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ふしとカケラ ~MARUNI COLLECTION HIROSHIMA with minä perhonen~

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2024/12/11

<マルニ木工>と<minä perhonen>デザイナーの皆川 明が、資源活用を考え、はじかれていた個性的な木目を素材が持つ本来の美しさととらえ、愛ある視線で市場に送り出す「ふしとカケラ」企画。

「ふし」のあるチェアフレームを個性ととらえ、製品とするために、裁断した際にハギレとなった<ミナ ペルホネン>のファブリック「カケラ」を組み合わせ、多様化した個性を表現します。

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「ふしとカケラ」とは

 

暮らしを取り巻く環境とものづくりの本質に立ち返り、<maruni/マルニ木工>が<minä perhonen/ミナ ペルホネン>とともに2013年に伊勢丹新宿店にてスタートした企画です。

そもそもこのプロジェクトは、何を考え・伝えるために続けてきたのでしょう。改めてその根底にある想い、辿ってきた軌跡を振り返ります。

 

 

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物事の原点に立ち返る

 

かつて私たちは、自らの手で山を切り開き、土を耕しながら、自らの手で暮らしの環境を整えてきました。

しかし、時代とともに新しいものづくりの手法は次第に進化。この1世紀あまりには工業化の波が一気に進んだことで、日々の生活に必要なもののほとんどを、何の苦労もなく手に入れることができるようになりました。

 

一方で、生活者が直接ものづくりに触れる機会はめっきり減ってしまい、身の回りにあるものがどこで生まれ、どのようなプロセスを経て手元に届いているのか、さっぱり見当がつかないことも多くなってしまったことも事実です。

こうした背景のもと、広島の家具メーカー<マルニ木工>とファッションブランド<ミナ ペルホネン>は、ものづくりの本質に立ち返りつつ、素材の確かな魅力を改めて見返し、育てていこうと、歩みを進めてきました。

 

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命を育み、地球を守る、自然の木の姿

 

手つかずの自然を見渡すと、山々にはいろんな樹木が立ち並んでいます。

樹種の違いはもちろんのこと、天に向かってまっすぐと幹を伸ばすものから、四方に枝葉を伸ばしながらクネクネと曲がったものまで、その姿はさまざま。

さらに表からは見えませんが、大木を支えるために大地の下では縦横無尽に根を張り、幹は年を重ねるごとに一つずつ年輪を刻んでいきます。

 

大自然のなかでは、嵐に倒されそうになったり、キツツキに突かれたり、虫に食われたりと、ときに予想外の事態も多発します。

何十年、何百年という長い一生のなかで、樹々は自分の力で逞しく成長を重ねていくために、傷ついた部分を自己治癒したり、自ら枝を落としたりしながら、その痕跡を木目に重ねていきます。

 

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木の尊さを讃え、大切に扱う気持ち

 

1928年創業の広島のメーカー、<マルニ木工>は、長きにわたる家具づくりの経験を通じて、無限のバリーエションを持つ広葉樹の品質を確実に見極める目を養ってきました。

熟練の職人が材木一本一本の個性を探りながら、いかに確実に、そして無駄なく美しい家具のかたちに変えられるか、何度も検証を重ねていきます。

このように手間をかけて部材をセレクトするのは、ものづくりのクオリティを高めるためだけでなく、100年以上の年月をかけて大きく育った木々の尊い生命を大切に思い、次なるかたちに繋いでいきたいと考えてきたからなのです。

 

 

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いくつもの人の手で、想いをつなぐ

 

<マルニ木工>の家具づくりはどちらかといえば、いまだにアナログな手法に頼るところが多く、木材の個性を何度も確認しながら、熟練の職人たちが繊細な作業を重ねていきます。

木取り、切削加工、組み立て、研磨、塗装など、ほぼすべての工程で専属スタッフが関わっておこなっているのです。

 

椅子は誰しもが自身にフィットするかどうかを座った瞬間に体感するもの。

だからこそ、強度のある堅牢な構造であるとともに、心地よく体を受け止めるかたち、指先で触れたときの滑らかさ、長時間座っていても疲れない仕組みを細やかに作り上げることが必要です。

職人一人ひとりが、木のこと、そして使う人々のことを思いながら、丁寧に工程をつないでいく。

この心構えこそが、日々使い続け、愛着を持って暮らしをともにする家具となり、時間をかけて育った大切な自然資源を守り、未来につなぐことなのです。

 

【ARTISAN’S VOICE】は こちら

 

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加工するほどに浮き彫りになる、木の個性

 

色白できめ細かなビーチ、虎班にも似た細かな縞が連続するオーク、色濃い縦縞のウォルナットなど、家具に使われる木材は、樹種によって木目が異なります。

そして、木目のなかには、単なる年月を刻んだ年輪だけでなく、それぞれの木が成長の過程で辿った道のりもしっかりと記録されています。

 

木を削っていくと、木目のなかに少し色濃い紋様が現れることがあります。

業界では、節(ふし)、杢(もく)、紋班などと呼ばれる成長の痕跡は、自然のなかで育った木材には必ず存在するもの。ほかの部分とは素性が異なるため、安定した生産性を求める工業製品のなかでは、どうしても製造ラインからはじかれてしまうものです。

こうしたもののなかから、品質に影響を与えないものを選別。

一つひとつに異なる個性も、木材の豊かな素材価値であると考えたことが、「ふしとカケラ」の原点となりました。

 

「ふしとカケラ」発起人 矢野さんインタビューは こちら

 

 

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ハギレは大切な「カケラ」

 

minä perhonenのものづくりの根幹にあるのは、オリジナルのテキスタイルを中心とした素材からのデザインです。

テキスタイルはブランド設立以来ずっとインハウスのデザイナーによる手作業での図案作りをつづけております。

 

肌触りや服として身に纏った時の表情を大切に、職人の技術を生かして制作したテキスタイルたち。

それ故に、洋服を制作する際の裁断時に余った材料も使用できるものは、大切な素材ととらえています。

丁寧に良いものを作り、素材はできる限り生かす、その姿勢を大切にしています。

 

 

 

 

※2025年1月22日(水)より開催の「ふしとカケラ2025」の詳細は、こちら からご確認ください(2024年12月11日公開を予定しております)

 

 

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