2023.6.9 UP
フリーになってから、自分で差し入れを買う機会が増えました。そういうときに伊勢丹さんで相談すると、必ず新しいものを教えてもらえます。せっかく差し入れるなら“なにこれ?”って驚いていただけた方が、渡す方としてもうれしいじゃないですか」
弾ける笑顔で語るのは、フリーアナウンサーの宇賀なつみさん。彼女が選んだのは<ザ・ペニンシュラ ブティック&カフェ>の一品。
「ホテルのバーやレストランが好きでたまに利用していたので、伊勢丹さんにブティックが入ったと聞いて、早速『XO醤』を買ってみました。炒めものに入れるだけで本格的な味になるんですよね。料理好きな方への差し入れに喜ばれるのでよく買っています」
<ザ・ペニンシュラ ブティック&カフェ>XO醤(220g)7,344円
伊勢丹新宿店本館地下1階 プラ ド エピスリー
ザ・ペニンシュラ香港が発祥であるソース。秘伝の味噌に、干しエビや干し貝柱といった高級素材をたっぷり使用している。
そんな彼女は、実は根っからの伊勢丹ユーザーだった。
「洋服からインテリアまで、大半のものは伊勢丹さんで買っているかも。品揃えのバランスが良いですよね。引っ越しをしたときも、食器とかキッチン用品をまとめて買いました」
最低でも3カ月に1回は足を運ぶ。
「ひと通りお買物が済んだら“今夜のワインとおつまみ”を探しに食料品フロアへ行きます。三千円くらいの手頃な価格で、めちゃめちゃおいしいワインを教えてもらえると、すっごく幸せですよね(笑)」
よくある差し入れの機会に備え、スイーツのお店もチェックする。
「どこに人が並んでいるとか、このお菓子は包装がかわいいとか、ふらっと歩いて覚えておきます。いわば取材のような感覚ですね。知らないよりも、知っていた方が後で役に立つかもしれませんから」
見聞を広げること自体が喜び。そんな宇賀さんの趣味は旅。2月に発売した初のエッセイ集でも、旅を通して“深化”していく内面を綴った。
「苦手な地域とか、ダメな食べ物というのが特にないんですよ。最近もインドでいろいろ食べてきましたが、人間が食べているものなら、とりあえず口に入れてみようって思うタ
イプです」
そんな彼女には、ノープランの自由な旅もよく似合う。
「一泊三千円の民宿も、十万円のラグジュアリーホテルも、両方行ける自分でありたい。こうじゃないとだめ、というのをなくしたい。そのスタンスでいくとお買物の仕方も似たようなところがあるかもしれませんね。ポイントが貯まるのを楽しみにしている一方で、年に一度くらい、高価なものを買って満足したい自分もいる。伊勢丹さんって、そういう自由な楽しみ方ができる百貨店だと思っています」
取材当日は、テレビ朝日系列で放送中の番組『池上彰のニュースそうだったのか!!』の収録日。今年で放送9年目となる人気番組の進行役を、テレビ朝日のアナウンサーだった時代から継続して務めている。
テレビの現場はグルメな業界人も多い。差し入れは人と被らないよう、できるだけ気を遣っているそう。
本番の流れをチェックするリハーサル。台本を見ながら、担当ディレクターの説明に耳を傾ける。
本番前、衣装に着替えて楽屋から笑顔で登場してくれた宇賀さん。
本番収録中の光景。出演者の発言や表情の変化などを注意深く観察。どんなタイミングで、誰にコメントを求めるかを考えるのも進行の役割。
何十人というスタッフに囲まれながらの本番。皆が自分の役割に集中し、収録は驚くほどスムーズかつなごやかな雰囲気で進行していた。
撮影前のメイク直し。スタッフとの呼吸はぴったり。
2023年2月に発売した初のエッセイ集『じゆうがたび』(幻冬舎)は、濃密な内容が評判を集め発売1週間足らずで重版がかかった。自身も子供の頃から大の本好き。
街頭インタビューや再現VTRなどテーマを深掘りする映像を視聴しながら収録は進む。
宇賀なつみ
フリーアナウンサー
1986年東京都生まれ。2009年テレビ朝日へ入社と同時に『報道ステーション』気象キャスターとしてデビューする。スポーツキャスターを経て『グッド!モーニング』『羽鳥慎一モーニングショー』を担当。2019年の独立後は、今回見学した同番組をはじめ『土曜はナニする!?』(関西テレビ)などで活躍中。
写真:太田隆生
取材・文:小堀真子