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ブランド立ち上げのきっかけ
家具職人だった父の元に生まれ、幼いころから木やモノづくりを間近で見て育ってきた秋廣兄弟。
母の誕生日プレゼントとして贈った木製のカップをきっかけに本格的にものづくりをはじめ、兄のジンさんは木工作家として、弟のタクさんは彫刻家として活動の幅を広げていく。
ブランドとしては、「木工秋廣」として活動していた父の工房を受け継ぎ、数年前に「Akihiro Wood Works」と屋号を改めた。
「ブランドっていう言い方もあるけど、レーベルみたいなイメージ。Akihiro Wood Worksというレーベルに所属する、アキヒロジンという作家みたいな笑」とジンさん。兄弟それぞれ異なるフィールドで活躍することで、"レーベル"としての深みが増していっているようだ。
実家に隣接する工房。
Akihiro Wood Worksの作品は全てここから生まれている。
Akihiro Wood Works が考えるものづくり
Akihiro Wood Worksが作品に使用する木材は、その多くが鹿児島のものを採用している。身近にあり、一緒に育ってきた木を使うことを大切にし、木こりや漆職人など地元の仲間たちといっしょにものづくりをしていくのがこのブランドのスタイルであり、大きな魅力の1つだ。
鹿児島はその気候の関係で、木工に適した材が取れにくい。そういった木々を家から30分程の地元の市場で仕入れ、加工し、販売する。それを販売して得たお金で、また鹿児島の木材を買う。Akihiro Wood Works のものづくりは、鹿児島を中心としたそんな循環を生み出しているのだ。
多くの木材は仕入れた後、数年にわたり乾燥させる。最長で乾燥工程に5年程要することもあり、工房は加工前の沢山の木材で溢れている。
作業工程で多くでる"おがくず"は、暖炉の燃料にするなどして再利用している。
ブランドの象徴「jin cup」の歴史
Akihiro Wood Worksの顔ともいえる「jin cup」。母のプレゼントとしてジンさんが制作したことから始まったこの作品は、今や納品と同時に全国各地の取扱店で長蛇の列ができるほどの人気商品だ。しかし、カップの制作には約5年間乾燥させた木材を使用し、且つ制作は1点1点手作業での削り出しが必要となる為、制作できる数には限りがある。
当然のことではあるが、jin cupの人気が高まれば高まるほど、手に渡らない人の数も増える。
年々人気が高まっていくのとは裏腹に、「jin cup が欲しいと問い合わせを下さるショップの方々に断りを入れるのが本当に心苦しい」という思いが強くなっていた中で生まれたのが、地元鹿児島に窯を持つ陶器ブランド「ONE KILN」との協業で生まれた「jin cup ceramic」だ。
jin cup の造形や使い勝手の良さはそのままに、素材に陶を使用することである程度の量産を可能にしたこのアイテム。
今年9月にはブルーボトルコーヒーとのコラボアイテムを発表するなど、早くも注目を集めている。
今まで長い年月をかけて作り上げてきた「jin cup」の歴史の新たな1ページとなるはずだ。
製作途中の「jin cup」
ONE KILN と制作した「jin cup ceramic」。本イベントにて販売予定。
彫刻家 アキヒロタク
木工作家として活躍するジンさんとは異なり、弟のアキヒロタクさんは個人では彫刻作品を多く手掛けている。
幼いころから絵を描くことが好きで、知らず知らずのうちにアートに関心を持っていたタクさん。「木」が身近にある環境から、表現方法の1つとして木をつかった彫刻作品を作り始め、これまで多くの作品を生み出してきた。
今年6月にはNew YorkにあるCIBONE Brooklynでの展示も成功させるなど、1彫刻家としても今後益々の活躍が期待される。
今回のイベントでも彫刻作品の展示販売を予定している。
自宅前にある田んぼをキャンバスに見立て、彫刻作品を展示している。
自宅の隣でジンさん、タクさんのお母さんが営業するカフェにもタクさんの彫刻作品が飾られている。
<イベント情報>
「大東京展覧会 Tour of Asia Akihiro Wood Works in Tokyo」
3/13(水)~ 3/26(火)伊勢丹新宿店 本館5階 プロモーション
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