リビングルーム
Peter Zumthor collectionは、スイス人建築家であるピーター・ズントー及びアトリエ・ピーター・ズントーが半世紀以上を掛けて実現させてきた建築プロジェクトのためにデザインし、製作された家具を編集・再構成したものです。彼の建築には、その建築のためにデザインされ、製作された家具が空間の一部として、色褪せることなく存在します。タイムアンドスタイルでは、オリジナルのコンセプトを大切に守りながら、日本の素材や製造技術を活かした、ピーター・ズントーの家具コレクションを製作しました。
ピーター・ズントーの最高傑作ともなるスイスに建てられた温泉施設「テルメ・ヴァルス」のためにデザインされたシェーズロング「Valserliege」と、彼の自邸やアトリエ、貸別荘ライス・ハウスで使われているスツール「Damenhocker」をご紹介いたします。伊勢丹新宿店本館5階タイムアンドスタイルショップ内では、ロンドンのサーペンタインギャラリーのパビリオン設計にデザインしたテーブルとスツールをご覧いただけます。国内で触れることのできるこの機会に、是非お立ち寄りください。
Valserliege
Chaise longue
Therme Vals | Vals, Switzerland | 1996
スイスの渓谷ヴァルスの石材を何層にも積み上げて作られた温泉施設「テルメ・ヴァルス」のためにデザインされたシェーズロングである。等間隔に並べられた木の積層材のフレームは、人の体に馴染むように柔らかなカーブを描く。細身の金属脚は木のフレームを軽やかに持ち上げ、このシェーズロングに横たわると、まるで宙に浮いているような感覚を覚える。
オリジナルのフレームは木の積層材を使っているが、日本で製品化するにあたり、日本の伝統的な無垢材の曲木技術で製作することを試みた。無垢材を高温で蒸してから金属の型に合わせて曲げる曲木加工は、100年前から現在に至るまで変わらずに手作業で行われている。木を無駄にしないこの技術は、現代の社会においてさらに重要な製法となっている。高温の窯から取り出した無垢材を木目に沿って曲げるのだが、蒸された木は窯から出すと5分ほどで硬くなるので、熟練の職人たちが息を合わせながら素早く金属の型にはめていく。そして型に固定されたまま乾燥された木材は、初めからその形であったかのようなカーブを持つ。無垢の木材を使用することで、メンテナンスをしながら長く、大切に使い続けられるプロダクトになる。
<TIME&STYLE>
Valserliege
Chaise longue _type-1
シェーズロング
W512×D1950×H720
Beech-Charcoal grey Stainless-Polish Leather-Black
693,000円
<TIME&STYLE>
Valserliege
Chaise longue + seat cushion _type-2
シェーズロング
W512×D2000×H450
Beech-Charcoal grey Stainless-Polish Leather-Black
858,000円
Damenhocker
Stool
Zumthor House | Haldenstein, Switzerland | 2005
スイスのハルデンシュタインにあるピーター・ズントーの自宅兼アトリエは、1980年代に建てられた木造アトリエのすぐ近くにある。この自宅の音楽室やアトリエ、ピーター・ズントーが設計した貸別荘ライス・ハウスで使われている4本脚のスツールは、シンプルで座り心地が良く、鮮やかなベロア生地で張られている。Damenhocker(女性のスツール)と名付けられたそのスツールは、クラシックで洗練された雰囲気の中に優しさや可愛らしさ、さらには凛々しい佇まいを持ち、1脚でも存在感があり、並べたりランダムに置いても成立する。
丸く削り出された木脚は地面に向かって細く絞られ、柔らかく膨らんだ丸い座面を軽やかに持ち上げている。黒色の突板で仕上げられた座裏は脚の表情と対比させることで、座面との構成がより明確になる。座面にはスイスのクリスチャン・フィッシュバッハ社の発色の良いベロア生地5色の中から空間に合わせて選ぶことができる。生地は座裏の木部にパイピングで留め、目に触れない部分も丁寧に仕上げている。
Damenhocker
Stool
スツール
φ380×H445
Oak-Beeswax Velour fabric-Wine / Red / Orange / Blue / Black
165,000円
Atelier Zumthor working table
Table
New atelier | Haldenstein, Switzerland | 2015
スイスのハルデンシュタインにあるピーター・ズントーの2つのアトリエと自邸でも愛用されているこのテーブルは、シンプルでミニマムに成立している。
無垢材を剥ぎ合わせた天板は最小限の意匠に留められ、4本の無垢材の脚が天板を支えている。この形状は、テーブルを思い浮かべた時に、誰もがイメージする普遍的な構成でありながら、天板のサイズと厚み、脚の位置、素材と仕上げが美しくバランスを取りながら緊張感を生み、特別な印象を作り出している。取り外しができる脚は、丸脚と角脚のバリエーションを用意し、取り付けも非常にシンプルで、天板に脚をねじ込むだけで固定できる。
