2023.2.1 UP
伊勢丹新宿店がクラフトビールの品揃えを拡大したのは2020年6月のこと。以来、定番からマニアックなブランドまで、クラフトビールの魅力をたくさんのお客様に伝えてファンを増やしてきました。そしてこの度、皆様の熱い期待に応えて、テイスティングカウンターを備えたバーを開店いたします。品揃えもこれまでの約2倍に。難しい知識なしに、今のクラフトビールの楽しさを体感し、さまざまな人々が交流する場にしていきたいと考えています。
この10年で一気に広がったクラフトビールのマーケット。大手のビールメーカーに対して、より小さく自由に、個性的なマイクロブリュワリーと呼ばれるビールメーカーが登場し始めたのは1980年代の米国西海岸でした。この流れは世界を巻き込み、日本にもその波がやってきます。今や世界各地に綺羅星のごとく個性的なマイクロブリュワリーが増え、人的交流も盛んに行われるようになりました。
そんな人気のクラフトビール市場に変化を起こしたのがコロナ禍でした。飲食店での飲酒が制限されたことから、飲食店専用に卸していた人気ブリュワリーも、ボトリングや缶ビールの開発に柔軟に対応するようになったのです。伊勢丹新宿店ではこの動きをいち早く察知し、コロナ禍にクラフトビールの品揃え拡大に注力してきました。結果、クラフトビールファンたちも注目するラインナップとなっていったのです。しかし、今回のバーで目指すのはマニア化ではないといいます。リニューアルを担当した長谷川豊康バイヤーに話を聞いてみました。
粋の座・和酒担当バイヤー 長谷川 豊康
惣菜、菓子、生鮮など、食品担当を歴任し、フィリピンの三越のスーパーマーケット立ち上げにも尽力。2021年4月より和酒とビールのバイヤーとして現職に着任。
「僕自身、クラフトビールは詳しくありませんでした。担当になった時、敷居の高さを感じたのは事実です。街のクラフトビールバーで交わされる詳しい人たちの専門用語に自分はついていけませんでした。でも、知識抜きに飲んでみたら、自分が美味しい、好きだなというビールが少しずつ増えていったんです。百貨店は色々なお客様の交差点。だから、あえてマニアックにすることなく、誰もがまずは気軽に扉を開けられる雰囲気のビアバーを目指します」。
全ての人に開かれたビールバーにしたい。その思いを体現するために、オープニング用に造り込んだのは、名古屋の人気ブリュワリー<ワイマーケット>とのオリジナルビールです。
「<ワイマーケット>のビールは、エチケットのデザインと味わいが連動しているので両者を関連づけて覚えやすい。初心者にもおすすめなのです。例えば柚子の味わいならイエローカラーのラベルとか。LUPULIN NECTARというピーチやトロピカルフルーツの香りのするジューシーで誰が飲んでもおいしい!と思うビールがあるのですが、今回はこのビールをベースにさらに他のフルーツもイメージさせるようなビールに。ビールだけで満足感のある味わいを目指しました」(長谷川)
クラフトビールバーは、毎日15時からオープン予定。カウンターには常にショップスタッフが立ち「気軽にクラフトビールについて聞いて欲しい」と長谷川さんは話します。長谷川さん自身がカウンターに立つことも。また、特定のブリュワリーのイベントも適宜行なっていく予定で、イベント情報はクラフトビールバーのSNS(インスタグラム)での告知を行なっていきます。(2月17日ごろ開設予定。詳細は新宿店食品和酒担当までお尋ねください。)
約220種類の中でも特に注目して欲しいブリュワリーにはどんなものがあるのでしょうか。
「まず国産では、伊勢丹新宿店でもファンが定着した奥多摩の<バテレ>ですね。クラフトビールファンにもとても人気ですが、誰にも飲みやすいきれいな味わいで東京産というのもポイントです。海外産では、オープンから10年たらずで世界的に評価を高めた米国オハイオ州のブリュワリー<トップリングゴライアス>は、今、最も注目されているブリュワリーの一つです。個性派ならスイスの<アベッデ・セン・ボンシェン>。ちょっと癖のある酸味の豊かなサワーエールタイプですが、ビールの味わいの幅の広さに驚いていただけるかと思います。そして飲みやすさでいったら、名古屋の<ワイマーケット>でしょうか」(長谷川)
<バテレ>
<トップリングゴライアス>
<アベッデ・セン・ボンシェン>
<八ヶ岳ブルワリー>
<箕面ビール>
<ワイマーケット>
<West Coast Brewing
>
<京都醸造>
<TWORABBITS BREWING COMPANY>
<Passific Brewing>
※入荷状況によりお取り扱いがない場合もございます。
詳しくは係員までお尋ねください。
また、バーならではビールの楽しみ方として、注ぎ手のプロが登場するイベントも考案中です。日本で注ぎ手(つぎて)のプロフェッショナルとして活動する数少ない1人、<麦酒大学(ビールだいがく)>(東京・中野)学長の山本祥三さんによるサーヴ。山本さんの注ぐビールは、誰もが知っているナショナルブランドのビールですが、彼の手にかかると、こんなに味わいが変わるのかと驚くといいます。
「かつて、有名パブには伝説の注ぎ手がいました。徹底的な品質管理と道具へのこだわりによってビールの美味しさを最大限に引き出すだけでなく、飲み手の好みによって、注ぎ方で味わいをコントロールできるプロ。こうしたプロの仕事もビアバーならではの楽しみとして体験していただきたいです」(長谷川)。
そして、店にはビールも持ち運び可能な容器「グラウラー」を用意し、樽生の量り売り販売も行うとのこと。自宅やアウトドアで、お店の生ビールに近い味が楽しめます。
<REVOMAX>
SLIM 12oz(1本)4,840円
16oz(1本)5,500円
20oz(1本)5,500円
※在庫状況によりお取り扱いがないサイズがある場合もございます。
詳しくは係員までお尋ねください。
オリジナルビール販売開始!
<ワイマーケット>ルプリンネクター~綾織~ayaori(370ml)821円
※伊勢丹新宿店限定
フローラルでトロピカル、優しいベリーの余韻を感じるこのビールは、使用するホップキャラクターの香りと酵母が織りなしてできあがったもの。
<ワイマーケット>で一番人気の「ルプリンネクター」の限定バージョンです。
百貨店の中のビアバーは、人との待ち合わせ、食事前の軽い一杯、休日のショッピングで一息つくにも良さそうです。新たなクラフトビールの交流の場は2023年2月22日オープンです。お楽しみに!
20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されております。
20歳未満の方、お車、オートバイなどを運転される方の飲酒はご遠慮いただいております。
Text: FOODINDEX編集部