ワインセラーのおすすめ9選!ビックカメラ日本橋三越で
シニアソムリエがセレクト

ワインセラーのおすすめ9選!ビックカメラ日本橋三越でシニアソムリエがセレクト

おうちでワインと食事を楽しむ方が増えているいま、ワインライフをより充実させるためにぜひおすすめしたい家電が「ワインセラー」です。とはいえ冷蔵庫でも十分だと考えていたり、種類が多すぎてどれを買えばいいのか分からなかったり、なかなか購入のハードルが高いアイテムでもあります。
今回は三越伊勢丹の食品担当マーチャンダイザーであり、シニアソムリエの資格を持つ谷口賢一が、理想のワインセラーを求めてビックカメラ日本橋三越へ。ワインセラーの基本から活用方法、おすすめのワインセラーまで、ビックカメラ日本橋三越の副店長・今村明宏さんにご案内していただきました。

 

ーなぜワインセラーが必要なんですか?

三越伊勢丹 谷口賢一(以下、谷口):よく「冷蔵庫ではだめなんですか?」ということをきかれませんか?

ビックカメラ日本橋三越 今村明宏さん(以下、今村):お客さまからよくいただく質問ですね。その答えとして、冷蔵庫では正しいワインの保管環境を作ることができないことをお伝えしています。
ワインには温度変化が大敵ですが、冷蔵庫の中は低温すぎるうえに開閉や食材の影響で温度が安定せず、湿度も平均50%と比較的乾燥した環境です。一方ワインセラーの最大の特徴は、ワインの保管にとって適正な12~15℃で安定した温度、75%前後の湿度を保ち続けられることにあります。冷蔵庫のように頻繁に開閉することがないこともワインにとっては重要です。

ビックカメラ日本橋三越 今村明宏さん
ビックカメラ日本橋三越 今村明宏さん

谷口:冷蔵庫には「振動」「温度変化」「乾燥」「ニオイ」と、ワインの嫌いなことがすべて詰まっているんですよね。よく野菜室にワインを入れる方がいらっしゃるのですが、ダイレクトに野菜のニオイが影響してしまいます。
とはいえ今日、明日に飲むワインを冷やすために、冷蔵庫を使用することはそこまで悪いことではないと思います。ただ、たとえば1カ月冷蔵庫に入れておくとなると、ワインがダメージを受ける期間としては十分だと感じます。目安としてはワインを月に4本以上楽しまれる方であれば、ワインセラーは必須ではないでしょうか。ワインを保管するという目的で冷蔵庫を使用されることは出来るだけ控えることをお勧めしています。

今村:そしてワインセラーには単純にワインを保管するということを超えて、熟成させて味わいを深めていくという効果もあります。そういった意味でもワインセラーがあることでよりワインの世界がひろがるのではないでしょうか。

谷口:まさしく保管する環境でワインの価値が上がるのであれば、ワインセラーを持たない手はないかと思います。数年後に飲み頃を迎えるワインを気軽に買えるのも、ワインセラーのある生活ならではの素敵な愉しみですよね。

三越伊勢丹 谷口賢一
三越伊勢丹 谷口賢一

ーワインセラーの選び方のポイントは?

今村:まずワインセラーには主な冷却方式が2種類あります。ひとつが「コンプレッサー式」といって、冷蔵庫と同様にモーターを使って冷却する方式です。冷却能力が高いので大容量モデルにも採用されおり、夏場でもしっかりと冷やして適切な温度に保ってくれます。購入時の本体価格は少し高めですが、消費電力が少なく、ランニングコストが抑えられることもメリットです。
もうひとつが「ペルチェ式」という冷却方式になります。本体価格が抑えられているものが多いので導入しやすく、静音かつコンパクト設計なところが魅力です。一方、コンプレッサー式と比較すると冷却能力が低いため、大容量のものは少ないです。また消費電力がコンプレッサー式の約5倍と高く、ランニングコストを考慮するとコンプレッサー式の方が総額を抑えられる場合も多いです。
ちなみに日本ではあまり流通していませんが、「アンモニア式」というアンモニアと水素を利用して気化熱で冷却する方式もあります。振動が非常に少ないことが特徴です。

谷口:冷却だけでなく、冬場に室温が低くなりすぎた場合には温めて適温に保ってくれるモデルもありますか?

