リビングルーム
木や畳といった自然素材、布団を用いた新しいリビングプロダクト「Stone Garden」、良質な杉材を使用し、精緻な手仕事の粋を極めた組子のパーティション「Kumiko Partition」をご紹介します。
日本で育まれた素材に触れ、日本文化や生活様式を背景にもつプロダクト。現代のライフスタイルへの再解釈によって、日本の本質的なエッセンスを空間に織りなす、新しいリビング空間をご提案いたします。
■2024年12月28日(土)~2025年1月14日(火)
■伊勢丹新宿店 本館5階 リビングルーム/タイムアンドスタイル
Stone Garden
日本の住宅は、石を使って礎石や石垣を積み、杉や檜、欅などの木材で建物の骨格を組み、土と藁や竹で土壁を作って建てられてきました。その建物の中では、い草や藁などの植物を用いて床の間に柔らかさと暖かさを生み出し、楮や黄蜀葵などの植物から和紙を漉いて空間を美しく仕切り、柔らかな光を生活の中に取り込みました。日本人は自然の素材を使い作られた建物や道具を使い、長きに渡り床の上に座して生活したり寝たりする生活様式を長く続けてきました。自然素材で構成された居住空間に靴を脱いで床に座して生活するという生活習慣は私たちの身体にDNAとして組み込まれています。これを現代の生活空間の中に取り込むことができないだろうかという発想からこの新しいリビングプロダクトの開発が始まりました。
日本人は背筋を伸ばして床座をし、凛とした美しい所作を身に付けて生活を送ってきました。現代のリビングスタイルにある、背もたれに身体を預けるようなバックレストをプロダクトの発想から外してみると、居住空間の中でもう一つのスペースが水平に美しく広がってゆくイメージが想起されました。西洋のライフスタイルを基軸とした現代のリビングシーンの中に、水平方向に広がるシートをレイアウトすることで、伝統的なエッセンスを持った新しい日本的な空間を創造することができます。
日本庭園の石庭は、草木をほとんど使わずに石や砂だけで山や川の自然を表現します。その様式は禅寺と共に発展したとされ、庭のそばで心を静め瞑想すれば、本来そこにはないはずの川のせせらぎや風の音などの自然、そして世界や宇宙まで感じることが出来るとも言われます。Stone Gardenと名付けたこのプロダクトは、そのような石庭のある寺院の軒下の縁側、その背景からもインスピレーションを得て、日本の本質的なエッセンスを空間に織りなす新しい形を目指しました。
畳/目積/半畳
床/一畳
W1910×D955×H175~H360mm
440,000円(税込)~
※期間により展示が異なります。
布団/一畳
床/一畳
W1920×D965×H290~H475mm
880,000円(税込)~
※期間により展示が異なります。
Kumiko Partition
Kumiko Partitionは、鎌倉時代に日本建築の建具技術として誕生した組子細工に基づいています。細く割った木を用いて溝や角度を加え、小さな木片を組み合わせて紋様を作り出すこの技術は、800年以上の歴史を持ち200種類以上の紋様が存在します。これらの紋様は日本の風土と文化に根ざした意味を持ち、細部まで繊細な手作業による高度な技術を要します。組子は光と影を通して和装飾の間仕切りとして古くから親しまれてきました。
このパーティションは良質な杉材を使用しフレームを極限まで細くすることで、組子紋様の美しさを際立たせるシンプルなデザインを追求しています。特に金物を使わずに製作された紐丁番により、表裏自在に可動する折りたたみ部分が特徴です。
七宝つなぎ
W2704×D30×H1200mm
1,133,000円(税込)
※4連、他紋様パターンのバリエーションもございます。
Kiso
岐阜県中津川で木曽檜だけ製材している製材所を訪れた時に、木曽檜の木目の肌理の緻密さや美しさ、その繊細な表情を見て、木曽檜の家具を作りたいと思いました。日本独自の折り畳み椅子である胡床にお盆を乗せたサイドテーブルです。
長野県と岐阜県にまたがる木曽谷に育つ天然檜だけが木曽檜と呼ばれます。傾斜が険しい木曽の山は、雨が多く冬は雪に覆われる厳しい自然環境にあります。そのため木曽檜は他の場所で育つ檜の約3倍以上の時間をかけてゆっくりと育ちます。樹齢は300年を超え、その時間と厳しい生育環境が、緻密で美しい木目や優れた耐久性を生み出しています。伊勢神宮式年遷宮の御用材をはじめ、我が国を代表する文化財的な建造物への木材供給が古くから行われてきた特別な檜です。小さいパーツであれは、この貴重な木曽檜を有効に無駄なく使えると考えました。
簡易の移動式折り畳み椅子である胡床は、古墳時代に中国大陸から伝わったと言われています。平安時代には主に貴族が使っていましたが、その後神事でも使われてきました。椅子の文化が入ってきた明治時代以降では、日本舞踊や歌舞伎、能楽において演者や観客に使われたり、神社や結婚式場などでも使われてきました。長い時間をかけて日本独自の進化を遂げた、素材や構造と作り方が合理的なプロダクトです。
座面には植物性タンニンなめしのヌメ皮とキャンバスの生地を採用し、お盆の仕上げは木曽檜そのものの美しさを活かした無塗装の木地仕上と、漆の下に木目が透けて見える岐阜の伝統的な春慶塗を揃えました。
W400×D400×H440mm
盆:檜(春慶塗)/檜(木地)
架台:帆布、檜(木地)、ヌメ革、檜(木地)
117,700円(税込)~/101,200(税込)~
※期間により展示が異なります。
Botan no Hana
歴史的には浅い時代に作られた雪洞照明ですが、雪洞が作る雰囲気は日本独特のあかりとして特別な佇まいをしています。その雪洞照明の本質的な全体感は失わないように、名古屋の指物師と美濃和紙職人が作る和紙で照明を作りました。新しい現代の空間の中に、伝統的な雰囲気を超えた日本独自の雪洞の持つ和紙照明の優しさと意匠の存在感を表現したいと思いました。杉材のフレームは少しだけ肩を張るような曲木のラインを作り、決して日本的になりすぎることのないように現代的なエッセンスを加え、丁寧な手仕事で完成させました。
φ480×H283mm
和紙、杉
165,000円(税込)
about Time & Style
日本文化や職人の伝統技術を背景とし、手仕事や素材の本質を追及した製品づくりを続けているインテリアブランドです。現代のライフスタイルに昇華させたデザインコンセプトのもと、家具や照明、壁面収納、テーブルウエアまで、暮らしを彩る幅広いプロダクトを展開しています。上質でモダンなインテリア空間と、豊かな生活スタイルをご提案します。
国内に5店舗、オランダ・アムステルダム、イタリア・ミラノではブレラ地区に3つのエリアにショールームを構え、国内外で活動しています。日本各産地に根付く技術や自然素材を用い製作する協力工場に加え、北海道・東川町にある自社工場では、丸太の仕入れから製材まで一貫し、作り手の感触と感性を大切にしたものづくりをおこなっています。オリジナルコレクションの他、イタリアのインテリアブランドBoffi | De Padovaや、スイスの建築家ピーター・ズントーとの協業による家具コレクションを展開しています。日本の素材と製造技術でプロダクトを製品化し、東洋と西洋が融合した新たな空間つくりをおこなっています。
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