本展は、1991年に日比野氏が、関口敦仁氏、タナカノリユキ氏とともに、伊勢丹美術館で開催した「Xデパートメント 脱領域の現代美術」を基盤にしています。 近年、盛んに聞かれるようになった「多様性」という言葉。これは1991年当時でいえば、「脱領域」すなわち「領域横断」。 日本が活況を呈し、さまざまなモノが溢れかえる社会の中で、人々は関係性の在り方を考えることが必要でした。 そこで、さまざまな価値観が同居する百貨店を舞台に、「領域横断」という切り口で展覧会を構成したのが「Xデパートメント」でした。 約30年を経た今、時代とともに歩み続ける日比野克彦氏の作品を追います。
〈日比野克彦〉JACKAL ラグビーボールをダンボールで制作。「アートとスポーツはどちらも身体を通じてイメージを表現するもの」と、日比野さん。 サイズ:26×45×19cm、2019年制作 2,200,000円
〈日比野克彦〉OFFSIDE 80年代はダンボール素材の探究にも熱中。大のサッカーファンで、アートとつなげる活動も行う。 サイズ:57×38cm、1984年制作 非売品
〈日比野克彦〉LIFE 昭和、平成、令和を表現。段ボールの褪せた色みと風合いは、パリで開催した個展で「日本的」と評された。 サイズ:90×81cm、2019年制作 3,850,000円
〈日比野克彦〉BOW[参考出品]
日比野氏の貴重な初期作品も展示。この機会に原画を会場にてご覧ください。
また「BOW」は立体版画として再現、限定販売にてご用意。
サイズ:46.5×59.5cm、原画制作1982年
非売品
BOW立体版画
サイズ:46.5×59.5cm、2020年制作
エディション 120部 121,000円
日比野克彦
1958年岐阜県生まれ。1984年東京藝術大学大学院修了。
アーティスト、東京藝術大学美術学部長・美術学部先端芸術表現科教授。
岐阜県美術館館長。
日本サッカー協会社会貢献委員会委員長。
1982年 日本グラフィック展大賞受賞。
1986年 シドニービエンナーレ参加。
1995年 ベネチアビエンナーレ参加。
2003年~ 越後妻有アートトリエンナーレ参加。
2010年~ 瀬戸内国際芸術祭参加。
2013~15年 六本木アートナイト、アーティスティックディレクター。
2015年 平成27年度芸術選奨文部科学大臣賞(芸術振興部門)受賞。