今村:はい。温度を一定に保つためにも、加温ヒーター付きのモデルがおすすめです。ペルチェ式には加温の機能がない場合も多いので注意が必要です。

谷口:そうなんですね。わたしはその点だけでもコンプレッサー式がいいですね。やはりワインが一番苦手とするのは温度変化なので。

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今村:収納本数も購入時のチェックポイントになります。お客さまからどのぐらいの本数を収納したいのかをお聞きして、その倍の本数を目安におすすめしています。
ワインセラーをご購入いただいたお客さまからは「もっと大きいセラーにすれば良かった」というお声をすごくいただきます。たとえばワインをセット販売で購入される方は、最低12本ぐらいの空きスペースがあった方がいいですよね。またセラーがあることにより収集癖がでてくる方も少なくありません。1年間に2本保存するワインが増えた場合、5年後には 10 本増えてしまいますので。

谷口:設置できるスペースがあるなら、大きいにこしたことはないんですよね。私は「どのくらい飲むのか」ということが収納本数の基準になるのかなと思います。1カ月に3~4本飲まれるご家庭であれば、最低24本以上収納できるものがいいでしょう。

今村:設置場所が狭い場合も、コンパクトタイプで 50 本収納できるモデルもあるので是非ご検討いただきたいですね。ちなみにワインセラーの収納本数はボルドーの瓶を基準としています。ブルゴーニュやスパークリングの瓶になるとボルドーの瓶より直径が約1cm 太くなるので、収納できる本数も減ってしまいます。

谷口:あと私はワインセラーの「振動」を重視しています。店頭で実機の扉を開閉して、見本で入っているワインの液面の揺れを見て、ワインにとって大敵の振動が少ないかをチェックしています。

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今村:まさにその通りで、扉を開けただけで中の棚がカタカタ動くようなものはいただけませんね。どれだけ揺れるかというのは価格にも比例することが多く、目安ですが 10万円以上のものであればしっかりとした作りのものが多い印象があります。

谷口:価格という点では中に入れるワインの価格にも連動してくるのかなと思います。デイリーなワインの温度を整えることが目的であればそんなに高級なワインセラーは不要だと思いますが、私の考えだと20,000円以上のワインを1本でも入れるのであれば最高級のワインセラーを買うべきです。そうでないとワインがかわいそうに感じます。

ーワインセラーのおすすめブランドは?

今村:大切なワインを保管するワインセラーには安心感が重要なので、実績のあるブランドで選ばれる方も多いです。たとえば<フォルスタージャパン>は、ビックカメラ日本橋三越でも人気のブランドです。大容量モデルでも奥行が抑えられており、日本の家屋にあったサイズ感のワインセラーが多いのが特徴です。また、日本の高温多湿の環境でも安心して使えるところも魅力です。

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谷口:<フォルスタージャパン>さんのワインセラーはレストランでもよく見ますよね。プロ御用達のイメージがあります。

今村:他にはドイツのブランド、<シャンブレア>もおすすめです。英国のバッキンガム宮殿や客船のクイーンエリザベスⅡ、日本でも有名なホテルやレストランなどでも導入されており、世界的な信頼性を誇ります。手前と奥にワインが収納できるので、コンパクトでありながら収納力が高いところもポイントです。また、ガラス扉ですが紫外線や光の影響を極限まで減らす技術があるので、ワインを見せながらワインにとって最適な環境を作ってくれます。

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谷口:それはいいですね。私はそもそもワインセラーはガラス扉であるべきではないと思っているんです。ただ、ワインがずらりと並んでいる光景がかっこよかったり、扉を開けずに収納されているワインを把握したいというニーズもすごく理解できるので、見えるけれど極限まで光の影響をカットしてくれるというのは本当に素晴らしいです。

今村:はい。ガラスの性能に関しては各社のこだわりが反映されています。ちなみにガラス扉ではない鋼板扉(中が見えない)の場合は電気代が約半分になるというメリットもあります。

ーワインセラーの使い方は?

谷口:ワインセラーを購入してから注意することはなんでしょうか?

今村:直射日光の当たる場所は避け、水平で安定した場所に設置してください。また本体の後部から排熱されるモデルの場合は壁から離して設置し、ビルトインにしたい場合は前面から排熱されるモデルをお選びください。

谷口:メンテナンスは日常的に必要になりますか?

今村:とくにこれといって必要なことはありませんが、あまり開け閉めしすぎずに、半年から1年おきに庫内の拭き掃除と排熱口などにたまったほこりは掃除するということぐらいでしょうか。基本的に面倒なことはないと思います。

谷口:長く使うものなのでメンテナンスの手間がかからないのはうれしいです。あと長期的に保管するという使い方であれば庫内の温度は 12~15℃になると思うんですが、たとえば白ワインをワインセラーから出してそのまま飲みたいということもありますよね。

今村:そうですね。一般的にシャンパーニュや軽い白であれば5~10℃、樽熟成の白は8~12℃、赤は12~16℃が飲み頃の温度だとされています。なので保管用とすぐ飲む用で温度設定を変えて、複数のワインセラーを使い分けている方もいらっしゃいます。先ほどご紹介した<シャンブレア>の60本収納モデルは2台を積み重ねて使用でき、非常に好評です。

