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クロス エム/ミカ ニナガワ + 小松精練

クロス エム/ミカ ニナガワ + 小松精練

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CROSS M / mika ninagawa (クロス エム/ミカ ニナガワ)は、写真家・映画監督の蜷川実花氏の感性と、三越伊勢丹のモードの知識と経験から生まれたコラボレーションブランド。蜷川氏の写真をもとに、プリントや素材で可能性を追求し、細部のディテールにまでこだわるなど、高感度な女性に向けデザインされたレディース・ウエアです。

モノつくりサイト#15でフィーチャーするのは、小松精練株式会社。銀座オフィスと石川県にある本社工場の二箇所を訪れ、 美しく鮮やかな‘蜷川実花の世界’が、 テキスタイルとして再構築されるまでのお話を伺いました。一枚の写真が、高度なデジタルプリント技術や、感度の高いテキスタイルデザイナーの手によって、ゴージャスなプリント生地に生まれ変わるまでのストーリーです。


写真を洋服として身にまとう

写真を洋服として身にまとう

蜷川実花: 写真を服にするという発想は、 2013年に小松精練さんからの依頼で、プルミエールヴィジョン(毎年二回パリで開催される世界的に権威のある国際生地見本市)にて、私の作品を使ったテキスタイルを発表したことが始まりです。‘写真を洋服として身にまとう’というのは、服を通じて、自分の作品が、街なかに飛び出していくというような不思議な感覚。写真とは印象が変わるので、とても新鮮です。テキスタイルデザインを担当してくれている小松精練の吉田さんは、もはや私が乗り移ったとしか思えないほどの存在。彼女は、脳内に私を‘インストール’ してから作業をしてくれているので、今のところ吉田さんとしかテキスタイルをつくることはできない気がしています。

クロス エムは「Dress up everyday」というコンセプトのもと、特別な日ではなくても、おしゃれを楽しんでほしい、という気持ちから生まれたブランドです。若い人だけでなく、大人の女性にこそ、着てもらえたら嬉しいですね。


蜷川実花
写真家・映画監督

木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞
映画 『さくらん』 (2007)、 『ヘルタースケルター』 (2012) 監督。
映像作品も多く手がける。
2008年、「蜷川実花展」が全国の美術館を巡回。
2010年、Rizzoli N.Y.から写真集を出版、世界各国で話題に。
2016年、台湾の現代美術館(MOCA Taipei)にて大規模な個展を開催し、同館の動員記録を大きく更新した。
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事就任。
www.ninamika.com


岩下えりさ
クロス エム/ミカ ニナガワ バイヤー

私の担当は、伊勢丹新宿店の3Fや六本木サローネ、三越銀座店のモード系の売り場など、モードの自主編集と言われているところ。それらをお客さま目線で見直したとき、ドレスアップできる、例えばワンピースが少ないと、以前から感じていました。

私が思い描く‘蜷川実花の世界’は、とても華やかなイメージ。クロス エムのブランド立ち上げのとき、私が足りないと感じていたアイテムに、実花さんの世界観を合わせたら、求めていた商品を自社企画でつくれるのではないか?とひらめいたのです。また、ターゲットを高感度なお客さまに設定し、よりファッショナブルに、よりおしゃれなモノつくりを、と考えました。


吉田圭子
小松精練株式会社
モナリザ営業G

実花さんとの出会いは、2013年のプルミエールヴィジョンに向けて、実花さんの写真をテキスタイルにしてパリで発表するというプロジェクトの時でした。写真をテキスタイルに落とし込もうとすると、かなり手を加える必要がある。‘蜷川実花の写真’ に手を加えるなんて、そんなことが許されるのか?という不安がありました。当時はおっかなびっくり。

完全に手探りでしたが、試行錯誤の末に出来上がった生地を見ていただいたとき、実花さんが 「いいね!いいね!」と言ってくださった。そのときは、ほんとうにやってよかった!と、実感しました。


岩下:
吉田さんは、実花さんからの絶対的な信頼があります。今までずっと実花さんの作品をテキスタイルにしていらっしゃるので、私たちも、写真を選ぶ際は、できるだけ吉田さんに同席していただいています。

吉田:
すごく重宝してくださっていてありがたい限りです。大学、大学院とずっとテキスタイルを学んできて、私自身、お花や植物は大好き。実花さんと、自分の感覚が、ベースとしてどこか共通するものがあったのかもしれないなと、今となっては感じています。


膨大なデータから探し出す、写真選び

膨大なデータから探し出す、写真選び

岩下:
まず、シーズンの初めに、言葉や色など、私たちの描いているイメージを実花さんに伝えて、そのテーマに沿って写真を選ぶことから、モノつくりがスタートします。私たちが新鮮な目で選んだラインアップを確認した後、実花さんからも、「もう少し明るい色も足した方がいいんじゃない?」など、的確なアドバイスをいただいています。ディスカッションを繰り返し、写真を絞り込んでいくのです。

