リビングルーム
インテリアギャラリー 〈es quart / エスクォート〉によるセレクト展。
「年代や国籍を問わず人々の手によって残されてきたもの、そして私たちの手で後世へと残していきたいものを選び、提案する。」
というコンセプトのもと集められた、アンティークからコンテンポラリープロダクトまで幅広い範疇の中から独自のフィルターを通して
選定されたプロダクトを販売いたします。
それらを絶妙なバランスでミックスしたスタイリング空間と合わせてお楽しみください。
「past and current」
近代芸術運動の歴史の中で「人間の実生活に直結する諸芸術を、生活の場としての建築に一体的に統合する」という
バウハウスが目指したとされる理念は、約100年の時を経た現在においても少しずつ形を変えながら私たちが目指す一つの形として在り続けます。
あらゆるライフスタイルの変化から、暮らしの形さえもが多様化する今世でも、空間を構成する大きな要素の一つに家具があります。
まっさらな空間でも一際輝きを放つ一脚の椅子。
一見調和が難しく思えるような独創的なテーブル。
一つ一つの個性がぶつかりあってこそ、それを選ぶ人だけの独自性の高い住まいの形が具現化していきます。
作られた当初は従来の役割を全うし、それらが時間と場所、そして価値観の垣根を越えて日本というこの小さな国でさらに現代の作品までもが会し、新たな空間を構築していくということは、この時代に生きる私たちでなければ体験できない特別なことだと感じています。
そしてそれらを提案する私たちと、選びとる誰もが過去と現在から未来まで作品を繋ぐ担い手であると同時に、作り手の未来を支える一員となっているのではないかと考えています。
いわゆるモダニズムの時代に住宅の機能として作られた家具は、当時の合理的で大衆的なものからここ近年にさらなる評価を受け、居住空間における「機能する芸術」のような立ち位置へと変化し、時の流れと共に作り手の意図を飛び越えて新たな価値をまとっていきます。
あまりにも多くのものが作られて消費されていく世の中において、ものが持つ価値や本来の用途だけにとらわれず、ただ好きなままに無意識のまま選びとっていく。
「本当の美は生れるもので、つくり出すものではない。デザインは意識活動である。
しかし、自然に逆らった意識活動は醜くなる。なるたけ自然の摂理に従うという意識である。
この意識はデザインする行為の中で究極のところ無意識となる。この無意識に到達したところより美が始まる」
このインダストリアルデザイナーの柳宗理氏が遺した言葉はデザインに対するものではありますが、どのようなものにおいても自らの審美眼によって選びとり所有するコレクションは、その今世における価値以上の美しさを有しています。
〈es quart〉では、作られた年代や土地、作り手の国籍を問わず時代の淘汰を乗り越えてきたものと、さらに後世へと伝えるべき現代の作品群から私たちの手で抽出し、それを特別なライフスタイルとして提案します。
すでに定義づけられた価値を違う視点から見つめ直し、新たに創造することであります。
〈es quart〉が、皆様とものとの長い道行きの始まりの場所であることを願って。
<es quart>past and current ~selected by es quart~
■会期:2023年5月31日(水) ~ 2023年6月29日(木)
※画像はイメージです。
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