曖昧なものが一切ない明快な構成は、素材を際立たせ、木そのものに触れているような感覚を覚える。製作は日本の家具産地である北海道・旭川にあるタイムアンドスタイルファクトリーにて、1台ずつ職人が手作業で製作している。仕上げは木の風合いを感じられるタイムアンドスタイルオリジナルの鉄水仕上とビーズワックス仕上の2種類とした。
<TIME&STYLE>
Atelier Zumthor working table
Table (Round legs)
テーブル
W2400×D850×H750
Oak-Beeswax
1,265,000円
<TIME&STYLE>
Atelier Zumthor working table
Table (Round legs)
テーブル
W2400×D850×H750
Oak-Tannin black
1,265,000円
Serpentine table
Serpentine stool
Table and stools
Serpentine Gallery Pavilion | London, UK | 2011
ロンドンにあるサーペンタイン・ギャラリーでは、毎年世界的な建築家を招いて、期間限定のパビリオンが設営される。2011年、ピーター・ズントーがこのパビリオンの設計を依頼された際に、建築に合わせてデザインしたのがこのテーブルとスツールである。
このプロダクトは、過剰に加飾されることなく、作られるプロセスがそのままデザインの重要な要素となっている。テーブルの天板の端部は職人が1枚ずつ絞り加工によって手作業で折り曲げており、これによって安全性を確保すると共に金属製のテーブルに柔らかな印象を与えている。3本の細い脚はワイヤーで束ねられ、強度を保ちながらシンプルで明快な構成を表している。
溶融亜鉛メッキ仕上のコレクションは屋外でも使用可能で、スツールは折り畳んで収納ができる構造となっている。屋内の落ち着いた雰囲気にも合うように、ステンレスのバイブレーション仕上げもバリエーションに加えた。コンパクトなサイズにまとめられたテーブルとスツールの組合せは、限られたスペースを有効に活用できる。
<TIME&STYLE>
Serpentine table
Table
テーブル
φ420×W491×D491×H720
Stainless-Vibration finish
330,000円
Serpentine stool
Stool
スツール
W440×D365×H450
Stainless-Vibration finish Leather-Black
297,000円
Kolumba side table
Side table
Kolumba | Cologne, Germany | 2007
聖コロンバ教会ケルン大司教区美術館は、既存の建築と新しい建築が見事に融合された美術館である。この美術館の読書室で使われているサイドテーブルを日本の素材と技術を用いて製作した。
古くから稲作が行われてきた日本では、祭事に餅つきをして祝う文化が現代にも残っている。欅の丸太を削り出して作られる臼の製造技術を用いて、純粋な形をしたプロダクトを実現できないかと考えた。
1本の丸太から削り出されたテーブルの側面は欅の美しい木目を持ち、テーブルの天板は鮮やかなカラーで塗装されている。塗装は天板の縁で切り替わり、塗り重ねられた明快な色彩と圧倒的な存在感を持つ丸太の木目を対比させることで、モダンな印象を与えている。天板の鮮やかな4色のカラーバリエーションは空間に彩りを与え、2種類のサイズバリエーションによってリズムを生む。
長い時間を生きてきた1本の木は、家具として生まれ変わり、人々の生活の中で新しい時間を刻んでいく。時間を経ることで色が変わり、時にはヒビが入り、姿が変化していく様は、原始的な自然の力強さを人々の感覚に訴えかけてくる。
<TIME&STYLE>
Kolumba side table
Zelcova-Red, Clear / Mandarine, Clear / Blue, Clear /Black, Clear
Side table (High)
サイドテーブル
φ345×H555
550,000円
Side table (Low)
サイドテーブル
φ580×H380
660,000円
about Time & Style
日本文化や職人の伝統技術を背景とし、手仕事や素材の本質を追及した製品づくりを続けているインテリアブランドです。現代のライフスタイルに昇華させたデザインコンセプトのもと、家具や照明、壁面収納、テーブルウエアまで暮らしを彩る幅広いプロダクトを展開し、上質でモダンなインテリア空間と豊かな生活スタイルを提案しています。
国内に5店舗、オランダ・アムステルダム、イタリア・ミラノに直営店を構え、国内外での活動を展開しています。日本各産地の協力工場に加え、北海道・東川町にある自社工場では、丸太の仕入れから製材まで一貫し、作り手の感触と感性を大切にしたものづくりをおこなっています。オリジナルコレクションの他、イタリアのインテリアブランドBoffi | De Padovaや、スイスの建築家ピーター・ズントーとの協業による家具コレクションでは、日本の素材や製造技術を活かしたプロダクトの製作、東洋と西洋が融合した新たな空間つくりをおこなっています。
※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。
※価格はすべて、税込です。
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