クリスマス前のお楽しみ。「クリスマススイーツ」新作焼き菓子3選

アーモンドたっぷりのしっとり感！フルーツ入りのスパイス香るケイク

2007年にオープンしたパティスリー。オーナーパティシエの興野 燈（きょうの あかし）さんは日本中の産地へと足を運び、心揺さぶられた食材でスイーツをつくっています。

クリスマスリースのような愛らしいルックスの「ケイク・ノエル」は、クリスマス限定のバターケーキ。生地には生姜やはちみつ、スパイスをきかせており、そのスパイシーな味わいと、アーモンドもたっぷり使ったしっとりした食感が格別。りんごやレモンなどのフルーツがごろごろと入っています。

興野さんはこう語ります。

「生地にはアーモンドをふんだんに使っており、クレーム・ダマンドとパウンドケーキの中間くらいのイメージでしょうか。スパイシーな風味は、ホットワインやショコラショー、あるいは紅茶ともよく合います。温かい飲み物と一緒にお楽しみください」　

可愛い赤い本を開けば、自慢の焼き菓子がぎっしり！

シェフの藤生義治さんは、パリやウィーンでの修業を経て、1993年に自身の店をオープン。

生菓子、焼菓子、コンフィズリー、ヴィエノワズリーなど約200種類に及ぶフランス伝統菓子を手づくりしています。赤い小さな本をデザインした「ルージュ・ブック」の金のリボンをほどくと、人気のお菓子がぎっしり。なかでもシトロンは、シェフがパリ「ジャンミエ」で修業時代に教わった焼菓子で、「フジウ」の一番人気です。レモンの皮を入れたクッキー生地をひとつひとつ手作業で型取り、レモン果汁の酸味のきいた砂糖をふりかけた、レモンの魅力を存分に引き出した一品。ほかに、焦がしバターの香り豊かなフィナンシェ、ヘーゼルナッツを用いたブレッツェルなど7種類10枚を詰合せ。イラストレーターの福永由美子さんによるギフトボックスのイラストも愛らしく、幅広い年齢層の方に喜ばれるプレゼントにどうぞ。

風味の異なる糖衣でナッツをキャラメリゼして、より奥深い味わいに

2011年オープン。シェフの宇治田 潤さんは“おいしい”感動を与えたいという思いで、素材選びやひとつひとつの工程に忠実に日々向き合っています。

「プラリーヌ」は、ナッツをキャラメリゼしたお菓子。「ナッツの良質な油脂を感じられ、ナッツだけでは味わえないおいしさがあります。糖衣によって、食感や味の違いが楽しめます」と宇治田さんは語ります。　

内容は3種。〈デグペルス〉は、スペイン産マルコナアーモンドに糖衣をまとわせ、シナモン風味の飴をかけました。〈ピエモンテ〉は、イタリア・ピエモンテのミルキーなヘーゼルナッツにバニラを加えて、華やかな風味に。〈ノア〉は、上品な油分を含むフランス・グルノーブルのクルミにベルジョワーズ（砂糖）をまとわせたコクのある味わい。

「コーヒー、紅茶もさることながら、ブランデーやワインともとてもよく合います。クリスマスパーティーの食後に、大人のおつまみとしてお酒とともにお楽しみください」

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Text: Yumiko Numa