「都市養蜂」レポートvol.4 MIELはちみつを使った商品の完成！  

今年3月にスタートした、伊勢丹新宿店と新宿区障害者福祉事業所等ネットワーク「しんじゅQuality」によるプロジェクト「都市養蜂」。

まずは、この度発売になる全商品をご覧ください。

販売期間：9月15日(水)～28日(火)

場所：伊勢丹新宿店本館地下1階 食料品フロア各所

5月の蜜採時には、四ツ谷辺りでユリノキが開花。モクレン科で釣鐘型の薄黄緑の花は、上品な香りが特長。今回のMIEL はちみつの主な蜜源とはプロジェクトの関係者談。トーストにかけたり、紅茶に入れたりと活用度大。

MIELはちみつを使った、スイーツがこちらです。

新宿区に工房を持つ＜文明堂東京＞の伊勢丹新宿店限定ブランド〈御笠山〉からは白餡をベースにMIELはちみつと小さなダイス状の林檎をはさんだスモールポーションのどら焼き。MIELはちみつの風味を生かした餡で、一口サイズも可愛らしい。

メレンゲと寒天を合わせた和菓子「淡雪羹」にMIELはちみつとレモンリキュールを加え、爽やかにアップデート。カラフルな色合いで瀟洒な美しさ。

MIELはちみつを練りこんだ羊羹と村雨生地を重ねた棹菓子。美しく2層にわかれ、上下で違う食感や味わいも楽しい。

〈日本茶菓SANOAH〉で人気の胡桃が入った「キャラメルサンドクッキー」に、MIELはちみつを合わせて。香ばしいほうじ茶がMIELはちみつの風味を引き立てる。

薯蕷饅頭の中身は、MIELはちみつを練りこんだ上品な白餡。シンプルながら飽きのこない味わい。

創業当時（1866年）から人気のえびせんべいに、MIELはちみつとチーズを合わせたしょっぱ甘い新鮮な味がやみつきに。

林檎と白餡をパイ生地で包んだ、ころんと可愛いらしいパイ。新たな秋の味わいを楽しんで。

はちみつ色で柔らかな大福。口に入れると繊細なMIELはちみつがふわりと香り、お餅との一体感を奏でる。

〈鶴屋𠮷信〉の代表商品のひとつ「つばらつばら」のMIELはちみつバージョン。もっちりしっとりとした食感。

モダンな見た目と味わいのきんつば。しっかりと感じられる白小豆の風味とMIELはちみつのコクにふくよかな香り。

MIELはちみつを練りこんだしっとりしたどら焼の皮に、銅釜で炊き上げた自家製餡とMIELはちみつに漬けたレモンピールをサンド。

甘糀を使ったこし餡とMIELはちみつのジュレを柔らかく包んだ大福。白砂糖は使わず繊細な味わい。

MIELはちみつの自然な甘さだけで焼き上げた米粉100%のシフォンケーキ。ふわふわの食感に感激。

サクッと軽い食感のおかき「くねり松」にMIELはちみつのを合わせ、優しい甘さの２種の味わいのおかきを用意。

MIELはちみつの特色のひとつである花の香りを生かしたバスクチーズケーキ。ほんのりレモンの香りをプラス。

続けてドリンクです。

佐賀県武雄市の特産品であるレモングラスの爽やかな香りとMIELはちみつの甘みのハーモニー。

パッションフルーツとMIEL はちみつを合わせた酸味が爽やかなハニーシロップ。炭酸で割って飲料に、ソースのようにかけて使うのもおすすめ。

MIELはちみつをより味わえるコーヒーはこちら。

オレンジやブラウンシュガーのような風味のコーヒーとMIEL はちみつのペアリングは、フローラルで林檎のような味わい。

以上が出来上がった商品ですが、今回の「都市養蜂」を通じて、関わる人々には、たくさんの発見や気づきがあったようです。プロジェクトのコンセプトとロゴデザインを担当したデザイナーのカンタ・デロシュさんとディレクターの芝生麻耶さんは、プロジェクトのコンセプトである「5つのみえる」に「緑がみえる、新宿がみえる、みんながみえる、空がみえる、未来がみえる」の想いを込めました。実際、ミツバチの眼の構造は左右の複眼2つと単眼が3つで5つの眼があります。そしてMIEL（フランス語ではちみつ）とみえる（見える）はダブルミーニング。

当プロジェクトの発起人である「社会福祉法人　東京ムツミ会ファロ」代表の徳堂泰作さんは、これまでも障がいのある方々が社会と関わるサポートをしてきました。「今回のプロジェクトを通して、障がいのある方々と新宿の街の皆さんとの顔の見える関係がたくさんできたと感じています。新宿という土地、人と繋がれたこと。自分たちが作ったはちみつが、伊勢丹新宿店という場所で販売されるということは、障がいのある方々にとっても大きな意味があります。障がいがある方々が作るものは商品というより作品というような感じで捉えられることも多くて、販売しても身内の方に買っていただくことが多かったのですが、今回の都市養蜂はきちんとニーズがあり、価値のあるはちみつで、皆さまに喜んでもらえる商品を作れるということが、このプロジェクトの良さなのかなと思っています。」と語ります。都市養蜂プロジェクトはまだまだ始まったばかりですが、私達が障がいのある方々と身近に繋がり、社会にますます開かれた活動となることを願っています。そして、新宿エリアでミツバチを見かけたら、彼らは、MIELはちみつを運んでくれているのかもしれません。怖がらずに、彼らの行方を見守ってあげてください。

これまでの新宿での都市養蜂については、以下の記事をご覧ください。

Text : FOOD INDEX編集部