2021.1. UP
(プロフィール)
ケータリングサービス
三井麻央
10代の頃からモデル活動をはじめ、2018年にケータリングサービスBADBADNOTFOODを開始。CBDやスーパーフードを使ったり、ヴィーガン弁当やマジカルなグラノーラなどを販売し、ヘルシーな食を提案する。
Instagram: @mao_mitsui
コスメやファッション、地下フロアと上から下まで伊勢丹新宿店をぐるっと回って過ごす休日もあるという三井さん。
この日は、「おはぎの米っぽい食感が大好きなんです」とおいしいおはぎを求めて、和菓子屋「鈴懸」へ。
1923年創業の「鈴懸」は九州・博多で誕生した。「現代の名工」に称された初代中岡三郎の教えを継ぎ、伝統の中にも進取の試みを織りまぜた和菓子づくりをし続けている。
お店の名前の由来は、鈴懸の木や『鈴懸の径』という歌を先代が好きだったなど諸説あるそう。中でも有力なのは、「鈴懸」という音の響きからという説。
お店に入ってすぐ三井さんが向かった先には、やっぱり「おはぎ」。ショーケースには、通年ある「おはぎ」と9月~5月限定の「黒豆黄粉のおはぎ」と2種類が並ぶ。
ふっくら炊き上げ、餡よりお米が主役になるように作られている「鈴懸」の「おはぎ」。甘さも控えめにしてあるとのことで「ふたつ食べられる!」と両方購入。お米が際立つ食感といえば三井さん好み。
歳時記を意識した和菓子のひとつひとつ。買い物をする際もショーケースを見ているだけで、色づかいやフォルムで四季を感じることができる。毎月新しい一品に出合えるのも魅力だ。
「和菓子に精通している方はもちろん、あまり縁がなかった方に、和菓子を通じてその季節を感じて頂けるよう日々お作りしています。昔から受け継がれてきた伝統も大事にしつつ、常に新しい良い物も探求し続け、これからも研究挑戦して和菓子の広がりを求めてまいります」と店員さん。
購入したのは、「おはぎ」2つ、「黒豆黄粉のおはぎ」2つ、「塩豆大福」「甘芋」。そして、「〇籠」。なかなか渋いラインナップ。しかしながら、この落ち着く色合い。おいしいことは間違いなし。
紙袋の力強い文字は、梱包用のシールの“鈴懸”という文字も手がける書家・桑原呂翁氏のもの。味のある筆跡が目を引く。
「店員さんが鈴懸の歴史まで教えてくださり、帰って食べるまでがさらに楽しみになるような時間を過ごせました」と三井さん。はじめてでも、わかりやすく説明してもらえるのが安心ポイント。
「おはぎは大きくて米粒がしっかり残っているのに優しく、いくつでも食べられそうなおはぎでした」と三井さん。和菓子には決まって温かいドリンクを合わせるそう。
ホッと一息できるお茶の時間のお供に「鈴懸」の和菓子はいかが。
「鈴懸」
伊勢丹新宿店本館地下1階=甘の味(和菓子)
Tel: 03-3352-1111(大代表)
Photo: Mariko Tosa
Writer: Nico Araki