イセタンクラフトビアバー オリジナルビール企画で「ゴールデン・フライト」をリリース

伊勢丹新宿店 和酒コーナーのイセタンクラフトビアバーでは、ビールに携わる生産者の方々とお客さまを繋ぐ場を目指すことを目的に、各地のブルワリーを週替わりでご紹介しています。ビアバー1周年企画では宮城県・気仙沼市の＜ブラックタイドブルーイング＞とのコラボレーションを実施。今回は、兵庫県・神戸市で人気の＜オープンエアブルーイング＞とのコラボレーションです。

＜オープンエアブルーイング＞は2022年4月に醸造を始めた比較的新しいブルワリーです。その背景にあったのは、廃校になってしまった小学校でした。地域の人たちの思い出が詰まった校舎や校庭をなんとか残せないだろうかとリノベーションのプロジェクトが立ち上がったのです。このプロジェクトを企画した、＜オープンエアブルーイング＞の代表も務める村上豪英さん。同小学校の卒業生でもあった村上さんは、同じく学校の卒業生たちやその子供達、新たにこの土地に住んでいる人達が活用したり、集ったりできる場所にしようと考えました。村上さんは工務店を経営していたため、自ら先頭に立って小学校のリノベーション計画を進めました。「元給食室は床面に傾斜があるのでビールづくりに最高！」と考えたのも村上さん。

村上さんの地域への想いに魅せられて、色々な人たちが集まってきました。ヘッドブルワーである米国ポートランド出身のベン・エムリックさんもその一人。他にも国際色豊かな人たちがブルワリーにやってきました。

＜オープンエアブルーイング＞は、元給食室のスペースを活用するマイクロブルワリーです。ホップをたくさん使用し、また異なるホップの組み合わせからホップの魅力を最大限に引き出し、さまざまな表情のビールを造り出します。週に1～2種類の新作をリリースするという意欲溢れたブルワリー。「ネイチャー・スタジオ」の敷地内にあるハーブショップとコラボしたハーバルなテイストのビールも数多く生み出してきました。

今回なぜ＜オープンエアブルーイング＞とのコラボレーションを望んだのでしょうか。聞けば企画段階でスタッフ皆の意見が一致してのオファーだったそうです。

「私たちのビアバーのコンセプトも“人を繋ぐ”こと。根底の考え方が合っているなというのがまずありました。そしてエチケットは、クラフトビールに多いアバンギャルドに攻めた感じでなく、かわいらしくてホッとする感じ。これもクラフトビールの初心者から、万人のビールファンに親んでいただけると思います。そして味わいがエチケットのイメージ通り。アルコール度数も低めで飲み心地がとてもいい。みんなにとっての夏、さまざまなシーンに溶け込むビールにしたいと考えた時、スタッフの意見が一致しました」と企画者の一人、神原史弥は話します。　　　　　　

誰でも親しみやすく、夏らしい爽やかさとホップのキレのあるビール。そんな商品イメージをヘッドブルワーのベンさんに話したところ、パイナップルとレモングラスの組み合わせが提案されました。これは以前からベンさんが試してみたかった組み合わせとのこと。ビールに使用されているレモングラスは、一部同じ施設内のハーブ園のものです。

ネーミングも伊勢丹新宿店のスタッフで考えました。＜オープンエアブルーイング＞のエチケットのイラストには、赤い紙飛行機がよくあしらわれます。イラストはベンさんの考案で、紙飛行機はペーパークラフト、つまり日本の折り紙などのクラフトの象徴であるとのこと。パイナップルをイメージしたゴールデンカラーに込めた想いは、「夏の輝きや彩り、思い出です。紙飛行機が3つ飛んでいるのですが1つは離れて自由に飛んでいる。仲間と飲んでもいいし、ひとりで飲むのもいいよ、というメッセージを込めています」（神原）

今回ブルワリーを訪ねたメンバーは、ベンさんが楽しそうにビールを造っているのがとても印象的だったそうです。ブルワリーの側を幼稚園児たちが散歩して、園児たちに笑顔で手を振るベンさんの姿が「映画のワンシーンのよう」だったそうです。

今回のビールも、関わったスタッフたちがイセタンクラフトビアバーで注ぎ手となり、商品開発の経緯やビールの味わいなどを説明します。この夏の思い出を「ゴールデン・フライト」と共にいかがですか。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

※20歳以上を確認できない場合、酒類を販売いたしません。

Text : FOOD INDEX編集部

Photo : Nakaniwa Yu（商品写真）