2025.2.26 UP
健康のために発酵食品を積極的に取り入れる腸活も一般的になりました。その腸活に欠かせないのが麹です。味噌から始まり、塩麹や醤油麹、最近ではカレー麹に玉ねぎ麹などという変わり種まであるそう。
私も手作りこそしていませんが、意識的に発酵食品をとるようにしています。甘酒はもちろん、最近、見つけて気に入っているのが砂糖を使わない優しい甘みの「発酵あんこ」。もともとあんこが好きで自分でも炊くのですが、砂糖をたくさん使うので食べすぎると糖質が気になる。といっても、発酵あんこを自分で作るのはハードルが高そう。
そんなときに見つけたのが、福島にある<宝来屋本店>の発酵あんこです。1906年創業時からの伝統製法で育んできた米麹で味噌や甘酒を造っている老舗で、砂糖を使っていないのにほっこりと甘く、栄養価も高いのが魅力。バタートーストにそのままのせてもおいしいし、控えめな甘みが乳製品と相性抜群です。牛乳や豆乳なら和スイーツに、ココナッツミルクとならエスニックな味わいが楽しめます。
USE IT!
あぶまた味噌<宝来屋本店>米糀と小豆で作った発酵あんこ(100g)540円
本館地下1階 シェフズセレクション
小豆に米糀を加えて発酵させた、自然な甘みのあんこ。砂糖不使用で、毎日の生活に罪悪感なくあんこを取り入れることができる。
材料(2人分)
•発酵あんこ…100g
•牛乳…300㎖
•きび砂糖…大さじ2
•粉ゼラチン…5g
•練乳…大さじ1
•きなこ…適量
① 発酵あんこは大さじ1をトッピング用に取り分け、粉ゼラチンは水大さじ1(分量外)でふやかしておく。
② ボウルや大きめのカップに、残りの発酵あんこと牛乳150㎖を合わせ、フォークや小さな泡立て器でなめらかになるまで混ぜる。
③ 小鍋に残りの牛乳ときび砂糖を入れて、沸騰直前まで混ぜながら加熱する。火を止め、①のゼラチンを加えて溶かす。
④ ③に② と練乳を加えて混ぜ、カップに流し入れる。粗熱が取れたら、冷蔵庫で2~3時間冷やし固める。
⑤ 冷蔵庫から取り出し、①で取り分けておいた発酵あんこをのせ、きなこをふる。お好みでホイップクリームをのせる。
②のPoint
小豆の食感を楽しみたいならフォークでざっくり混ぜるのがおすすめ。なめらかな舌ざわりにしたければ、ハンドミキサーやブレンダーを使う。
材料(2人分)
•白玉粉…60g
•絹ごし豆腐…80g
•無調整豆乳…200㎖
•ココナッツミルク…150㎖
•きび砂糖…小さじ2
•発酵あんこ…大さじ4
•バナナ…1本
① ボウルに白玉粉と絹ごし豆腐を入れ、粉けがなくなり、なめらかになるまでこねる。12個に分けて丸めて、中央を少しへこませて形作る。
② 鍋にたっぷりの湯を沸かし、白玉を入れて浮き上がるまで茹でる。さらに2分ほど茹でて、網じゃくしですくって冷水に取り、冷めたら水けを切る。
③ ボウルに豆乳、ココナッツミルク、きび砂糖を入れて泡だて器でよく混ぜて溶かす。お好みで小鍋で温めてもOK。
④ 器に②を盛り付け、③を注ぎ、発酵あんこと輪切りにしたバナナを添える。発酵あんこをほぐしながらいただく。
①のPoint
①の生地は耳たぶより少し固めにこね上げる。表面がきれいにまとまったら棒状に伸ばし、包丁で12等分すると簡単。
ariko(ありこ)〇編集・ライターであり、料理家としても活躍。Instagram(@ariko418)のセンスあふれる料理や食事の記録が話題を呼ぶ。『添乗員ariko まだまだ日本のおいしい旅』(講談社)など、著書多数。
撮影/久間昌史
スタイリング/山口裕子
料理・文/ ariko
制作/ハースト婦人画報社 HEARSTmade