新たな価値としての「ビンテージ」をメイド・トゥ・メジャーでスーツ&ジャケットに

今季の伊勢丹新宿店メンズ館では「Everlasting(永遠に)」をテーマに、そこへ紐づくキーワードのひとつとして「Vintage(ビンテージ)」を掲げている。モノが溢れる時代に、孫子の代まで継ぐ価値をもつコレクションだ。そこでメンズ館5階=メンズテーラードクロージングでは、各種ビンテージ生地を取り揃え、スーツやジャケット、コートなどのオーダーに応える。

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男のアイテムは、見た目は大きく変わることなく、それでも少しずつ進化し、洗練され、研ぎ澄まされていくことが美徳だったはずで、その背景には刹那的に捨てられ、新しく買い換えるという現実がある。しかしサステナブルやSDG'sがもたらす新しい価値観が生み出される現代に、このファッションビジネスが果たして沿うものなのかを再確認するべく、伊勢丹メンズはビンテージに2つの方向性を見出した。

ひとつは本物、リアルヴィンテージである。〈N.H.SARTORIA/N.H.サルトリア〉のMTMで仕立てた〈Schmitz & Lombard/シュミッツ アンド ロンバルド〉の生地は、30〜40年ほど昔の貴重なフランネル。糸の打ち込みにこだわったフランネル生地は、いまでは作ることができないほど旧式の紡績機で紡がれた杢糸を、低速織機で糸数密に織り上げたものだ。長い年月を経て、程よく脂分が抜けたドライタッチに熟成されている。これをミラノの気鋭のテーラーのMTMスーツなら、英国フランネルの雰囲気をたっぷりと味わえることだろう。

〈N.H.サルトリア〉メイド・トゥ・メジャー スーツ仕立て上がり 330,000円から
お渡し:5カ月後から
□伊勢丹新宿店メンズ館5階=メイド・トゥ・メジャー

そして、もうひとつはビンテージ趣である。消費され、消えゆくのみの希少性生地は、日に日に入手が非常に困難になっていくもの。にもかかわらずビンテージの風合いを生み出すことができるのは、最新の繊維技術を持つメジャーミルである。〈DRAGO/ドラゴ〉の「スカイフォール」はスーパー180’sクラスウールのミルドウール。まるでカシミヤのように滑らかだが、繊維の色ムラさえ複雑で美しいルックスが趣深い。これこそ最新のビンテージ。〈Sartoria Ypsilon/サルトリア イプシロン〉がダブルのスーツに仕立て上げた。

 

〈サルトリアイプシロン〉メイド・トゥ・メジャー スーツ仕立て上がり 247,500円から
お渡し:5カ月後から
□伊勢丹新宿店メンズ館5階=メイド・トゥ・メジャー

単なる懐古趣味ではない、受け継がれる普遍かつ不変。長く付き合える服との邂逅になるに違いない。

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Photo:Natsuko Okada
Text:Yasuyuki Ikeda

*価格はすべて、税込です。
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