吉田:
実花さんの事務所には、膨大な作品ファイルがあります。花、花火、金魚など、被写体のサブジェクト別に、またデータは、デジタルやフィルムなどに分けられ、ジャンルごとに沢山あって、それぞれのファイルには、ページごとに紙焼き写真が並んでいる。それをただ黙々と見て、選び抜きます。

岩下:
作品として、未発表の写真も多いと思います。今回のコレクションの白い桜は、実花さんからの提案。秋冬なので、私たちが沈みがちな色の写真を選んでいたら、「逆に冬だからこそ、白っぽいのもいいかも!そういえば、こんな写真最近撮ったよ」と、本当に撮ったばかりの‘桜’の写真を、見せていただきました。


1枚の写真を、テキスタイルにする

1枚の写真を、テキスタイルにする

吉田:
使用する写真が決まったら、それをテキスタイルに落とし込むためのデザインを行います。写真は、四角く縁取られた世界。実花さんの世界が生地になって永遠に続いていくように、その先を合成、加工して作り上げていかなくてはなりません。選んだ写真以外でも、使えそうな写真をいくつかピックアップして、必要なディテールを足りない部分に加えるなど、コラージュして、リピートをつけていきます。

実花さんが撮りたいと感じる‘美しい世界観’ は、どの写真にも共通して存在すると感じています。そういう、実花さんが大切にしているであろう部分は、取りこぼさないようにテキスタイルにもきっちりと入れたいなと。コラージュした写真も、再度組み合わせたときに、しっかり‘蜷川実花の世界観’ になるようにと、いつも心がけています。


クロス エム/ミカ ニナガワを支える1670万色を駆使した調色技術

クロス エム/ミカ ニナガワを支える1670万色を駆使した調色技術

吉田:
実花さんのテキスタイルは、すべて当社のデジタルプリントファブリック「モナリザ」を使用しています。石川県能美市の本社工場にある、日本に数台しかない最先端のマシンを駆使し、1670万色を表現することが可能。 ‘蜷川実花の世界’ をテキスタイル上に再現できるものです。

生地にプリントした場合、コンピューター上のカラーと、生地にプリントされるカラーが異なることが多々あります。そのギャップがないように、微妙に色調整を行うことを‘調色’と言います。プリントした生地は色を定着させるため、一度蒸します。蒸した後、余分な染料を落として、洗って乾燥させる。そこで、初めて色確認ができるのです。求めている色に近づけるため、調色者たちは、トライ・アンド・エラーを繰り返すのです。


キラキラと内面からもポジティブに輝くGLOSSY LADIES

キラキラと内面からもポジティブに輝くGLOSSY LADIES

吉田:
クロス エムは、ディテールのデザインにも、「そんなこと思いもつかなかった!」というような、細部までのこだわりを感じます。私はテキスタイルデザイナーなので、プリントについては出来上がった洋服の想像がつくのですが、附属や異素材の組み合わせ方など、想像を超える面白さがあって、完成品ができるのを毎回ワクワク楽しみにしているんです。

岩下:
2017年春夏がクロス エムのファーストシーズンで、今回の秋冬が2シーズンめ。春夏は、やはり実花さんのファンのお客さまが多かったのですが、今シーズンに入ってから、クロス エムを知らなかったお客さまが一目惚れしてまとめ買いされるなど、新しいお客さまからも良い反応をいただき始めました。少しずつ評価を実感しています。

秋冬のテーマは‘GLOSSY LADIES’、キラキラと内面からも輝いて、実花さんのように、周りにもポジティブな影響を与え、輝かせられる女性像です。ぜひ、店頭でその世界をご覧いただければと思います。


蜷川実花氏の美しい写真の世界から生まれたレディース・アイテム

蜷川実花氏の美しい写真の世界から生まれたレディース・アイテム

蜷川実花氏とのコラボレートによる三越伊勢丹のプライベートブランド‘CROSS M / mika ninagawa (クロス エム/ミカ ニナガワ)’は、アートを毎日身につけるという発想から生まれたレディース・ブランド。2017年秋冬のテーマは、大人の女性らしさを際立たせた“GLOSSY LADIES(艶やかな女性)”。花や花火、ネオンライトなどの写真を使用し、艶やかな柄をまとめたコレクションです。

袖に飾りのくるみボタンを施したブラウス。袖口のボタンをはずすことなく着脱が可能。後腰部分にゴムが隠れており、スタイルアップしながらも楽ちんな着心地が魅力です。

<CROSS M / mika ninagawa (クロスエム/ミカ ニナガワ)>
くるみぼたんブラウス
24,840円(税込)
サイズ : 0,1
カラー : マルチ
素 材 : ポリエステル59%、綿41%
原産国:日本

張り感のあるサテン素材に鮮やかなプリントを施したタックスカート。ウエストを切り替えることによって腰回りをスッキリさせ、体形を気にせずご着用いただけます。

<CROSS M / mika ninagawa (クロスエム/ミカ ニナガワ)>
タックスカート
20,520円 (税込)
サイズ : 00,0,1
カラー :ブルー
素 材 : 表地:ポリエステル100%
原産国:日本