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今村:また1つの本体で2つの温度設定でゾーン分けできるワインセラーもあり、たとえば上部は赤ワイン用に、下部は白ワイン用にと分けて使うことも可能です。

谷口:そんなワインセラーがあるんですね!すごく画期的です。もちろんシャンパーニュ用、白ワイン用、赤ワイン用と3つの温度設定のセラーがあれば最高なんでしょうけど。ワインで飲み頃の温度をいわれてもなかなかわからないので、だれでもぴったりの温度にあわせられることもワインセラーの利点ですね。

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谷口:あとはすごく古いヴィンテージ、オールドワインであれば、抜栓する1週間ぐらい前からボトルを立てておいて澱(おり)を沈める必要がありますよね。普段保管するときはボトルを横に寝かせて、飲む前には立てて置けたらすごく便利だなと思っていて。

今村:ほとんどのワインセラーが棚板の調整ができるので、最下段から何段かの棚板を外していただいて、立てて置けるスペースを作ることが可能です。また<フォルスタージャパン>など一部のワインセラーでは、ボトルを斜めに置けるように棚板が傾けられるモデルもございます。

谷口:それはいいですね。近年増えているスクリューキャップは真横にして置いておく必要はないし、5年、10年と保管するのであればむしろ斜めや立てて保管できるほうがいいので、まさに万能ですね。

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ビックカメラ日本橋三越のおすすめワインセラー9選

1.ドイツブランドのワインセラー

Erik Höglund/エリック・ホグラン
<シャンブレア>プレミアム 160 PROF200  855,800円
※2022年4月時点の価格です。価格は変動する場合がございます。
※取扱い:ビックカメラ 日本橋三越 新館6階

バッキンガム宮殿、クイーンエリザベスⅡ、日本では国内外のホテル・レストランで多数導入されている質実剛健なワインセラー。ドイツブランドならではの堅牢かつ精密なつくり、収納効率を考えた省スペースコンパクト設計、ワインを守ることを重視した本格ワインセラーです。プレミアム 160はワイン収納本数最大160本。右開き、左開きを選べるので、2台並べて観音開きの大容量セラーとして使用することもできます。

2.積み重ねて使える唯一のワインセラー

Erik Höglund/エリック・ホグラン
<シャンブレア>プレミアム 60 PROF100  660,000円
※2022年4月時点の価格です。価格は変動する場合がございます。
※取扱い:ビックカメラ 日本橋三越 新館6階

幅60cmの限られたサイズ内で、ワイン収納本数は 60本。ボトルが1本1本安定するステンレスラックは手入れがしやすく衛生的です。天板が丈夫なつくりなので、2台を積み重ねて赤用・白用で温度設定を使い分けたり、国別にワインを管理する事も可能です。抜群の温度センサーがわずかな温度変化を敏感に感知して、庫内ファンにより温度・湿度を常に一定に保ちます。

3.“魅せる”ワインセラー

Erik Höglund/エリック・ホグラン
<ファンビーノ>ブリリアント N143M BU-468NM 522,500円
※2022年4月時点の価格です。価格は変動する場合がございます。
※取扱い:ビックカメラ 日本橋三越 新館6階

ラベルを見せるという斬新な収納を実現した、今までにない“魅せる”ワインセラー。ラックを引き出すとラベルが一目瞭然で、目当てのワインをすぐに見つけることができます。その画期的なデザインにより、2020年度のグッドデザインアワードを受賞。もちろんデザインだけでなく、UV カットガラス扉、ヒーター機能により庫内の温度湿度を一定に保つなど、機能にも優れます。コンプレッサーの熱を前面から放出する前面排気設計なので、ビルトインも可能です。

4.日本家屋でも置きやすい大容量モデル

Erik Höglund/エリック・ホグラン
<フォルスタージャパン>ロングフレッシュ ST-408FG2 850,000円
※2022年4月時点の価格です。価格は変動する場合がございます。
※取扱い:ビックカメラ 日本橋三越 新館6階

プロから愛され続ける日本製ワインセラーメーカー。ロングフレッシュシリーズの中で一番大容量モデルで 140 本を収納できます。インバーターコンプレッサーを採用して必要な分だけ回転制御をするため、電気代は従来機と比べて 36%ダウンと大幅削減。過酷な夏場の高温度にも対応し、周囲温度 38℃でも庫内の設定温度をキープしてくれます。機能性、使いやすさにこだわった、日本の技術がたくさん詰まった製品です。

5.熟成を第一優先に考えた鋼板扉モデル

Erik Höglund/エリック・ホグラン
<フォルスタージャパン>ロングフレッシュ ST-408WK 660,000円
※2022年4月時点の価格です。価格は変動する場合がございます。
※取扱い:ビックカメラ 日本橋三越 新館6階

