毎月、季語とともに、季節の食べものに関連して詠まれた俳句を解説します。句の背景を愉しみながら時季の食に思いを巡らせてみましょう。
今月の季語「氷室」
水の奥 氷室尋ぬる 柳かな 松尾芭蕉
柳の緑が風に涼しく吹かれているその下を、清流が流れています。手を浸してみると夏というのに手の切れるような冷たさ。芭蕉は、この水をすくって口に含み喉の渇きを癒しました。清流は氷室から流れてくるのでしょう。尋(たず)ねる氷室はもうすぐそこです。
この清流は「柳の清水」と呼ばれ、昭和の頃までは水量も豊かに湧いていたそうです。芭蕉が喉を潤したその場所には、当句「水の奥 氷室尋ぬる 柳哉」の句碑が立てられています。
氷室とは夏の季語。冬に池や湖などで切り出した氷を夏まで貯蔵しておくための室で、山陰に掘り下げた穴や天然の洞窟を利用したものなどもあります。古代や中世の頃、氷室は朝廷の管理下にあり、一部の特権階級が独占的に利用していました。時代が下って、江戸時代以降は徐々に一般庶民も利用できるようになったようです。
芭蕉と「奥の細道」の旅の同道者である曾良は、新庄(現在の山形県)を地元とする俳人、渋谷風流の招きを受けて現地に向かいます。
その日は旧暦で6月1日(新歴では6月下旬から8月上旬ごろ)。芭蕉、曾良、風流の三人で句会が行われました。その夜の食膳には、清流に育った魚、氷室に貯蔵された珍味、美味しいお酒が饗されたことでしょう。
旧暦の6月1日は歳時記で「氷餅を祝ふ」「氷室の節供」として知られています。その昔宮中では、臣下が氷室の氷を賜る宮中行事があり、民間では貴重な氷の代わりに氷餅で祝い、食しました。氷餅の正体は、冬の厳しい山里で伝統的に作られてきた、別名「凍(し)み餅」。冬の一番寒い時期に、餅を水に浸して凍らせた後、寒風に晒(さら)して乾燥させて完成する保存食です。実は、現在のフリーズドライのヒントになった食の知恵なのです。氷餅は、崩すと氷の破片のようにキラキラと輝きます。寒い冬に作られた氷餅を夏は氷に見立てて食すとは、なんとも粋です。
芭蕉が6月1日に氷室を尋ねたのも、氷室の行事と無関係では無いでしょう。150日間にわたる「奥の細道」の旅も、そろそろ中盤に差し掛かる頃のエピソードです。
今月は、夏に涼やかさを届ける氷菓や氷室で冷やすようにキリッと冷やして美味しい冷惣菜をご紹介します。
<土井志ば漬本舗>夏いろいろ(95g)540円
夏野菜の旨みを生かしたさっぱり漬物。みずみずしく爽やかな味わいで、ご飯のお供や箸休めにぴったりの一品です。
販売期間:8月中旬まで
<四陸PREMIUM>冷麺(1食)897円
麺はタピオカでん粉を配合し、つるりとした舌触りに、タレはカボス果汁が香るさっぱりとした醤油味の本格冷麺です。暑い季節や焼肉の締めにぴったりの一品です。
販売期間:8月中旬まで
<RF1>熊本県産「赤なす」のサラダ 岩塩&オリーブオイル仕立て(100g)594円
果肉がやわらかく、アクの少ない夏野菜・赤なす。その上品な甘みと風味を、塩とオイルというシンプルな組み合わせで引き出しました。
レッドオニオンとパプリカのピクルスが味と彩りにアクセントを加え、夏らしい爽やかさを演出します。赤なす本来の味わいを、さっぱりと味わう「レモン香るフランス産岩塩の塩ソース」をかけて、お召し上がりください。
<紫野和久傳>若摘山椒ちりめん・西湖詰め合わせ(若摘山椒ちりめん60g/れんこん菓子西湖5本)4,104円
早摘みした、やわらかく爽やかな辛さの実山椒とちりめんを合わせた「若摘み山椒ちりめん」とあっさりとした和三盆の甘みと、蓮粉特有のもちもちとした口当たりが楽しめる「れんこん菓子西湖」の詰め合わせです。
販売期間:5月1日(木)~8月31日(日)
<スシアベニューK's>手毬deROLL(1折 (手毬鮨6ヶ・ROLL2本))1,760円
かわいらしい手毬鮨と人気のROLLを食べやすい一口サイズに詰め合わせ。楽しくシェアできる商品です。
※各日10点限り
※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。
※価格はすべて、税込です。
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