粉でも代用できます。ラップをして600wのレンジに1分30秒加熱します。
ラップをかけたまま1分ほど蒸らしたら出来上がり。スパイスの香りとにんじんの甘みが効いた副菜です。続いてキャベツを使った副菜をつくりましょう。
◾️キャベツのスパイスバター蒸し
<材料>(3〜4皿分)
キャベツ 1/4個(200g)
バター 20g
塩 2g
クミン 1g
<作り方>
キャベツをざく切りにするか、手でちぎってボウルに入れます。
すべての材料をボウルに入れ、ラップをかけて600wのレンジで2分加熱します。バターを使いたくない場合はサラダ油大さじ1で置き換えます。
出来上がり。
これはオプションですが、カレー粉を入れてご飯を炊くと味や見た目も変わって楽しいもの。米は2合を洗ってからザルに30分あげ、水380mlとカレー粉小さじ1、塩小さじ1/4を加えて、通常通りに炊きます。ついでにゆで卵も作っておきましょう。
さぁ、盛り付けです。盛り付けは一番ワクワクする瞬間。どんな風にするのも自由です。
しば漬けとらっきょうも添えてみました。冷蔵庫にあるものを加えられるのがカレーという料理の懐の深さ。休みの日のランチにカレー屋さんごっこをぜひ楽しんでください。
Text&Photo : Naoya Higuchi