ベーシックな鋼板扉はワインに悪影響を及ぼす紫外線を徹底的に遮断し、大切なワインを化学反応から守ってくれます。欧米向けのモデルと比べて奥行が狭く、日本の家屋でも置きやすいです。コンプレッサーはインバーターコンプレッサーを使用。振動を抑えて省エネ効果も高く、長期熟成をされる方におすすめです。

6.安定した温度管理で湿度もキープ

Erik Höglund/エリック・ホグラン
<フォルスタージャパン>ロングフレッシュ ST-RV273G  440,000円
※2022年4月時点の価格です。価格は変動する場合がございます。
※取扱い:ビックカメラ 日本橋三越 新館6階

温度と湿度は関係しているため、高湿度を維持するためには、まず安定した温度制御が必要です。日本の工場で生産されるフォルスタージャパンのフラグシップブランド「ロングフレ ッシュ」は、冷却効率の優れたコンプレッサー式に加え、ファンで冷気を循環させて庫内の温度を均一化します。また、欧米向けのモデルと比べて奥行が狭く、日本の家屋でも置きやすくなっています。ボディは3色からお選びいただけます。

7.振動がなく、驚くほど静か

Erik Höglund/エリック・ホグラン
<ドメティック>サイレントカーブ CS32BV2  285,000円
※2022年4月時点の価格です。価格は変動する場合がございます。
※取扱い:ビックカメラ 日本橋三越 新館6階

90年以上の歴史の中で磨き上げてきたドメティック独自のアブソープションシステムにより、ワイナリーや天然のワインカーブ環境に近いワインセラー。ワインを長期保管するときは振動の無い環境が理想的です。サイレントカーブはコンプレッサーを使わないアンモニア吸収方式の冷却方法により振動が全くなく、ワインの熟成に適した環境を提供してくれます。またコンプレッサーが無いため、運転音が驚くほど静かです。芳醇なワインを愉しむ本格派におすすめの 1 台です。

8.初めてのワインセラーにもおすすめ

Erik Höglund/エリック・ホグラン
<マーベ>MWS04FL  108,000円
※2022年4月時点の価格です。価格は変動する場合がございます。
※取扱い:ビックカメラ 日本橋三越 新館6階

海外冷蔵庫ブランドとして知られるマーベのワインセラー。品質や性能、機能性、安全性、使いやすさ、デザインの開発・製造を手掛けてきたブランドです。キッチンカウンター下などにビルトインできるすっきりとしたコンパクトなボディに加えて、シンプルな操作で使い方も簡単。ワンタッチで温度設定ができるデジタル温度コントロールと自動湿度コントロールで、いつでも気軽にワインがおいしく楽しめます。

9.日本酒の保管に最適な日本酒セラー

Erik Höglund/エリック・ホグラン
<アクア>CSR15H 112,750円
※2022年4月時点の価格です。価格は変動する場合がございます。
※取扱い:ビックカメラ 日本橋三越 新館6階

日本が世界に誇るSAKEをいつでも最高の状態でキープしてくれる日本酒セラー。熟成にも対応できるように、庫内をマイナス10℃~10℃まで5℃毎に設定可能。縦置き保管できる庫内構造で日本酒が空気に触れないため、酸化などの化学変化も抑えます。黒を基調としたスタイリッシュなデザインで、リビングスペースがより一層際立ちます。

ビックカメラ日本橋三越 副店長 今村明宏

ビックカメラ日本橋三越 副店長 今村明宏
学生時代バーテンダーのアルバイトを経験、2003 年よりビックカメラ名古屋駅西店に勤務。入社当初は主にカメラを販売。ビックカメララゾーナ川崎店へ配属が変わり、店舗異動を機にテレビ、洗濯機、冷蔵庫をはじめワインセラーの販売を行う。2020 年ビックカメラ日本橋三越のオープンメンバーとして店舗立ち上げに携わる。

三越伊勢丹 谷口賢一

三越伊勢丹 谷口賢一
三越伊勢丹の食品レストラングループ、マーチャンダイザー、酒ギフト担当。日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ、日本酒サービス研究会認定利酒師、米国ワインエデュケーター協会認定ワインスペシャリストの資格を有する、お酒のスペシャリスト。

ビッグカメラ

ビックカメラ 日本橋三越 フロア新館6階/新館7階
お客さま一人ひとりに寄り添う「家電の新スタイルショップ」としてオープン。ラウンジスペースの<クオリティタイムゾーン>、話題の最新家電や季節に合わせた旬の家電製品をご覧頂ける<ウェルカムゾーン>、生活家電、非家電、デジタル家電等を取り扱う<ビックカメラゾーン>やご自宅で健康的な暮らしを提案する場<KADEN FITNESS>に分かれ、従来のビックカメラ店舗では取り扱いのない、百貨店限定モデルのお品物もご紹介いたします。

 

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