産地・製法が魅力の「コーニッシュ　クロテッドクリーム」。バターでも生クリームでもない、リッチなテクスチャーなのに軽々とたっぷり食べたくなってしまう魅惑のクロテッドクリームです。
バターよりもソフトな食感で、乳脂肪分は約60%と高めですが、生乳100％を原料にしているため、口当たりは驚くほど軽やかで口どけはシルクのよう。スコーンにたっぷり乗せて味わうのが、英国流です。

伝統を守る製法と豊かな自然

＜ロダス＞の歴史は1890年、英国コーンウォール地方で創業者イライザ・ジェーン・ロダが初めてクロテッドクリームを作ったことに始まります。

＜ロダス＞の伝統的なクロテッドクリームの製法は、生乳から分離した生クリームにさらに低温で火を入れて蒸し焼きにすることが特徴です。この工程により表面に現れる膜「ゴールデンクラスト」が生成され、それが本物のクロテッドクリームの証とされています。この乳脂肪分が凝固した黄金色の膜は、落とし蓋のように下のクリームを覆い、クリームはゆっくりと熱対流を起こしながら水分を飛ばし、きめ細かで繊細なテクスチャーのクリームになります。

コーンウォールの由来はケルト語の「岩の多い丘陵」にあるようです。イギリス最南西端にあり、海に面した丘陵地で潮風を受けて育つ牧草はミネラル分が豊富で、乳牛にとって最高の飼料となります。この環境から生み出されるクロテッドクリームは、ロダスの製法とともに、そのテロワールを映し出すコーニッシュ・クロテッドクリームと呼ばれるようになりました。

製造量が増えた現在も＜ロダス＞では工場の近隣56km圏内の新鮮な生乳のみを使用し伝統製法を守っています。＜ロダス＞のクロテッドクリームは、英国で大半の５つ星ホテルに選ばれており、国際的知名度の高いクリームとして日本でもファンを増やしてきました。

＜ロダス＞のクロテッドクリームの味わい、品質に見合うスコーンとして英国で開発され、日本限定で発売されているのが＜ロダス＞のスコーンです。＜ロダス＞のスコーンは、イギリスの５つ星ホテルのシェフたちの技術や経験を結集して開発されました。特長としてはスコーンの生地に＜ロダス＞のクロテッドクリームが使用されている点。これにより口当たりのしっとりしたスコーンが生み出されました。

スコーンの生地作りは二段階。まずは水分を含まない原材料の小麦粉、バター、クロテッドクリーム、砂糖、ベーキングパウダーを「海の砂」のような状態になるまでしっかり混ぜ合わせます。バターは固形で粉に混ざりきるまで時間がかかるのですが、この作業を丁寧に完璧に行うのが生地の食感や焼成後の膨らみに影響します。

バターは小さく均等に切って粉と混ぜ合わせます。溶かしバターにして混ぜたら楽そうですが、脂肪分と液体が繋がらずに生地が膨らなくなります。

材料に卵を入れるメーカーもありますが、＜ロダス＞では卵アレルギーのお客さまにもスコーンと英国食文化を楽しんでいただきたいことから、卵を使用しません。ボールの中の原材料が「海の砂」のような状態になったら、ヨーグルトと牛乳を加えてさらに攪拌します。

次に重要なのがミキサーで攪拌したばかりの生地を手ごねする作業です。こねすぎるとグルテンが出て、生地の歯切れが悪くなります。適度に空気を含ませながら、素早く、形よく生地をボール状に形成します。この工程で重要なのは、表面を凹凸のない美しい状態に仕上げることです。それが焼き上がりの美しさに直結します。

ボール状にまとめた生地は冷蔵庫でしっかり休ませます。休ませる理由は、生地の外側に働く力を中に収めることで生地が落ち着かせ、焼き上がりを美しくするためです。適度に休ませた生地は延し工程に移ります。プレーンスコーンの生地と、ドライフルーツなどの副材料を加えた生地は、それぞれ焼成後の膨らみ方が異なります。焼き上がりを計算した上で、シーターを使って生地ごとに最適な厚さに伸ばします。

伸ばした記事は型抜きをします。型を抜いたスコーンは、刷毛で表面にミルク塗り、焼き上がりに自然な光沢を出します。一般的なスコーンは卵黄を塗る(エッグウォッシュ)場合が多いのですが、＜ロダス＞はミルクウォッシュをします。

生地作りや手ごねなど、これまでの工程も大切ですが、最後の決め手は 焼成 です。
＜ロダス＞では、特別に石を組み合わせた デッキオーブン を使用しています。
デッキオーブンは200度以上の輻射熱で焼き上げるため、熱気を循環させて焼くコンベクションオーブンとは違い、生地の水分を逃さずに焼成できます。
だからこそ、外はさっくり、中はしっとりとした理想の食感に仕上がるのです。

日本では「スコーン＝パサパサ」というイメージを持つ方も多いですが、＜ロダス＞ではこの石窯デッキオーブンにこだわることで、理想的な食感の本場の美味しさをそのまま体験していただけます

アフタヌーンティー文化の国として知られる英国。アフタヌーンティーは、貴族の女性たちの優雅な社交タイムでした。オーセンティックなアフタヌーンティでは、サンドイッチ、スコーン、さまざまなスイーツが３段のケーキスタンドに豪華に並びます。ティータイムの習慣はいつしか一般大衆にも広がり、一般家庭の女性たちが気軽に楽しむ時間になります。

家事や仕事の休憩時間、手軽に楽しむティータイムはクリームティと言われ、その主役がミルクティーとスコーン、そしてもちろんクロテッドクリームです。

クリームティ定番のスコーンは、クロテッドクリームとストロベリージャムの組み合わせが一般的。ここで長年論争になっているのがスコーンにクロテッドクリームとジャムを塗る順番。これはクロテッドクリームの産地として有名なコーンウォールと、やはりクロテッドクリームで有名なデボンシャーでの流儀の違いがあるためとのこと。

＜ロダス＞の工房では、もちろんコーンウォール式にストロベリージャムを先に、そしてクロテッドクリーム順番で。主役のクロテッドクリームの味わいがストレートに口に届くというのが理由なのだとか。

一方、デボンシャーでは先にクリーム、上にストロベリージャムの順番で。クリームに糖分がないので先に甘みがくるようにした方がおいしい？と。国民論争を巻き起こすほど一家言ある人々が多いようなのですが、故・エリザベス女王はコーンウォール方式であったとか。いずれにしてもクロテッドクリームとスコーンがセットで国民的スイーツであることに違いはなさそうです。

＜ロダス＞では、プレーン味のスコーンとその他バリエーションを含む常時４種類のスコーンや、イギリスのティータームに欠かせないショートブレッドやファッジも販売しています。自分だけのお気に入りの組み合わせでティータイムを豊かに飾ってくださいね。

他にも毎月、月替わりのスコーンが登場します。

かつてミルク運搬用に使用されていた缶をモチーフにした容器も特長的。ショートブレッドの生地にもクロテッドクリームを練り込み日本人好みの味わい。

英国式の伝統的なソフトキャラメル。こちらもクロテッドクリームが入り、バター、砂糖、ゴールデンシロップと一緒に練り、ホロリととろける食感。

バターリッチショートブレッド、ダークチョコレートショートブレッド、バニラウォールナッツショートブレッド、スティッキートフィーオートミールビスケット、ラズベリー＆ホワイトチョコレートショートブレッドの全6種類が味わえるアソート缶。